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シニア世代に必要なたんぱく質量とその食材について

作成日:2020年6月10日

こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!

シニア世代に必要なたんぱく質量とその食材について

シニア世代になると食事量の減少などが原因で、低栄養になるリスクがあります。体を作るもとになるたんぱく質が不足すると免疫力が低下し疲れやすくなる、風邪をひきやすくなるだけでなく脳卒中など生活習慣病のリスクも高くなります。
質の良いたんぱく質を毎日とることは、低栄養の予防にもつながります。
シニア世代に必要なたんぱく質量と必要量をとるためのポイントについてご紹介します。

たんぱく質とは

たんぱく質は体の生命維持や身体活動に欠かせない三大栄養素のひとつ。
体内で常に分解と合成を繰り返し、生命を維持するための重要な働きをしています。

・筋肉や内臓を作る
・ホルモンや酵素の原材料になる
・エネルギー源になる

たんぱく質は筋肉や内臓、骨、皮膚、髪の毛、血液などを作るもとになります。
これらは毎日新しく作られているので毎日摂取することが大切です。

また、代謝に必要な酵素やホルモンを作るのに欠かせない原材料にもなります。
さらに、微量ですがエネルギー源にもなり、1gで4㎉のエネルギーを生み出します。

たんぱく質は約20種類のアミノ酸から構成されています。
そのうち9種類のアミノ酸は体内で作ることができません。この9種類を「必須アミノ酸」といい食事から摂取する必要があります。
これに対して、体内で作ることができるアミノ酸を「非必須アミノ酸」といいます。

なぜシニア世代がたんぱく質不足になってしまうのか

・食事量が減る
・かむ力が衰える
・一人暮らしで自炊が難しい

シニア世代になると食欲低下によって食べる量が減り、タンパク質の量が不足している場合があります。さらに、かむ力が衰えてくると、お肉などかたいものを食べにくくなり避けがちです。肉や魚の摂取量が少なくなることで、必要なたんぱく質が不足してしまいます。また、一人暮らしのお年寄りの方で毎食の自炊が難しい場合、どうしても偏ったメニューになりがちです。

たんぱく質が不足するとどうなる?

・運動機能の低下
・体力・免疫力の低下
・感染症や合併症発祥のリスク

先ほどもお伝えしたようにたんぱく質は筋肉や内臓、骨、ホルモンや酵素など、体を作るのに欠かせないものです。

たんぱく質が不足すると筋肉量が減少し、運動機能や活動量が低下、骨が弱くなるなどのリスクがあります。また、免疫力が低下すると、疲れやすくなったり風邪をひきやすくなるだけでなく、がんなどの生活習慣病のリスクも高まります。
良質なたんぱく質を毎日の食事で摂取することは、健康な体を維持するために欠かせません。

たんぱく質を摂りすぎるとどうなる?

・肝臓や腎臓に負担がかかる
・痛風や動脈硬化の原因になる
・骨粗しょう症の原因になる

体内であまったたんぱく質はエネルギーに変換されますが、その時にアンモニアが発生します。肝臓がアンモニアを無毒の尿素に変えて尿として排出しますが、この頻度が高くなると肝臓や腎臓に負担がかかり機能低下につながります。

また、肉類や魚介類には脂質やプリン体が多く含まれているので、食べすぎると痛風や動脈硬化のリスクが高くなります。
シニア世代の方は食べすぎる心配はあまりないとは思いますが、このようなリスクがあるので食べすぎには注意しましょう。

たんぱく質が含まれている食材とは?

たんぱく質が含まれている食材は肉、魚、卵、牛乳、豆、穀類など。
動物性たんぱく質、植物性たんぱく質それぞれのたんぱく質量についてみていきましょう。

【動物性タンパク質】

鶏肉(若鶏肉・生/可食部100gあたり)

鶏もも肉(皮なし)…19.0g
鶏もも肉(皮つき)…16.6g
鶏むね肉(皮なし)…23.3g
鶏むね肉(皮つき)…21.3g
ささみ…23.9g
ひき肉…17.5g

豚肉(大型種肉・生/可食部100gあたり)

かたロース(脂身つき)…17.1g
かたロース(赤肉)…19.7g
ロース(脂身つき)…19.3g
ロース(赤肉)…22.7g
ばら(脂身つき)…14.4g
もも(脂身つき)…20.5g
もも(赤肉)…22.1g
ヒレ(赤肉)…22.2g

牛肉(乳用肥育牛肉・生/可食部100gあたり)

かたロース(脂身つき)…16.2g
かたロース(赤肉)…19.1g
サーロイン(脂身つき)…16.5g
サーロイン(赤肉)…21.2g
もも(脂身つき)…19.5g
もも(赤肉)…21.9g
ヒレ(赤肉)…20.8g

魚類(生/可食部100gあたり)

まあじ…19.7g
まいわし…19.2g
かつお(春獲り)…25.8g
まがれい…19.6g
べにざけ…22.5g
ごまさば…23.0g
まだい(天然)…20.6g
ぶり…21.4g
くろまぐろ(赤身)…26.4g

乳類(可食部100gあたり)

普通牛乳…3.3g
ヨーグルト(低脂肪無糖)…3.7g
ヨーグルト(無脂肪無糖)…4.0g
カマンベールチーズ…19.1g
クリームチーズ…8.2g
モッツァレラチーズ…18.4g

卵(可食部100gあたり)

鶏卵…12.3g(卵1個(50g)では6.2g)

【植物性タンパク質】

豆類(可食部100gあたり)

大豆(国産・黄大豆・乾)…33.8g
大豆(国産・黄大豆・ゆで)…14.8g
豆乳…3.6g
おから(生)…6.1g
糸引き納豆…16.5g
豆みそ…17.2g
木綿豆腐…7.0g
絹ごし豆腐…5.3g

穀類(可食部100gあたり)

うるち米(炊いたごはん)…2.5g
はいが精米(炊いたごはん)…2.7g
発芽玄米(炊いたごはん)…3.0g
食パン…9.0g
うどん(ゆで)…2.6g

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

シニア世代に必要なたんぱく質量とは?

シニア世代に必要なたんぱく質量とは?

65歳以上男性のたんぱく質摂取推奨量は60g、女性は50gです。
成人に必要なたんぱく質の摂取推奨量は男性で60~65g、女性で50g。
成人はどの年代でもそれほど変わりはありません。体を作るもとになる栄養素なので、どの年代でも必要量をしっかりととることが健康維持には大切です。
では、具体的に1日にどのくらいのたんぱく質を食べればいいのでしょうか?

紅鮭(1切れ/70g)…15.8g
鶏もも肉(100g)…16.6g
絹ごし豆腐(80g)…4.2g
卵(1個)…6.2g
納豆(1パック・50g)…8.3g
ごはん茶碗2杯(300g)…7.5g
食パン(6枚切り1枚)…5.4g

これでたんぱく質の合計は64gです。毎日このくらいの量をとれていますか?
たんぱく質の量を毎回調べるのは大変なので、そんな時は「1食で片手にのるくらいのたんぱく質を含む食材をとる」と考えると覚えやすいですよ。
お魚と納豆やお肉とお豆腐など、1食に複数の食材でたんぱく質をとるようにするとさらにバランスがよくなります。

 必要なたんぱく質量を上手にとるコツ

たんぱく質は肉類、魚類、食物性たんぱく質により、それぞれ含まれているアミノ酸のバランスが異なります。どれか1つのたんぱく質に偏ることなく色々な食材からたんぱく質を摂取することがポイントです。

しかし、高齢になると食が細くなり、お肉など咀嚼が必要なものはどうしても食べにくくなってしまいます。そんなときは、かみやすいひき肉を使用したり、食材を小さく切って食べやすくする。飲み込みやすいように片栗粉でとろみをつけるなどの工夫をすると食べやすくなりますよ。

また、3食で必要なたんぱく質がとれないときは間食も上手に活用しましょう。
ヨーグルトや牛乳、卵を使ったプリンなど、食べやすいたんぱく源をおやつに取り入れると効果的です。体調にあわせて上手にたんぱく質を摂取しましょう。

 たんぱく質の効果的な食べ方

たんぱく質はビタミンB6を含む食品と一緒に食べると効果的です。ビタミンB6はたんぱく質を分解、再合成して筋肉や血液、ホルモンを作る働きをします。

ビタミンB6を多く含む食材は、くろまぐろ、かつお、牛レバー、白さけ、まさば、鶏むね肉など。野菜ではにんにく、しし唐、赤ピーマン、モロヘイヤ、唐辛子などに多く含まれています。

また、ごはんとおみそ汁はお互いの足りない栄養素を補ってくれる組み合わせです。お米のたんぱく質はリジンという必須アミノ酸が少ない特徴があります。このリジンを補ってくれるのが、リジンが多く含まれている大豆。さらに大豆に少ないメチオニンというアミノ酸を米は多く含んでいるので、米と大豆を一緒に食べることはバランスアップにつながります。

健康的な体を作るには、栄養バランスが大切です。たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルなどバランスのいい食事を心がけましょう。

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この記事の作成者:松井さゆり(フードコーディネーター)
この記事の提供元:シルバーライフ

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