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「沈黙の臓器」とも呼ばれる腎臓。また古くから日本では「肝腎要」な臓器とも言われています。
腎臓は私たちのカラダに不要となったものを、体外へ排出する役割を担っています。また、あまり知られていないかもしれませんが、血圧や赤血球、骨の代謝などにも関わっている、健康に暮らすためになくてはならない役割をしてくれています。
そんな腎臓という臓器が病にかかってしまったら、一番に不安な思いをするのが食事だと思います。
今回の記事では、腎臓病の初期の方へ、これから質の高い生活を送っていただけるように、腎臓病の基礎的なことからおすすめな食事のポイント、宅配弁当という方法についてまでご紹介していきたいと思います。
目次
腎臓病とは
腎臓病の初期の方は、病気としての実感が少ないかもしれません。でも、今から腎臓病について理解することで、症状の進行を遅らせながら質の高い生活を送ることができるでしょう。
腎臓病の人は意外に多い
腎臓病に悩まされている人は、意外に増え続けているようです。
ここで、日本透析医学会の報告を見てみましょう。2017年12月31日時点における慢性透析患者数です。
2010年 | 298,252人 |
2011年 | 304,856人 |
2012年 | 310,007人 |
2013年 | 314,438人 |
2014年 | 320,448人 |
2015年 | 324,986人 |
2016年 | 329,609人 |
2017年 | 334,505人 |
出典:日本透析医学会『わが国の慢性透析療法の現況(2017年12月31日現在)~慢性透析患者数(1968~2017)と有病率(人口100万対比,1983-2017)』より抜粋
URL:https://docs.jsdt.or.jp/overview/file/2017/pdf/1.pdf
2010年の約29万8千人から2017年の約33万4千人へと、たった8年間で3万6千人も増えています。
この増加傾向は、海外と比較すると緩やかな状態なのですが、増加のペースは止まっていません。
そして腎臓は最初にお話しましたように「沈黙の臓器」でもありますので、症状に気がついていない「予備軍」の人を合わせると、さらに多くの方が腎臓病を患っていると予想できます。
では、腎臓病を患ったときに起こる症状とは、どのようなことでしょうか?あなたも検査されるまでわからなかったかもしれません。
(1)尿の変化
尿に血が混じる方もいらっしゃいます。また、尿にたんぱく質が混ざってしまうこともあります。人によっては尿の量が増えてしまうこともあります。さらに尿がうまくつくれないことから、尿の量が少なくなる人もいます。
これまでの生活リズムの中で、トイレに行く回数が変化したなと感じたら、腎臓からのメッセージかもしれません。
(2)むくみ
手や足がむくむこともあります。誰でも疲れているときには「むくみ」が起こりますが、腎臓病を患っているとき、むくんでいる部分を指で押すと、へこんだまま元に戻らないという状態になりがちです。
人によっては、内臓にむくみが起こることもあります。
(3)高血圧
体内の水分や塩分の調整がうまくできないため、高血圧を引き起こすこともあります。
健康診断などで「血圧が高いですね」と言われている人は、腎臓へ負担がかからないようにしておきたいですね。
(4)倦怠感
いくら休んでも疲れがとれない。これは腎臓がうまく役割を果たせていないために、本来はカラダの外へ排出される老廃物が、体内へ溜まったままになり起こっていることがあります。
このような症状が起こってきます。もし、この記事をお読みのあなたが腎臓病の初期の方ではなく、「腎臓病かも」と感じておられる状態なら、医師の元で検査を受けておかれるのが良いでしょう。
腎臓の働きを知ろう
腎臓は、あまり注目を集める臓器ではありません。臓器そのものも比較的小さく、レントゲンなどで見ても他の臓器の後ろに隠れているため、わかりにくいのです。
しかし、この小さな臓器である腎臓は、かなり複雑な役割を24時間休むことなく行っています。
(1)血液をきれいにする役割
腎臓はカラダを巡ってきた血液を濾過してきれいにしてくれます。
血液中に混ざっている老廃物をフィルターのような働きで濾し、カラダに不要なものを尿として体外へ排出します。
血液中に含まれてくる老廃物が体外へ排出されずに残ると、毒性のものとなり私たちのカラダにとって障害を起こす原因となるのです。
血液を浄化し、不要なものを濾過し、必要なものはカラダへ戻す。
このような複雑で緻密なしくみを持っているのです。
(2)水分や塩分の調整をする役割
カラダの中で必要な水分や塩分をバランスよく調整する役割があります。
普段の生活を振り返ってみると、食事をするときにいつも同じだけの水と塩を摂取していることはありません。水分が多いときもあれば、塩分の多い食事を食べることもあります。また暑い日では汗で水分が失われることもあります。
このように人のカラダの状況は常に変化していますから、必要なバランスを一定に保つことはかなり難しいのです。
しかし、腎臓の役割によって、これらの難しいバランス調整が行われ、生きていく上で必要な水分と塩分の調整をしているのです。
(3)ビタミンDで骨を丈夫にする役割
骨にカルシウムを定着させるためには、ビタミンDが必要です。しかしビタミンDは食事からだけでは摂取することができません。
摂取したビタミンDを肝臓と腎臓の働きで「活性化ビタミンD」に変換することで、骨への定着に役立てられるのです。
腎臓病の原因とステージについて
腎臓病には4つの原因があると言われています。また進行によって「ステージ」という考え方があります。
今後の生活の質を上げるためにも、原因とステージについて理解し、冷静に自分の状態を観察する目安にしてみてください。
腎臓病のステージ
各ステージについて、下の表をご覧ください。
ステージ | 腎臓の働き | 症状 | 治療法 |
ステージG1 | 正常~高値 | 自覚症状なし | 進行を遅らせる治療 |
ステージG2 | 軽度低下 | 夜間尿、血圧上昇 | 進行を遅らせる治療、生活習慣の改善、食事療法、薬物療法 |
ステージG3 | 中等度低下 | ||
ステージG4 | 高度低下 | 貧血、血圧上昇、合併症 | |
ステージG5 | 腎不全 | 透析療法、腎移植 |
担当医の指示の元、定期的な検査を受けることで、常に自分のステージを理解しておけるでしょう。それが進行を遅らせることにも役立ちます。
腎臓病の4つの原因
腎臓病の中でも「慢性腎臓病」と呼ばれる疾患には、代表的な4つの原因があります。
それぞれの特徴を知ることで、生活の管理に役立てていただきたいと思います。
(1)糖尿病性腎症
言葉のとおり「糖尿病」が原因となって引き起こされた腎臓病です。
この原因がもっとも多く、腎臓病患者の約40%以上が糖尿病性腎症を患っていると言われています。
糖尿病から起こった合併症とも言えます。
(2)慢性腎炎
腎臓の内部にある「糸球体」と呼ばれる細胞に炎症が起きることで腎臓病を発症します。
病気の進行はゆっくりで症状がわかりにくいのが特徴です。
定期的な検査で医師にチェックしてもらうことが大切です。
(3)高血圧性腎硬化症
高血圧が原因で腎臓病が起こっている状態です。高血圧によって血管が硬くなり、腎臓の中の血管に圧力がかかり続けることで発症すると言われています。
(4)多発性嚢胞腎
腎臓に水分がつまった「嚢胞」と呼ばれる袋がたくさんできることで腎臓が圧迫され、正常な働きができなくなり病が起こっている状態です。
若い頃は症状が出にくいのですが、年齢を重ねることで起こりやすくなります。
合併症には注意が必要
腎臓病の原因に「糖尿病」や「高血圧」という病気がありました。これらは見方によってそれぞれの合併症だと言えるでしょう。
では腎臓病は合併症の結果だから、もう合併症にならないのかというと、そんなことはありません。
腎臓病は多くの合併症を引き起こす可能性をはらんでいます。
(1)高カリウム血症
症状:手や口のしびれ。不整脈。筋力低下。味覚異常。こういった症状が現れることもあります。
(2)高血圧
体内塩分を保つため血圧が上がりやすくなります。しかし血圧が上がると腎臓に負担がかかり、負のサイクルへ入ってしまいます。
(3)心不全
血圧が上がると心臓に負担がかかります。不整脈や顔、足のむくみを感じる方もいらっしゃいます。
(4)多尿
尿が濃縮されにくくなり、たくさん尿がでるようになります。
(5)貧血
腎臓の機能が低下すると赤血球をつくる量が低下します。その結果、血液中の赤血球が不足し貧血になることもあります。
また、動悸、めまいなどがあらわれる人もいらっしゃいます。
ステージ別食事のポイント
腎臓病の治療には食事に気を使っておくことが大切です。少しでも腎臓への負担を少なくさせることで症状の進行を抑えながら、カラダに必要な栄養分を摂取することが、生活の質を向上させるポイントになってきます。
減塩と薄味のポイント
腎臓病の食事では「塩分」をどのようにコントロールするのかが大切です。
というのも、私たちのカラダには水分があります。この中に塩分が増えてくると、水分量も増えてくるのです。そして水分が増えることで血圧が高くなり、結果的に腎臓への負担も増えてしまうのです。
また、日本人の食生活を見てみると、塩分を取ることが多いという特色があります。醤油や味噌などを料理に使うことがあるため、思っているよりも塩分を取っていることもあります。
そこで、まず必要なことは「あなたに最適な1日の塩分摂取量」を医師から教えてもらうことです。
そして、最適な量を考えてから、薄味の料理を心がけるようにしておきましょう。また、どの食品にどれだけの塩分が含まれているのかを、栄養成分表などから知ることで、過剰な塩分を取ることが減っていきます。
でも、薄味は苦手、、、という方もいらっしゃいます。そんな場合は次のような方法で満足感を得ることができるでしょう。
・香辛料を使う
カレー粉、わざび、唐辛子などを使うと、塩分が少ないまましっかりとした味を楽しめます。
・酸味を使う
レモンや酢を使うことでメリハリのある味にできます。
・新鮮な食材を使う
新鮮な魚や野菜は、素材の味を楽しめます。調味料に頼った味付けではないので安心できますね。
・加工食品は控えめに
ちくわ、かまぼこ。見た目には塩分なんて含んでいないように見えます。しかし、そんなことはありません。塩分が多く含まれているものもありますので、購入されるときには注意しておきましょう。
ステージG1~G2の方
1日あたりの食事摂取基準を医師と確認しておきましょう。これが最初に大切なポイントです。
ステージG1~G2の方の献立で配慮しておくことは、
・たんぱく質(kcal)
・塩分(g)
この2つを食事摂取基準と比較しながら、1食あたりどのくらい含まれているのかを確認することから始めると良いでしょう。
野菜をゆでるとき。お肉やお魚の下処理をするとき。つい塩を使いたくなりますが、塩分摂取を控えることが大切です。栄養管理士さんから、あなたに合った上手な下処理のコツを教えてもらいましょう。
ステージG3~G5の方
1日あたりの食事摂取基準を医師と確認しておきましょう。これはステージG1~G2の方と同じ大切なポイントです。
ステージG3~G5の方の献立で配慮しておくことは、制限がだんだんと増えてくるということです。
担当医に詳しく教えてもらうことが必要になってきます。ネットの情報だけを使って自分で判断するのはやめておきましょう。
それぞれの症状に合わせて制限する部分が違ってきます。たんぱく質に制限が多い方もいれば、水分やカリウムの制限が増えてくる人もいらっしゃることでしょう。
制限が厳しくなってきた場合には、治療に適した食品を活用することで、献立選びが楽になります。
ステージG3~G5の方は、それぞれに適した食事制限を守ること。これが治療の一環であることを忘れないでください。
宅配弁当の利用で生活も楽になる!
腎臓病の進行によって、このように食事における制限が厳しくなってきます。
最初の頃は気になるので計算して献立をつくることもできますが、何日も続くとつらくなってくると思います。
そんな場合は、治療に適したエネルギーや塩分に抑えた献立をつくっている宅配弁当の利用を検討していただきたいと思います。
宅配弁当は、栄養士が献立をつくり提供しているお弁当です。たんぱく質や塩分などが抑えられているものもありますので、かかりつけの医師などに確認し、適切なものを選ぶようにしましょう。
後はお家に届くのを待っているだけで、細かな計算をしなくても食べられるお弁当がお手元に届きます。
私ども「配食のふれ愛」では、みなさまの健康に寄り添うため、原材料からこだわった栄養バランスが整った食事をご提供させていただいています。今なら無料で試食できるキャンペーン中ですので、ぜひ3食の中の1食としてお試しいただきたいと思います。
まとめ
腎臓病の方は食事に気をつけることが大切です。そのためには腎臓の働きや腎臓病の原因を理解し、自身のカラダを労り、腎臓に負担がかかりにくい食を楽しむことが重要でしょう。
ステージの進行を遅らせ、食事療法によって対処しながら、質の高い生活を送っていただきたいと思っています。