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予防の基本は食事療法!尿路結石の原因や治療法|レシピの参考に

作成日:2021年10月11日

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予防の基本は食事療法!尿路結石の原因や治療法|レシピの参考に

3大激痛のうちの1つと言われる尿路結石は、先進国で急増している生活習慣病の1つです。

尿路結石は中年層に多い病気ですが、高齢化に伴い、尿路結石を患う高齢者が増えてきています。

尿路結石は再発率が高い病気であるため、一度患ってしまった方は生活習慣を見直す必要があります。ここでは、尿路結石の原因や治療法、食事療法について詳しく解説します。

尿路結石とはどんな病気?

尿路結石とは、腎臓から尿道までの尿路に結石が生じる病気です。

結石ができる原因は食生活の欧米化、特に動物性たんぱく質の摂取量の増加と考えられており、生活習慣病の1つという概念が広まっています。

従来は男性に多い病気でしたが、近年では女性にも増えています。尿路結石を一生のうちに患う確率は、男性は7人に1人、女性では15人に1人です。

発症のピークは50歳代と言われていましたが、高齢化社会に伴い高齢者の患者も増加傾向にあります。

高齢者では、尿路結石の発生要因が若年・中年層とは異なり、背景に別の病気が潜んでいる場合もあります。

また、尿路結石は再発率が高く、5年間のうち半数が再発する、と言われています。そのため、治療後の再発予防が大切です。

再発予防は、結石の種類によっても多少異なるため、結石が尿とともに出てきたときには、その結石を拾って病院まで持っていき、成分の分析をしてもらいましょう。

結石って何?どうしてできるの?

結石とは、シュウ酸カルシウムや、リン酸カルシウムの塊のことです。

尿管結石の80%がシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムのカルシウム結石であり、シュウ酸やリン酸は食べ物に含まれています。

それらは腸の中でカルシウムと結合し、多くは便として排出されます。しかし、シュウ酸やリン酸の量が多くなると、余った分が尿中に排泄されます。

尿中で小さい石の塊となると身体の外へ出すことが困難となり、腎臓に障害をきたしたり、尿管を詰まらせてしまいます。

シュウ酸などは肉や魚といった動物性たんぱく質に多く含まれるため、食べすぎは結石ができるリスクを高めます。

高齢者の場合は、前立腺肥大などの排尿障害や長期間の寝たきり状態によって尿の流れが停滞することで結石ができやすくなることもあります。

また、尿路感染症や痛風、骨粗鬆症、膠原病などの病気によっても結石ができやすくなります。

さらに、日常的に水分摂取量が少なかったり、遺伝や薬剤の副作用などによっても結石ができやすくなることがあります。

尿路結石の分類

(1) 結石がある部位による分類

腎臓、尿管の結石は上部尿路結石、膀胱、尿道の結石は下部尿路結石といいます。

尿路結石のうち、95%が上部に発生します。上部と下部にできる結石は、原因や治療法が異なります。

(2) 結石の種類による分類

結石を構成する成分により数種類に分類されます。シュウ酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石、が高頻度でみられ、全体の割合を占めています。

次いで尿路感染が原因となるリン酸マグネシウムアンモニウム結石や痛風で知られる尿酸が原因で作られる尿酸結石などがあります。

尿路結石の症状とは?

典型的な症状は、突然生じる激しい痛みと血尿です。

結石が腎臓にあるうちは無症状であることが多いのですが、尿管に下ると詰まってしまい、腰背部からわき腹にかけての激しい痛みや、下腹部痛を起こします。痛みは夜間や早朝に起こることが多く、3~4時間持続することもあります。

痛みとともに吐き気や嘔吐を起こすこともあります。

結石の位置によっては膀胱を刺激することもあり、その場合は頻尿や残尿感などの症状があります。

結石発作が起こったらどうすればいい?

結石発作は尿の通り道を結石が塞いでしまうことによって起こります。

結石発作は突然起こり、自分で病院に行けない程の激しい痛みであるため救急車を呼ぶことも珍しくありませんが、緊急性はないとされています。

しかし初めて激しい痛みを感じた時は、ほかの病気の可能性もあるため、自己判断は禁物です。

何度か結石発作を経験した方はお分かりになるかと思います。

痛みを感じた場合、鎮痛薬は飲み薬ではなく座薬を使用しましょう。座薬は飲み薬よりも効果が早いためです。病院で処方してもらい、日頃から持ち歩くようにしておくと良いでしょう。

また、痛みのある部分を温めることも大切です。カイロで温めたり、自宅である場合にはお風呂に入ると痛みが落ち着き、楽になります。

尿路結石の合併症とは?

尿路結石を放置すると、結石が大きくなって治療の難度が上がったり、合併症を引き起こすことがあります。すぐに治療が必要でない場合も、定期的に受診して経過を観察することが大切です。

・尿路感染症

結石の周りに細菌がつき、感染を起こすこともあります。

菌が上行し腎盂に達すると、腎盂腎炎となることもあります。最悪の場合。重症化すると敗血症になってしまい、生命に関わります。

・水腎症

尿管がつまった状態を放っておくと、尿路が拡大し水腎症となります。水腎症はそのままだと腎機能が低下して、最終的に腎不全をきたすこともあります。

尿路結石の治療法は?

治療法は結石のサイズや結石がある部位によって異なります。結石が小さく、4mm以下である場合は、自然に石が出てくるのを待ちます。

自然排石される確率は上部尿管では22%、中部尿管では46%、下部尿管では71%で、特に8mm以下の結石は自然排石されることが多いと言われています。

排石されやすいように薬を飲むこともあります。ただし、結石が大きい場合には手術が必要となることもあります。

治療方法

・体外衝撃波砕石術

身体の外から衝撃波を当てて結石を砕く術式です。

短い期間で治療できますが、排石までには時間がかかる場合もあります。身体への負担が少なく、安全性が高い術式です。

・経尿道的結石砕石術

体外衝撃波砕石術では砕石できないサイズや位置にある結石を尿道から細い内視鏡を入れてレーザーや空気衝撃波などで砕石する術式です。

数日~1週間程度の入院で高い治療効果が期待できます。

・経皮的腎・尿管砕石術

上記の治療では除去するのが困難な2cm以上の結石や、比較的大きな腎結石に対して行われる術式で、背中に小さな穴を開け、そこから内視鏡を入れて結石を除去します。

・開腹手術

お腹を切って結石を除去する手術です。かつては開腹手術しか方法がありませんでしたが、近年では、衝撃波や内視鏡による身体への侵襲が少ない手術が進歩したため、結石を開腹手術で除去する症例は激減しています。

再発予防のための方法は食事療法!

尿路結石の再発は5年間に約半数と言われています。再発予防のためには、身体に結石の元となる成分が蓄積しないように食生活を見直す必要があります。

また、尿路結石の予防対策は結石の成分によって多少異なりますが、ここでは頻度の多いシュウ酸カルシウム結石を予防する食事療法について説明します。

シュウ酸が含まれる食品は摂り過ぎない

シュウ酸は水に溶けるため、シュウ酸が多く含まれる野菜を食べるときは、茹でたり流水にさらすことでシュウ酸の量を減らすことができます。

ほうれん草では3分間茹でることでシュウ酸の量が37~51%程度まで減少することが分かっています。

ただし、スープにして煮汁をそのまま飲んでしまうと溶け出したシュウ酸も一緒に摂取してしまうことになるため、調理法に気を付ける必要があります。

シュウ酸は野菜のほかにも、バナナやピーナッツ、アーモンド、チョコレートなどにも多く含まれているため、食べ過ぎないようにしましょう。

シュウ酸が多く含まれる野菜(100gあたり)

種類含有量(mg)
ほうれん草800
たけのこ654
キャベツ、ブロッコリー

カリフラワー、レタス

300
さつまいも250
茄子200
大根、小松菜、かぶ50
・1日に2L以上の水分を摂る

→結石を尿と一緒に体外に排出するためには、尿量が必要です。

また、水分をたくさん摂って尿が薄まると結石を作る成分が溶けやすくなるため結石ができにくくなります。

心臓や腎臓などに持病がある人は持病が悪化する可能性もあるため、必ず医師に1日に摂取しても良い水分量を確認しましょう。

また摂取する水分の種類にも注意する必要があります。

コーヒー・緑茶・紅茶はシュウ酸、炭酸飲料やソフトドリンク、アルコール類全般にはリン酸が含まれているため結石ができやすくなります。

アルコール類の中でも特にビールにはプリン体・シュウ酸といった結石形成因子を含んでいるため控えましょう。

お茶類ではシュウ酸が少ない麦茶、ほうじ茶がおすすめです。

お茶類100gあたりのシュウ酸含有量

種類含有量(mg)
玉露1,350
抹茶、煎茶1,000
番茶670
ほうじ茶286
・カルシウムを600~800mg程度摂取する

カルシウムが不足すると、腸でシュウ酸などと結合できず便として排泄できなくなってしまうため、十分な量のカルシウムを摂取する必要があります。

特にシュウ酸が多く含まれる食品を摂るときは、カルシウムを一緒に摂ることを心がけましょう。

牛乳や乳製品は、他の食品に比べてカルシウムの吸収率が高いうえに、1回の摂取量も多いので、効率よくカルシウムが摂ることができます。

カルシウムを多く摂れる食品

食品群食品名摂取量カルシウム含有量
牛乳・乳製品牛乳コップ1杯(200g)220mg
ヨーグルト1パック(100g)120mg
プロセスチーズ1切れ(20g)126mg
野菜類小松菜1/4束(70g)119mg
菜の花1/4束(50g)80mg
水菜1/4束(50g)105mg
切り干し大根煮物1食分(15g)81mg
海藻ひじき煮物1食分(10g)140mg
小魚さくらえび(素干し)大さじ1杯(5g)100mg
ししゃも3尾(45g)149mg
豆類木綿豆腐約1/2丁(150g)180mg
納豆1パック(50g)45mg
厚揚げ1/2枚(100g)240mg

出典:農林水産省 みんなの食育
大切な栄養素カルシウム:農林水産省 (maff.go.jp)

・脂肪分の多い食品を摂り過ぎない

脂肪分を多く摂り過ぎると、吸収されずに腸に残った脂肪酸をカルシウムが結合してしまい、シュウ酸がカルシウムと結合できずに結石を作りやすくしてしまうため、脂肪分の多い食品は控える必要があります。

・プリン体が多く含まれる食品は控える

プリン体は尿酸を作り出し結石の原因となることがあります。特に高尿酸血症や痛風がある人は注意しましょう。

プリン体の多い食品と少ない食品

プリン体食品
極めて多い

(300mg~)

鶏レバー、イワシの干物、白子、あん肝、鰹節、にぼし、干し椎茸
多い(200~300mg)豚レバー、牛レバー、カツオ、イワシ、大正エビ、アジの干物、サンマの干物
少ない(50~100mg)ウナギ、ワカサギ、豚ロース、豚バラ、牛ロース、牛バラ、牛タン、マトン、ベーコン、ほうれんそう、カリフラワー
極めて少ない(~50mg)コンビーフ、魚肉ソーセージ、かまぼこ、焼ちくわ、さつま揚げ、豆腐、牛乳、チーズ、鶏卵、果物、米、パン、うどん、葉物野菜、根菜、海草
・クエン酸を積極的に摂る

健康な人の尿のpHは弱酸性ですが、肉類を多く摂ると尿が酸性に傾き、結石ができやすくなります。

クエン酸は尿をアルカリ化する効果があり、結石形成予防に効果があります。クエン酸は柑橘類や梅干に含まれる酸味のある成分です。

ビタミンCとは違う成分であるため、誤ってビタミンCのサプリメントなどで過剰に摂らないようにしましょう。

ビタミンCは体内で代謝されるとシュウ酸を産生してしまいます。通常の食事から摂る分には問題ありません。

・夕食は軽めにし、夜遅くには摂らない

就寝中は水分を摂らないため尿が濃縮されて結石ができやすくなります。

そのため、夜遅くに食事を摂らないようにしましょう。夕食から就寝まで4時間程度間隔をとることが良いとされています。

・砂糖を摂り過ぎない

砂糖の過剰摂取は尿中のカルシウム濃度を上げるため、結石ができやすくなります。菓子類やジュースには多くの砂糖が含まれるため、摂りすぎないようにしましょう。

・塩分を控える

塩分も砂糖同様に尿中のカルシウム濃度を上げるため、控えるようにしましょう。

漬物を食べる量を控えたり、醤油を満遍なくかけるのではなく小皿からつけるようにしたり、うどんやラーメンの汁は飲まないなどできることから減塩を意識して始めることで、ほかの生活習慣病を予防することにも繫がります。

また、カリウムには塩分を身体の外に排出する作用があります。

・1食1皿を目安に野菜を摂る

野菜に含まれるマグネシウムは結石の形成を予防します。

また、野菜はアルカリ性食品であり酸性化した尿の是正に不可欠な食品です。

野菜にはシュウ酸も含まれているため食べすぎはいけませんが、全く食べないのは健康を害す要因となります。食事は栄養バランス良く食べることが大切です。

1食1皿程度であれば必要以上に神経質になることはありません。

尿をアルカリ化する食品アルカリ度酸度尿を酸性化する食品
ひじき、わかめ高い
矢印低い
卵、豚肉、サバ
こんぶ、干し椎茸、大豆牛肉
ほうれんそうカツオ、ホタテ
ごぼう、さつまいも精白米、ブリ
にんじんマグロ、サンマ
バナナ、里芋アジ、カマス
きゃべつ、メロンイワシ、カレイ
かぶ、大根、なすアナゴ、芝エビ
じゃがいも、グレープフルーツ大正エビ
・穀物を積極的に摂る

穀物にはマグネシウム、食物繊維が多く含まれているため結石の形成予防になります。

結石を予防する食べ合わせとは?

シュウ酸結石の場合はカルシウムと一緒に摂取することで腸からの吸収を妨げることができます。

そのため、シュウ酸が多いほうれん草はお浸しにしてかつお節やちりめんじゃこをかけて食べると良いとされています。

たけのことわかめの若竹煮といった定番の煮物も、カルシウムの多いわかめと合わせることによってシュウ酸の吸収を減らすことができるので理にかなった組み合わせということになります。

シュウ酸を含む食品を避けていても再発してしまうこともあります。

日本人は食事からのカルシウム摂取量が少ないことが分かっており、意識してカルシウムを積極的に摂ることで結石が出来にくくなります。

普段の食事にチーズやヨーグルトなどの乳製品を多く取り入れ、食後のあとは必ず牛乳を飲むようにすると良いでしょう。

結石を予防するには運動も大切!

水分を十分に摂りながら適度な運動をすることで尿管の働きも活発になり、排尿がスムーズになることから結石予防には運動が効果的です。

既に結石があっても、小さければ運動をすることで自然に排石されやすくなります。

宅配弁当を活用しよう!

尿管結石は若年者、中年者だけではなく高齢者も気をつけたい病気です。

最近では、生活習慣病と関係が深いと考えられているため、肥満や高血圧の人は食生活を見直す必要があります。

予防の基本は食事療法であり、バランスのとれた食事や1日に2L以上の水分補給を行うことが大切です。

配食のふれ愛では、高齢者向けの宅配弁当サービスで、塩分やカロリーを控えたお弁当など様々な種類のお弁当が用意されています。

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参考:尿路結石症診療ガイドライン2013年版
https://minds.jcqhc.or.jp/n/med/4/med006322/G0000634/0027

この記事の作成者:A.N(看護師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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