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調味料の中でも古くから起源があるお酢は、料理に酸味やコクを加えるだけでなく、健康や美容への効果があることが分かっています。様々な身体に嬉しい効果の中には生活習慣病のリスクを高めるメタボリックシンドロームを予防する効果も。ここではお酢の効果や種類、使い方などを詳しく解説します。
目次
お酢が身体にいいのはなぜ?
お酢は原材料の白米や玄米に麹菌や水を加えて発酵を繰り返し、発酵が終わったらさらにゆっくりと時間をかけて熟成させて作られます。お酢の主成分は酢酸で、この酢酸が様々な健康効果をもたらすと考えられています。お酢の製造メーカーであるミツカンでは、お酢を毎日飲むだけで内臓脂肪が減少したり、体重が減少した効果を実証しています。
また、お酢は血圧の低下や血糖値の上昇を抑制する効果も実証されています。どんな薬でも副作用はありますが、お酢は適量を守れば副作用はなく、身体にとって嬉しい効果をもたらします。
お酢の効能
・便秘の改善
お酢には胃酸の分泌を促進する作用があり、胃酸やお酢の成分によって胃や腸を刺激して動きを良くする効果があります。また、お酢は腸内の善玉菌を増やす働きもあり、便秘を改善する効果があります。
・内臓脂肪を減少
酢酸による脂肪合成の抑制、アミノ酸による脂肪燃焼の活性化、クエン酸による代謝の促進などにより内臓脂肪を減少させる効果があることが分かっています。
・血圧を下げる
酢酸が血圧を上げるホルモンの働きを穏やかに抑制するため、血圧を下げる効果があります。
・コレステロールを下げる
酢酸が肝臓でのコレステロールの合成を抑制するため、コレステロールを下げる効果があると考えられています。
・血糖値の上昇を抑制
酢酸が糖分の吸収を抑制するため血糖値を上がりにくくします。
・抗菌作用
酢酸には大腸菌O-157や、カンピロバクター、サルモネラ菌、黄色ブドウ菌、腸炎ビブリオなど食中毒の原因菌に対する抗菌作用があります。料理だけでなく、調理器具の消毒にも有効です。
・ミネラルの吸収力をアップ
クエン酸にはカルシウムや鉄、亜鉛などといったミネラルを吸収しやすい形に変える働きがあります。
・痛風の予防
クエン酸は分解されるとアルカリ性となる性質を持っており、強い酸性の尿を弱酸性にする働きがあります。痛風の原因である尿酸は、尿の酸性度を弱くすることで尿に溶けやすくなるため、体外へ排出されやすくなります。
お酢はメタボリックシンドロームの予防に効果がある
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪型肥満に高血糖や高血圧、脂質異常症などのうち2つを併せ持つ状態のことです。腹囲が男性であれば85㎝以上、女性であれば90㎝以上が内臓脂肪型肥満に該当します。日本人の死因第2位である心臓病、第3位である脳卒中は動脈硬化が原因となって起こることが多く、動脈硬化は肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症、喫煙などが危険因子となります。
メタボリックシンドロームはこれらの危険因子が重複しており、動脈硬化を進行させる危険が高まる恐れがあります。厚生労働省の「平成18年国民健康・栄養調査結果」によると、40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人がメタボリックシンドロームを強く疑われる者、または予備軍と考えられる者であり、該当者数960万人、予備軍980万人、合わせて約1.940万人と推測されています。
前述のようにお酢には血圧や血糖値を下げたり、内臓脂肪を減少させる効果やコレステロールを下げる効果があるため、メタボリックシンドロームの予防には効果的です。
お酢の効果的な摂り方と注意点
お酢は1日15ml~30ml程度を毎日摂取することで効果を発揮します。内臓脂肪の減少や、血圧の低下などお酢により身体に良い効果があっても、中断してしまうとまた元に戻ってしまうことも分かっているため、毎日続けることが大切です。
お酢を原液のまま飲んだり、空腹時に摂取すると、酸によって食道や胃が荒れる可能性があります。ドリンクとして摂取する場合には空腹時を避け、水や炭酸水などで割るようにしましょう。料理に使う際も食べる順番に注意が必要です。空腹時は酢を使った料理からではなく、違う料理から食べるようにしましょう。
また、お酢に含まれる酸によって歯の表面のエナメル質が溶ける可能性があるため、お酢を摂取したあとは歯をよく磨いてください。但し、摂取してすぐに歯を磨くと酸で歯を痛めてしまうため、摂取後30分以降に歯を磨くようにしましょう。
※お酢が胃液の分泌を高めてしまうため胃潰瘍や胃酸過多などの持病がある場合は、お酢を生活に取り入れる前に必ず主治医に相談しましょう。
お酢の種類
お酢には原料や製造方法などによって様々な種類があります。一般的に食酢と呼ばれているお酢には「醸造酢」と「合成酢」があります。醸造酢は穀物や果実などをアルコール発酵させ、さらに酢酸を加えて発酵させたお酢のことで、合成酢は酢酸を薄めて味を人工的に付けたものです。一般的に売られているお酢は醸造酢がほとんどで、合成酢はちらし寿司の素などに含まれていることが多いようです。
醸造酢には穀物を原料にして作られる穀物酢と、果実を原料にして作られる果実酢の2種類があります。穀物酢の中には、米が原料の米酢、玄米が原料の玄米酢、玄米酢をさらに熟成させた黒酢などがあります。果実酢にはリンゴが原料のリンゴ酢やブドウが原料のバルサミコ酢、ワインを作る過程で酢酸を加えたワインビネガーなどがあります。
そのほかにも泡盛から作られるもろみ酢、酒粕を原料とした粕酢などがあり、原料によってそれぞれ味わいが異なるため、用途やお好みに合わせて使い分けると良いでしょう。
お酢の種類・特徴・用途
種類 | 材料 | 特徴 | 用途 |
穀物酢 | 米・麦・とうもろこし | すっきりとした味、尖った酸味 | 全般 |
米酢 | 米 | 米の甘みやコク、まろやかで角のとれた酸味 | 和風料理 |
黒酢 | 玄米 | 香りが強い、ビタミンB群やミネラルが豊富 | 魚介、中華、ドリンク |
ワインビネガー | ワイン | 酸味が強い、ワインのようなコク | ドレッシング |
バルサミコ酢 | ブドウ | 熟成された奥深い香り、深いコクと甘み | イタリアン |
リンゴ酢 | リンゴ | フルーティーな風味、マイルドな酸味 | ドレッシング、ドリンク |
調味料としての活用方法
お酢を使うことで、酸味とアミノ酸の旨味により塩分を減らしても味を補うことができます。塩分の摂り過ぎは血圧を上昇させ様々な病気の原因となります。日本人の食塩摂取量の平均は約10g/日ですが、日本高血圧学会では目標値を6g/日未満としています。塩分の量を減らし、お酢を使って調理することで身体の負担を減らし、病気を予防することができます。お酢を使った料理は色々ありますが、お酢そのものだけではなく、ほかの調味料と合わせて使うとさらに料理の幅が広がります。
<合わせ酢の作り方>
・三杯酢
お酢を大さじ3杯、醤油を大さじ1杯、砂糖を大さじ2杯合わせます。酢の物に使われる基本的な合わせ酢です。
・二杯酢
お酢大さじ3杯に醤油を大さじ2杯加えます。砂糖の甘みは出さずにコクを出すことができ、酢醤油とも呼ばれます。
・土佐酢
お酢大さじ3杯、醤油大さじ1杯、砂糖大さじ2杯に鰹節を3g加えます。ひと煮立ちしたら鰹節を濾しましょう。お酢に鰹節の旨味が加わることで酸味がマイルドになります。
・甘酢
大さじ3杯のお酢に砂糖を2杯加えます。塩を少々入れることで甘みが際立ちます。そのまま野菜や魚を漬けて甘酢漬けが作ることができます。
・ごま酢
お酢大さじ2杯、醤油大さじ3杯、砂糖大さじ2杯にすりごまを大さじ4杯加えます。野菜に良く合うためドレッシングとして使うのがおすすめです。
・南蛮酢
お酢大さじ2杯、醤油大さじ2杯、砂糖小さじ1杯にごま油を大さじ1杯と、赤トウガラシを1/2本加えます。揚げた魚、野菜を漬けて南蛮漬けを作ることができます。
お酢とメタボリックシンドローム予防まとめ
酸味は疲れた現代人にとって必要な味覚であり、唾液の分泌を促して食欲を増進させたり消化を助ける働きをします。身体に嬉しい効果がたくさんあるお酢を毎日摂取して、健康な身体づくりをしていきましょう。
メタボリックシンドロームや生活習慣病の予防には、もちろんお酢だけではなく運動習慣や食生活も大切です。毎日健康に配慮した献立を考えたり、買い物に行って調理をする、という手間が大変な時は、配食サービスを利用することをおすすめします。
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参考:生活習慣病に及ぼす食酢の効果
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/97/10/97_10_693/_pdf