こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!
夏場、暑いから熱中症に気をつけて…と、エアコンを入れていたら、介護している高齢者が風邪をひいてしまったり、冷えて下痢症状や関節の痛みなどを訴えられたりした経験はありませんか?
高齢者は汗をかきにくく、体温調整が苦手です。今回は体を冷やしてくれる、また、夏風邪をひいたときにおすすめの食材、料理をご紹介します。
高齢者は体温調節が苦手
体温調整の仕組み~成人と高齢者の違い
私たちの身体は暑くなると体表近くの毛細血管を拡張し、汗腺を開いて汗を出し、それらの気化熱で体温を下げています。また、寒くなると毛細血管は収縮して血流量を減らし、汗腺も閉じて汗をかかなくなり、体温の低下を防いでいます。
しかし、高齢になるとその反応が鈍くなり、体表近くの毛細血管は収縮・拡張の反応が難しくなってくるのです。エアコンの温度が低過ぎだということに気付くのが遅くなり、低体温になってしまうことがあります。
さらに、高齢になると筋力の低下から、自分で熱を作りだすことが苦手になってきます。
エアコンの設定温度が子どもや成人と同じだと、冷えすぎてしまうことがあるのはこれらのためなのですね。
冷えは万病のもと
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/06.pdf
平成25年度国民生活基礎調査より
「冷えは万病のもと」と、よく耳にされることと思います。
冷えが続くと血管の収縮が続き、代謝が悪くなります。そうなると体内に老廃物が溜まり、たるみやむくみ、貧血や腰痛、頭痛、アレルギー、また、脳疾患や間接リウマチ、心疾患、ガンと、よいことはありませんね。
上記の表を見ると、高齢になると冷えを感じる人数が急に増えていることがわかります。同居する家族が暑がる場合は、高齢者の上着を一枚増やしてあげるなどの対応を心がけましょう。
乾燥にも注意
エアコンの空気は、一般的にとても乾燥しています。梅雨時期や、雨の後など、とてもじとじととしていると、ついつい除湿機能も使いたくなりますね。
もちろん、過度な湿気は万全の体調を維持するためには、あまりおすすめではありませんが、除湿のしすぎは喉や肺の乾燥を招きます。
低体温になっているところに、呼吸器系の粘膜が乾燥し、荒れてしまうと、そこに風邪などを引き起こすウイルスが感染しやすくなり、風邪をひいてしまいます。
栄養バランスを整えることも大切
体が冷えてしまうことの原因の一つに、栄養のバランスが乱れてしまっていることも考えられます。高齢になるとどうしても食が細くなり、また、好き嫌いなどから栄養バランスを取ることが難しくなりがちです。
このような時には配食のふれ愛のお弁当を利用するのもよいですね。管理栄養士が栄養バランスを考え、高齢者にも食べやすいメニューを、原材料にもこだわって作っているお弁当ですので、安心して召し上がっていただけます。普通食だけでなくカロリー調整食、たんぱく調整食、ムース食も選べるので、持病のある方にも良いですね。今なら無料試食キャンペーン中ですので、お試しくださいね。
夏の風邪はあたためすぎない
薬味を活用
大葉やしょうがなど、夏に旬を迎える香り良い香味野菜は、体をやんわりとあたため、殺菌作用が強いものが多いのが特徴です。風邪を引いたから、体を温めなくては、と、煮込んだしょうがやラム肉など、冬に多く使う食材・メニューをそのまま利用すると、今度は体に熱がこもってしまいますので、夏の風邪には少し不向きです。
大葉
大葉はじんわりと体を温め、風邪、おう吐や胃の不快感、腹部の冷えの解消、魚介による食中毒の予防にも良いといわれています。刺身のつまや飾りとしてだけでなく、常日頃から野菜として常備しておくとよいですよ。
きざみ大葉の出汁巻き卵
風邪で落ちた体力を補う効果のある卵を合わせ、食べやすい出汁味で仕上げます。
【材料】 2人分 | |
大葉 | 6枚 |
卵 | 2個 |
出汁 | 大さじ1 |
しょうゆ | 小さじ1/2~ |
【作り方】
1、大葉は要介護者の状態にあわせ、千切りかみじん切りにし、茶こしなどに入れてさっと水にさらし、水分を切っておく。
2、ボールに卵を割りほぐし、出汁、しょうゆで味を整える。
3、(2)に(1)の大葉を入れ、卵焼き用のフライパンで出汁巻きにする。
※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
卵は出汁を大さじ2に増やし、スクランブルエッグにする。大葉は下記ジェノベーゼを利用する。
大葉のジェノベーゼ
大葉をまとめ買いした時などにも便利なジェノベーゼは、冷凍保存しておくことができます。
【材料】(作りやすい分量) | |
大葉 | 30枚 |
サラダオイル | 大さじ3 |
塩 | ひとつまみ |
【作り方】
1、大葉は硬い軸を切り落とし、さっと水にさらしてから水分をふき取る。
2、(1)をざっと刻み、サラダオイル、塩とともにミキサーに入れ攪拌する。
3、全体になめらかな状態になればファスナー付きの保存袋などに薄く伸ばし、冷凍保存する。
使用する際はポキポキと折って使う。
鰺と大葉ジェノベーゼのなめろう
夏が旬の鰺は、免疫力の向上、食欲不振の解消、高血圧予防などに効果的です。魚毒を消す作用のある香り高い大葉ジェノベーゼを使い、高齢者にも食べやすく、まな板の上で叩いて仕上げます。
【材料】 2人分 | |
鰺 刺身用 | 2人分 |
大葉ジェノベーゼ | 大さじ1程度 |
しょうが | 1かけ |
味噌 | 小さじ山盛り1杯 |
【作り方】
1、しょうがはすり下ろす。
2、鰺の刺身は骨やうろこ、ぜいごなどが残っていないか確認し、味噌、(1)のしょうが、大葉ジェノベーゼとともに包丁で叩く。
※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
(2)で念入りに叩き、必要に応じてとろみをつけ、一つにまとめる。
しょうが
しょうがはとても便利な香味野菜で、おろししょうがや針生姜など、生の状態で食べると体の中心部にこもった熱を体表に移し、発散させて、熱を冷ます働きがあります。
一方、鍋料理などに入れ、じっくりと煮込んであげると、体の芯を温め、冷えを解消してくれます。皮の部分にはむくみ解消効果もありますので、状態に応じて利用するとよいですよ。
ジンジャーエール(ジンジャーシロップ)と生姜糖
ジンジャーエール、というと、高齢の方にはちょっと敬遠されてしまうかもしれません。少しスパイシーな、あめ湯と思っていただけると判りやすそうですね。
しょうが、シナモンやクローブの持つ殺菌作用と、温める効果でちょっと喉が痛くなったときなどにもよいですよ。
【材料】 | |
しょうが | 300g |
(あれば新しょうが) | |
砂糖 | 300g |
シナモンスティック | 1本 |
クローブ(粒) | 5粒程度 |
レモン汁 | 1個分 |
【作り方】
1、しょうがは洗って皮の傷んでいるところを落とし、3~5mm程度の厚みの輪切りにする。
2、鍋に(1)のしょうがを入れ、砂糖を加えてまぶしつけ、30分程度置いて水分を引き出す。ひねしょうがであまり水分が出ない場合は50cc~100ccの水(分量外)を加える。
3、(2)の鍋にシナモンスティック、クローブを入れ、火にかけ、10分程度煮込む。
4、(3)を火からおろし、レモン汁を搾り入れる。
5、ざるでこし取り、殺菌したビンにつめて冷蔵庫で保存する。梅ジュースのように好みの倍率で薄めて飲む。
【生姜糖・材料】
(5)で残ったしょうが
グラニュー糖 適宜
【作り方】
1、残ったしょうがはざるなどに広げ、乾燥させる。
2、生乾きのときにグラニュー糖をまぶしつける。
※おやつとしてだけでなく、魚の煮漬けを作る際などに料理に利用することもできます。むだなく使ってくださいね。
※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
ジンジャーシロップは適宜水で薄め、必要に応じてとろみをつける。
潤いを取り戻すために
エアコンで喉や呼吸器が乾燥してしまったときにおすすめなのが梨やレンコン、白きくらげなどです。中医薬膳学では、秋口に乾燥した空気が入ってくると、乾燥防止にこのような白い食べ物を選びます。乾燥が気になる時はこれらを利用し、呼吸器にうるおいを与えて風邪防止に努めましょう。
れんこん
レンコンにはすぐれた保湿効果とともに、多くの食物繊維が含まれています。
レンコンの持つ保湿成分をしっかりと取り入れる為には、高温調理は向いていません。お吸い物や蒸し物、さっと茹でてつくる酢のものなどがおすすめです。
れんこんのビシソワーズ
れんこんをすり下ろして、牛乳または豆乳で伸ばした冷たいスープです。とろとろの舌触りとさっぱりとした味で、暑い日でも優しくのどを通ります。
【材料】 2人分 | |
れんこん | 100g |
水 | 200cc |
牛乳または豆乳 | 200cc |
コンソメスープのもと | 1個 |
【作り方】
1、れんこんは皮の傷んでいるところを切り取り、すり下ろす。
2、(1)、コンソメスープのもと、水を鍋にあけ、とろみがつくまで加熱する。
3、(2)をひと肌まで冷まし、牛乳または豆乳を入れ、塩で味を整える。
白きくらげ
白きくらげには、白きくらげ多糖体、別名植物性コラーゲンが多く含まれており、中医薬全学では、特に肺を潤す効果に優れているといわれています。
以前はあまり見かけることもできませんでしたが、人工栽培が可能になり、百貨店の乾物コーナーなどで購入することができるようになってきました。手にすることができましたら、ぜひ試してみてくださいね。
白きくらげとフルーツのスープ
白きくらげは香り、味ともに淡泊なので、料理にもデザートにもよく合います。簡単にできるのでちょっとおなかが空いたときにもよいですね。
【材料】 2人分 | |
白きくらげ | 2片程度 |
季節のフルーツ | 適宜 |
水 | 400cc |
砂糖 | 大さじ3 |
ゼラチン | 5g |
水 | 大さじ2(ゼラチン用) |
レモン汁 | 小さじ2 |
【作り方】
1、しろきくらげはたっぷりの水につけて戻す。黄色い石付きの部分が固い場合は取り除き、一口大に切っておく。フルーツは皮や種を取り除き、一口大に切る。
2、耐熱性の小鉢などに水(ゼラチン用)を入れ、その中にゼラチンをふり入れる。
3、(1)の白きくらげをさっと湯どうしする。(咀嚼・嚥下に不安がある場合は長めに茹でてください。)
4、鍋に水・砂糖を入れ、ひと肌程度に温める。
5、(2)のゼラチンが完全にふやけたら、電子レンジ600Wに10秒程度ずつかけ、溶かし、(4)に加え混ぜる。レモン汁を加える。
6、器に(1)のフルーツ、(3)の白きくらげを入れ、(5)のゼラチン液を加え固める。
※生のパイナップルやキウイフルーツなど南方系のフルーツにはタンパク質分解酵素が多く含まれ、ゼラチンが固まらなくなります。使用する場合は缶詰のものを利用するか、砂糖適宜を混ぜ合わせ、水分が出てきたところでさっと火を通してから利用してください。
※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
フルーツはそれぞれ細かく刻み、ゼラチン液適宜を混ぜてそれぞれ固める。白きくらげは時間をかけて炊くほどに柔らかくなり、最終的には溶けてしまいます。ゼリー液用の水分で溶けるまで炊いて、白きくらげのゼリーにしてしまうのも、有効成分を余すことなく取り入れる一つの方法です。
まとめ
暑がり、寒がり、ひとつ屋根の下で家族みんなが快適な温度で生活するのは難しいですね。
羽織りものを増やしたり、座る位置を変えたり、室内でちょっと体を動かしてみたり…いろいろと出来ることもあるとは思いますが、食べ物を選ぶことで出来る冷え解消方法もあります。
ちょっとしたおやつや一品に加えてみてくださいね。