こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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糖質制限というと厳しい食事制限を思い浮かべるかもしれませんが、実は飲んでも良いお酒があります。ダイエット中でもお酒が飲みたい!という方必見です。
ここでは、糖質についての解説や、糖質制限がもたらす健康効果、お酒の糖質含有量ランキングなどを紹介します。
目次
糖質はお酒にも含まれる!?
糖と言えば甘いものをイメージしますが、甘いものだけが糖質ではありません。糖質を簡単に言うと、「炭水化物から食物繊維を除いたもの」です。
ご飯100gでいうと、炭水化物が37.1g、食物繊維が0.3gであるため糖質量は36.8gとなります。炭水化物は人間が生きていく上で必要な栄養素です。
炭水化物の他にはタンパク質、脂質があり、これらを三大栄養素と呼びます。三大栄養素は消化される過程で身体を動かすためのエネルギーを産生します。
炭水化物は前述した通り糖質から食物繊維を除いたものであり、食物繊維は体内に吸収されずに排泄されるため、炭水化物のうち糖質のみがエネルギーに変換されます。
糖質は消化によってブドウ糖に分解され、小腸で吸収された後に肝臓にグリコーゲンとして蓄えられたり、エネルギーとして使われる分は血液中に運ばれていきます。
血液中に運ばれたブドウ糖は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの働きによって細胞に取り込まれてエネルギーとして利用されます。
空腹時や運動時などには血液中のブドウ糖だけではエネルギーが不足するため、肝臓で貯蔵しているグリコーゲンを分解して血糖値を一定に保ちます。
糖質にはいくつか種類があります。
①単糖類
単糖類とはブドウ糖の他に果物に含まれる果糖などであり、食べ物に含まれる糖質はすべてこの単糖類まで分解されて小腸の粘膜から吸収されます。
②二糖類
二糖類とは、単糖類が2個結合した糖のことです。二糖類には乳製品に含まれる乳糖(ラクトースや麦芽糖(マルトース)、一般的な白砂糖に含まれるショ糖(スクロース)などがあります。
③オリゴ糖
オリゴ糖は3~10個の担当が結合したもので、ほとんどが人間が持つ酵素では分解できず消化吸収できないため、腸内でそのまま腸内細菌の餌となります。
④多糖類
多糖類は単糖類が11個以上結合したものをいい、グリコーゲン、デキストリン、デンプンなどがあります。
⑤糖アルコール
糖アルコールとは自然界に存在する甘味料のことで、キシリトールやソルビトール、マンニトールなどがあります。
⑥合成甘味料
合成甘味料とは科学的に合成された人工甘味料のことをいい、アスパルテームやスクラロース、サッカリンなどがあります。
これらの糖質を摂り続けると、体内で「糖化」を引き起こします。
糖化とは、食事から摂取した糖質が身体の中でタンパク質と結合することでタンパク質が劣化してしまう現象です。
劣化したタンパク質はAGEs(エージーイー)といい、体内に蓄積すると血管が脆くなったり、肌が老化したりなど様々な悪影響を及ぼします。
血管がもろくなり、血管の老化が進むことで心筋梗塞や脳梗塞など命に関わる病気を引き起こす可能性もあります。
しかし、糖質は身体を動かすエネルギー源として必要であるため、決して糖質すべてが悪なのではありません。糖化を防ぐためには、糖質を必要量以上に摂り過ぎないことが大切です。
糖質は主食やイモ類、果実類や根菜類などに多く含まれています。
食品に含まれる糖質量
食品名 | 一食当たりの量 | 糖質量 |
精米白ご飯 | 150g(茶碗1膳) | 55.2g |
玄米ご飯 | 150g(茶碗1膳) | 51.3g |
食パン | 60g(6枚切り1枚) | 26.8g |
うどん | 250g(1玉) | 52.0g |
そば | 170g(1玉) | 40.8g |
さつまいも | 60g(1/3個) | 17.5g |
じゃがいも | 60g(1/2個) | 9.8g |
大根 | 100g | 2.7g |
キャベツ | 100g | 3.4g |
白菜 | 100g | 1.9g |
トマト | 150g(中1個) | 5.6g |
玉ねぎ | 100g | 7.2g |
とうもろこし | 90g(1/2本) | 12.4g |
りんご | 100g(1/2個) | 13.1g |
バナナ | 100g(1本) | 21.4g |
牛乳 | 200ml | 10.1g |
プロセスチーズ | 20g | 0.3g |
鶏卵 | 50g(1個) | 0.2g |
木綿豆腐 | 135g(1/2丁) | 1.6g |
牛バラ肉 | 100g | 0.1g |
牛ロース肉 | 100g | 0.2g |
豚肉 | 100g | 0.1g |
鶏肉 | 100g | 0.1g |
まぐろ | 60g(刺身5切れ) | 0.1g |
えび | 30g(1尾) | 0.1g |
醤油 | 6g(小さじ1杯) | 0.6g |
中濃ソース | 6g(小さじ1杯) | 1.8g |
ケチャップ | 5g(小さじ1杯) | 1.3g |
マヨネーズ | 12g(大さじ1杯) | 0.3g |
味噌 | 18g(大さじ1杯) | 3.1g |
糖質制限がもたらす健康効果とは?
・ダイエット効果
糖質を控えることで、身体に貯蔵されるエネルギー(糖質)量が少なくなり、エネルギー不足を補うために脂肪がエネルギー源として利用されるため、脂肪が減りやすくなります。
また、糖質を摂取すると血糖値が上がりますが、上がった血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが糖質を肝臓や筋肉、脂肪細胞に溜め込みます。
脂肪細胞に溜め込まれた糖質は脂肪に変わって蓄えられるため、糖質を減らすことでインスリンの分泌量を減らして太りにくい身体となります。
高齢者がカロリー制限をしてダイエットをしようとすると、タンパク質や脂質が不足しがちとなり、筋力低下や骨粗しょう症を招いてしまうことがありますが、糖質制限はタンパク質と脂質は制限せずにしっかりと摂れるため、高齢者にとってもおすすめのダイエット方法です。
・生活習慣病予防
糖質制限をすることで血糖値が下がるため、中性脂肪やコレステロールが減少します。
脳血管疾患や、心筋梗塞などの生活習慣病は血管に悪玉コレステロールが沈着して起こる動脈硬化が原因であるため、糖質制限をして血糖値の上昇を防ぐことで生活習慣病を予防します。
・美肌効果
肌の老化を促進する「糖化」は糖質がタンパク質と結びつくことで肌がくすんだり、ハリが無くなりたるみやしわが生じたりする原因となります。
糖質を制限することで糖化現象を防ぎ、美肌効果が期待できます。
・血糖値の上昇が緩やかになる
血糖値が急上昇したり急降下したりすることを血糖スパイクといい、血糖スパイクは血管内皮を傷つけ認知機能の低下や動脈硬化の原因になることが分かっています。
また、高血糖が続くと認知症の原因物質の分解に必要な酵素が不足し認知症リスクが高まることから、糖質を制限して血糖値の上昇を緩やかにすることで認知機能の低下を予防することができると考えられています。
糖質が低いお酒ランキング!
糖質制限中であっても糖質量が低いお酒であれば飲んでも良いですが、お酒を飲むと胃液の分泌が促進されたり、リラックス効果で食欲がさらに増すため、食べる量が多くなりがちです。
おつまみは脂肪分や糖質を多く含むものは控え、魚や野菜、チーズ、ナッツ、豆類などにしましょう。
また、糖質が低いお酒であっても、液体に含まれる糖質は固体よりも体内への吸収率が高いという特徴があるため、お酒の飲み過ぎにも注意しましょう。
最近は糖質が控えめであるものが多く販売されていますが、「糖質0」と表記されていても糖質の含有量は0gではなく、実際は「100mlあたり0.5g未満」という意味で使用されているため注意が必要です。
また、「糖質オフ(低糖質・糖質カットなども含みます)」という表記は「100mlあたり2.5g以下」の場合に使用されます。
お酒に含まれる糖質量が低いランキングを紹介します。
10位 梅酒
100mlあたりの糖質量:20.7g
梅酒はアルコール量も糖質量も多いお酒です。
梅に含まれるクエン酸は代謝をアップさせ脂肪を燃焼する効果があったり、香り成分がリラックス効果を高めたり、ピクリンという成分が腸内環境を良くしたりなど、適量であれば身体に良い効果もあります。
9位 紹興酒
100mlあたりの糖質量:5.1g
紹興酒は原料がもち米で、中国の紹興市名産の醸造酒です。
中華料理を始め、油を使った料理によく合います。栄養価が高くビタミンやミネラルなどの栄養素も含まれています。
また、紹興酒には多くの必須アミノ酸が含まれており、疲労回復効果があります。
8位 日本酒
100mlあたりの糖質量4.5g
日本酒の中でも純米酒と吟醸酒は3.6g、純米吟醸酒4.1g、本醸造酒は4.5gと製造方法によって糖質量が異なります。
日本酒は血管を拡張するアデノシンという成分が多く含まれており、肩こりや冷え性、疲労回復に効果があります。
また、豊富なアミノ酸やポリフェノールも含まれており、肌を保湿する作用や日焼けによるダメージを抑えるなど、美肌効果も期待できます。
7位 ロゼワイン
100mlあたりの糖質量:4g
ロゼワインはピンク色のワインのことで、淡いピンク色から赤ワインに近い濃いピンク色まで様々な種類があります。
肉料理にも魚料理にもよく合い、ありとあらゆるジャンルの料理との相性が良いとされています。
赤ワインや白ワインと比べると甘い味わいのものが多いことから3種類では一番多い糖質を含んでいます。
6位 発泡酒
100mlあたりの糖質量:3.6g
発泡酒は麦芽の使用割合が50%未満のものをいいます。糖質量で比較するとビールとさほど違いがないことが分かります。
5位 ビール
100mlあたりの糖質量:3.4g
ビールの主原料はホップ、麦芽、ビール酵母です。
ホップには抗酸化作用の強いポリフェノールや、女性ホルモンと似た働きをする成分が含まれています。
また、ビール酵母は乳酸菌が腸内で増殖するのを助けるなど、ビールには身体に良い成分が豊富に含まれています。
4位 白ワイン
100mlあたりの糖質量:2g
白ワインは赤ワインと比較すると製法の違いでポリフェノールの総量は少なくなります。
しかし、赤ワインのポリフェノールよりも分子量小さいため、胃や腸内で吸収されやすく、抗酸化作用が早く現れるという特徴があります。
また、白ワインには赤ワインより強い殺菌力があります。
3位 赤ワイン
100mlあたりの糖質量:1.5g
赤ワインにはアントシアニンや、タンニン、カテキンなどといったポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは高い抗酸化作用があり、食事中に少量の赤ワインを飲むことで、動脈硬化や糖尿病予防、がんの予防効果があることが知られています。
ワイン3種類の中では糖質量が低いですが、商品によっては中口程度でも100mlあたり5~9gの糖質を含むものもあるため、糖質制限中は辛口のものを選ぶようにしましょう。
2位 ジン、ラム
100mlあたりの糖質量:0.1g
ジンはベースのスピリッツにハーブや果物の皮、スパイスなどを数種類加えて風味づけされたお酒です。
ジュニパーベリーというスパイスには鎮静作用や利尿作用、アニスというハーブには消化促進の効果があるなど、昔は薬として使われていたほど健康効果のあるお酒です。
ラムは主にサトウキビの搾りかす(糖蜜)を主な原料としたスピリッツです。殺菌作用があり、香りが良いことからお菓子や料理によく使われています。
ジンやラムはカクテルのベースに使われることもありますが、リキュールやジュースなどを使ったカクテルは糖質が高くなるため注意が必要です。
1位 焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ
100mlあたりの糖質量:0g
焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカなどの蒸留酒には糖質が含まれていません。
焼酎は製造方法により甲類と乙類に分類されます。
乙類は本格焼酎とも呼ばれ、芋焼酎や泡盛、麦焼酎などが含まれます。本格焼酎は血液をサラサラにしたり、善玉コレステロールを増やす効果が期待できます。
ウイスキーは香りの中に神経の伝達物質として作用するGABAの受容体を活性化させる成分があり、心を穏やかにしてリラックスさせることでストレスを緩和する効果があります。
また、樽に詰めて熟成する過程から樽に含まれるポリフェノールが溶け込むため、抗酸化作用があります。
ブランデーにもウイスキー同様にリラックス効果と抗酸化作用が期待できます。
ウォッカはほとんどが水とアルコールで構成されており、その高いアルコール度数から鎮痛薬や麻酔薬など薬として使用されていた歴史があります。
醸造酒と蒸留酒の違いとは?
醸造酒とは酵母により原料に含まれる糖分をアルコール発酵させて作られたお酒のことで、ビールや日本酒、ワインなどはこれにあたります。
醸造酒は酵母が糖分を食べてアルコールと炭酸ガスを発生させていきますが、酵母は高濃度のアルコールに弱いという特徴があり、アルコール濃度が高くなるにつれて働きが弱まります。
そのため、醸造酒は蒸留酒に比べてアルコール度数が低いお酒が多いのです。
一方、蒸留酒は醸造酒を蒸留(熱して気化したアルコールを冷やして液体として抽出すること)して作られています。
蒸留によって糖分は抽出しないため、蒸留酒は糖質がほとんど含まれません。
蒸留することでアルコールは凝縮されるため、アルコール度数は高くなります。蒸留酒の代表的なお酒は焼酎、ウイスキー、ブランデー、ラム、ジン、テキーラなどです。
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糖質制限中でも糖質の低いお酒を飲むことは可能ですが、飲み過ぎは健康を害する可能性があるため、適量を守ることが大切です。
また、糖質制限は間違った知識で行うと身体に必要な栄養素やエネルギーが不足してしまい、身体に悪い影響を及ぼす可能性があります。
特に高齢者の場合には、急激な食事制限や間違ったダイエットをすると筋力や骨密度が低下して転倒、骨折のリスクが高まるため注意しましょう。
健康な身体作りには毎日の食事が大切です。
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この機会に是非お試しください。
参考:文部科学省 五訂増補日本食品標準成分表
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu3/toushin/05031802/002/016.pdf