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雨の日が続くと、室内にも湿気がこもりがちになります。湿度が高い環境はダニやカビが発生しやすくなるだけではなく、さまざまな体調不良の原因ともなります。快適に梅雨の時季を過ごすための湿気対策について紹介します。
目次
湿気とは?適切な湿度に対策を
北海道と沖縄県以南の島を除く日本の大部分の地域は「温暖湿潤気候(温帯湿潤気候)」で、年間を通して湿度の高い国といえます
湿気とは何か
湿気とは気体になった空気中の水、水蒸気のことを指します。通常、湿気は空気中に含まれる水蒸気の割合(%)であらわされ、相対湿度と呼ばれます。空気中に含まれる最大の水蒸気量は飽和水蒸気量と呼び、これは温度によって変化します。温度が上がると、空気が含むことができる最大の水蒸気量は増え、温度が下がると減少します。そのため夏季は湿度が高くなり、冬季は空気が乾燥します。
適切な湿度
室内の快適な湿度は40~60%といわれています。湿度は、季節変化はもちろんですが1日の中でも変化し、住居の中の場所によっても異なります。比較的乾燥した環境が適している場所もありますし、ある程度の湿度がある方が快適な場所もあります。
湿度が高くなる要因とは
湿度が高くなる要因は気候要因だけではありません。日常生活の中でも、室内の湿度が高くなる要因やタイミングがあります。
家の構造
建物の構造と室内の湿気には関係があります。昔ながらの木造住宅では、外気温の影響を受けにくく調湿性は高いのですが、木材自体は湿気に弱いので、日頃から換気を心がける必要があります。鉄筋コンクリートの建物は、外気の影響を受けやすく調湿性が低いので、夏季は温度も湿度も高くなりやすいといえます。
料理中の湿気
料理中には意外と湿気が発生しています。換気扇をまわし、窓を開けるようにしましょう。お湯を沸かすときには長時間沸騰したままにせず、少量であれば電子レンジを使ってお湯を沸かすのも、湿気対策としては有効です。
洗濯物の部屋干し
雨の日が続くと、洗濯物を部屋の中に干すことが増えます。5キロの洗濯物からはおよそ3リットルの水分が放出されるといわれ、洗濯物を干している部屋では湿度が高くなる可能性があります。衣類乾燥機や除湿器を使い、扇風機やサーキュレーターを併用すると効率よく洗濯物を乾かすことができます。吊るした洗濯物の下に新聞紙を敷いておくと、新聞紙が湿気を吸い取る効果があるため、有効といわれます。また洗濯物を吊るしている場所の下は、こまめに掃除機をかけることで、ダニやカビの増殖が抑制できます。
観葉植物
観葉植物も水蒸気を放出しています。大型の観葉植物やたくさんの観葉植物がある部屋は、こまめに換気をするようにしましょう。水やりのあと受け皿に水がたまったままになっていると、カビや虫が発生しやすくなります。受け皿の水はこまめに捨てて洗浄し、きれいに保つようにしましょう。
湿度が高いことによる悪影響
湿度が高くなることで人が受ける悪影響とは、具体的にどのようなことがあるのでしょうか。
カビの発生
カビの胞子は空気中に浮遊しているものですが、通常は目に見えません。条件が揃うと繁殖し、目に見えるほどに増殖すると、「カビが生えた」という状態になります。カビが繁殖しやすい条件はカビの種類によっても異なりますが、一般的には湿度が70%以上、気温20~30℃で、食品の食べかすや皮脂汚れなど、カビの栄養分となるものが豊富な条件下で一気に増殖します。特に温度25~28℃、湿度は80%を超えると最も活発になり、繫殖力は増大します。
カビの栄養源となる汚れをなくすためには、ていねいな掃除をすることが大切ですが、完全に除去することは困難です。こまめな掃除と、温度と湿度を調整することで、カビの活動を抑えることができます。
カビによる悪影響
カビの胞子が体内に入ることで気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を発症することがあります。またマイコトキシンという毒素を生産するカビの種類では、ある種のがんの原因となる可能性があるといわれていいます。さらに食品にカビが生えた場合には、食中毒を引きおこす種類のカビもあります。
ダニの発生
ダニは湿度が20~30℃、湿度が60%以上で活発となります。6~9月が発生のピークといわれていますが、冬季でも暖房や結露の影響によって発生することがあります。特に寝具類やぬいぐるみなどの人形、畳、床、押し入れなどはこまめな換気と掃除が必要です。
ダニによる悪影響
ダニはぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の原因となります。ダニの生体だけではなく、死骸や糞にもアレルゲンとなる物質を含みます。
【ダニの種類と特徴】
チリダニ | ツメダニ | マダニ | |
人への被害 生息場所 | 人を刺したり咬んだりはしないが、アレルギーの原因となる。室内のほこりや布団、畳に生息する。 | お腹や太腿などの露出していないやわらかい部分を刺す。畳に多く生息する。 | 手足などの露出しいている部分を吸血する。山林や草むらに生息する。 |
刺咬跡 | なし | 1つの刺し跡 | 1つの吸血跡 |
大きさ | 成虫で0.3㎜程度で、肉眼での確認はほとんど不可能。 | 成虫で0.5~0.8㎜程度で、肉眼での確認は困難。 | 成虫で3.0~4.0㎜だが吸血後に1㎝になることもある。 |
色 | 乳白色 | 淡い黄~オレンジ | 焦げ茶~黒 |
症状 | 死骸や糞などからアレルギー症状を引き起こすことがある。 | 刺されてから5~8時間で腫れ始め、2日目にピークとなる。 | 吸血に気づかず、後日感染症をおこすことがある。 |
体調不良
湿度が高くなると、体内の水分調節のバランスが崩れることがあります。汗や尿として体外に排出する機能が低下し、体内に水分がたまることで、体調不良につながります。水分が体内に貯留するむくみの他にも、食欲不振や下痢などの消化器症状や頭痛、めまい、倦怠感、不眠、不安感など、自律神経のバランスが乱れることが原因となる症状もおこりやすくなります。また湿度とともに気温が上昇すると汗による体温調節がうまくできなくなり、脱水症や熱中症に陥り、命にかかわる危険もあるため注意が必要です。
食中毒
食中毒の主な原因は細菌とウイルスですが、細菌は温度や湿度などの条件が整うと食品中で増殖します。ウイルスは比較的低温や乾燥した環境で生存し、食品中で増えるのではなく、人の腸管内で増殖して食中毒を引きおこします。このことから、湿度が高くなる時期に発生しやすいのは細菌性の食中毒といえます。
代表的な食中毒の原因菌は、腸管出血性大腸菌(O157やO111)やカンピロバクター、サルモネラ属菌などです。
食中毒の事件として大きくニュースになるものは、飲食店などで発生するケースが多いのですが、食中毒は家庭でもおこっています。症状が軽く受診をせずに回復したり、家族の全員に症状が出ないこともあり、食中毒と認識されないケースも多く、実際の件数の把握は困難です。
厚生労働省の統計では家庭での食中毒の発生件数は、全体の1割程度とされていますが、実際はもっと多く発生していると推測されます。
家庭でできる湿気の対策方法
家庭でできる湿気対策にはどのような方法があるのでしょうか。
温湿度計を設置する
体感的に、「ジメジメしている」「蒸し暑い」などと表現することはよくありますが、そんなときの温度や湿度を数値で把握すると、具体的な対策をとることができます。
温湿度計を自宅の数か所に設置しておくことで、季節による変動はもちろんですが、1日のうちでも、場所によって湿度に変化があることがわかります。温湿度計の置き場所は直射日光が当たる場所や照明器具、冷暖房器具、加湿器などの近くを避け、床から高さ1~1.5mくらいの場所がよいといわれています。置き場所を決めたら、定位置での数値変化を見るようにしましょう。
また数か所に設置する場合は、できるだけ同型同種類の温湿度計を使用しましょう。デザインや枠の素材などによっても数値が変わることがあるようです。
こまめな換気
最も簡単にできるのは換気をすることです。対面する窓や扉を開けることで効率よく換気ができます。雨の日は除湿器やエアコンのドライ機能(除湿運転)などが使用するのも効果的です。エアコンのドライ機能を使用すると、機種によっては室温も下がってしまうことがあるので、エアコンの機能を確認して調節しましょう。押し入れやクローゼットなどは、天気が良い日はこまめに扉をあけ放ち、扇風機やサーキュレーターなどを使って空気を循環させることで、効率よく換気をすることができます。
除湿剤を使う
除湿剤は使用されている薬剤が塩化カルシウムとシリカゲルの2種類があります。シリカゲルにはA型とB型があり、A型は湿度が低い環境でも水分を吸着し、加熱すると水分を放出します。B型は高湿度の環境で水分を吸着し、低湿度では水分を放出するという性質があります。
住宅用の除湿剤として最もよく使用されているのは塩化カルシウムで、薬剤の3~4倍の水分を吸収するといわれます。湿気を吸うと容器に水が溜まる置き型タイプや、シート状で湿気を吸うとゼリー状になるタイプのものなどが一般的な商品です。広い場所には置き型タイプ、クローゼットや収納ケースなどにはシートタイプが便利です。
シリカゲルは塩化カルシウムと比べると湿気の吸収力弱く、食品の乾燥材として使用されることが多いのですが、B型シリカゲルは吸湿後、天日に干して乾燥させると吸湿力が回復します。何度か繰り返し使用することができるため、靴用や布団用に商品化されています。
湿気のたまりやすい場所は
家の中でも特に湿気のたまりやすい場所があります。日常的に湿気を逃がすように
浴室
浴室は使い終わったらすぐに扉を閉めて換気扇をまわすようにしましょう。浴室に隣接している脱衣室や洗面所なども湿気がたまりやすいので、同様に換気扇をまわしましょう。脱衣室や洗面所に換気扇がついていない場合は扉を開け、扇風機やサーキュレーターを使用するなどして湿気を逃がす工夫をしましょう。
クローゼット・押し入れ
クローゼットや押し入れも湿気がたまりやすい場所です。特に衣類や寝具類を入れている場合はそれらが吸湿し、カビの発生リスクも高い場所です。閉め切りにしていることの多い場所ですが、1日に何度かは開け放つとよいでしょう。天気の良い日には開け放ち、扇風機やサーキュレーターなどをあてて空気を流すと湿気が逃げます。中の荷物を少し出して、すき間を作ってから風を送るとさらに効果的です。
家具の後ろ
外に面している壁は、外気との温度差によって湿気がたまりやすくなっています。家具は壁にぴったりと付けずに、すき間を開けておくようにしましょう。家具の形も、底面が床に接地するものよりも、足がついている方がさらに空気が通ります。
身近な除湿アイテム4点
身近にも湿気を吸い取り、除湿に役立つものがあります。
重曹
小さい空き瓶に重曹を入れて湿気の多い場所に置いておきます。広い面積の除湿には向いていませんが、脱臭効果も期待できるので、下駄箱や洗面台の下の収納スペースなどに向いています。吸湿した後の重曹は塊になりますが、掃除に使うことができます。
炭
炭の表面には極小さな穴があり、湿気や臭いも吸収います。冷蔵庫内の脱臭剤の材料としても使用されています。天日に干して乾燥させることで、繰り返し使うことができます。
パミア株式会社のウェブサイトです。炭の吸湿性について実験した結果が説明されていますので、ご参照ください。
http://www.hinokinosumi.jp/kouka-3.html
新聞紙
新聞紙は古紙で作られていますが、紙はもともと木の繊維であるセルロースという物質です。新聞は繊維にすき間が多い紙なので、吸湿性が高く、脱臭効果も期待できるといわれます。下駄箱の棚に敷いたり、たまにしか履かない靴には、丸めた新聞紙を入れておくとよいといわれますが、定期的に交換することをお勧めします。
すのこ
クローゼットや押し入れの中に物を入れるとき、すのこをおいてから入れると、床と物の接地面積が小さくなり、空気が抜けるようになり、湿気を逃がしやすくなります。湿気は下の方にたまるので、すのこの下に新聞紙を敷いておいたり、炭を入れておくのも効果的といえます。
『梅雨の湿気対策』まとめ
温湿度計を用意して、実際に数値で確認するようにしましょう。梅雨の時季だけではなく、熱中症予防や冬季の乾燥対策などの体調管理にも役立ちます。ジメジメした梅雨の時季も十分な換気で湿気を逃がし、バランスの良い食事で健康に過ごしましょう。
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