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厚生労働省が平成29年に調査報告した結果から、高血圧で入院や通院されている65歳以上の方に増加傾向があることがわかってきました。
<年齢階級別にみた推計患者数の年次推移>
(単位:千人)
年 | 入院 | 外来 | ||||||
0~14歳 | 15~34歳 | 35~64歳 | 65歳以上 | 0~14歳 | 15~34歳 | 35~64歳 | 65歳以上 | |
平成17年 | 33.5 | 82.9 | 357.8 | 931.4 | 744.6 | 807.6 | 2,442.9 | 3,077.8 |
平成20年 | 31.4 | 69.6 | 357.6 | 914.9 | 698.7 | 739.7 | 2,327.8 | 3,076.8 |
平成23年 | 29.4 | 61.3 | 332.2 | 914.9 | 789.7 | 695.3 | 2,411.3 | 3,329.9 |
平成26年 | 28.1 | 55.4 | 296.1 | 937.3 | 738.5 | 667.0 | 2,303.8 | 3,510.2 |
平成29年 | 27.5 | 52.0 | 270.7 | 960.9 | 707.2 | 640.4 | 2,180.5 | 3,644.8 |
※左右にスクロールします
出典:厚生労働省~平成29年(2017)患者調査の概況~抜粋
URL:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/17/dl/01.pdf
この数字を見て気がつくのは、実際に何らかの治療をしている方だけの数字だと言うことです。実のところ、この数字に載っていない高血圧の方はもっといらっしゃるのだろうと思います。また、高血圧の一歩手前という状態の方もおられるはずです。そこで今回は、高血圧予防を無理なく目指すために期待できるナットウキナーゼや減塩の効能についてご紹介していきたいと思います。
目次
高血圧の原因やリスクとは
「まだ大丈夫」「検査で言われたけれど別になんともない」「気にはなるけれど特に症状も出ていないし」。
ありがちな判断だと思いますが、高血圧は放っておくとリスクになってくる可能性もあります。また、高血圧になりやすい原因を知っておくことで、少しずつ改善を進めていく助けにもなるでしょう。
血圧には2つあることを理解する
高血圧という言葉からわかりますが、「血圧」が何なのかを知っておかなければいけません。血圧とは、私たちが健康に体を動かしながら生活する上で必要な栄養素や酸素などを血液に運ばせるために必要な運動の結果起こっています。血液は心臓から全身へ送り出されていますが、このとき心臓は収縮したり拡張したりという運動を繰り返すことでポンプのような働きをして血液を送り出しています。
そして心臓から送り出された血液には、流れと共に力も掛かっていますので、少なからず血液が通っている血管を内側から外側へ向けて押すことになります。このときの「押す力」を血圧と呼びます。さらに血圧には次の2つの種類があります。
(1)収縮期血圧
心臓が収縮したときに血管へかかっている圧力です。血液が勢いよく押し出されるため、血圧がもっとも高くなります。健康診断や血圧測定器で「上の血圧」と呼ばれているものです。
(2)拡張期血圧
心臓が拡張したときに血管へかかっている血圧です。全身を循環した血液が心臓へ戻ってくるため血液は送りだされません。血圧がもっとも低くなるタイミングです。健康診断や血圧測定器で「下の血圧」と呼ばれているものです。この2つの血圧によって、私たちの体の隅々にまで血液が運ばれています。
高血圧が起こりやすい原因とは
血管へかかる圧力が高いと高血圧と呼ばれます。では、どうして同じように誰もが心臓から血液を全身へ送り出されているのに、高血圧の人とそうでない人がいるのでしょうか。その原因とは、次の7つが考えられるのです。
(1)加齢
冒頭でお話しましたように、年齢が上がると高血圧になる可能性が高くなります。どうしてこのような結果になるのかというと、加齢と共に血管に柔軟性が失われたり、血管の壁が厚くなったりすることで血液の流れがスムーズにできないため、心臓はより多くの血液を送り出そうと強い力を使うようになるからではないかと言われています。
(2)塩分摂取の多さ
塩分(一般的なご家庭では食塩ですね)をとり過ぎると、塩分の主成分であるナトリウムが血液中に増えてしまいます。これを「濃度が上がる」と言います。血液中のナトリウム濃度が上がると、一定に保とうと血管内に水分を吸収しはじめます。これは水で濃くなったナトリウムを薄めているイメージです。
そして水で薄めるためには、体へ水を取り入れないといけません。そこで喉の渇きを誘発させ、体は自動的に水分を多量に摂取しようと行動します。ここまでならOKなのですが、水分を多量に摂取すると血液量が増えてしまうのです。そうすると心臓は多くの血液を送り出すことになり、今までよりも強い力が必要になります。その結果、血管内にかかる圧力は上昇し、高血圧の原因になると言われているのです。
(3)交感神経
私たちの体には交感神経と副交感神経が備わっています。どちらも生きていく上で必要な行動を自動的にやってくれる優れた神経です。ただし、安定しているのならという条件が付きます。ストレス過多などによって交感神経と副交感神経が安定できないと、常に興奮状態を引き起こしていることもあるのです。例えば、ストレスによってイライラすることが増えると、交感神経が活発になります。交感神経は血圧を上げる方向に働きますので、自然と高血圧を引き起こしてしまうのです。
(4)ホルモンバランス
ホルモンのバランスによって交感神経の働きが活発になることもあります。こういった場合、血圧を上げる方向へ働きますから、先ほどの話と同じように高血圧を引き起こすことが増えています。
(5)肥満
肥満の原因でもある血糖。体は血糖が高くなると低下させるためにインスリンを分泌し始めます。しかしインスリンが多く分泌されすぎると血糖は低下しますが、今度は血液中のインスリン濃度が高くなってしまいます。そうすると交感神経の働きが活発化し、高血圧に関係してくることもあります。
(6)運動不足や飲酒など
このような理由で高血圧になるとも言われています。はっきりとした原因はわかっていませんが、血圧上昇を招く要因として注意しておきたいポイントです。
(7)お薬
持病や治療中のお薬が原因で高血圧を引き起こしていることもあります。お薬を処方されている方は、担当医に相談してみることが大切です。勝手に自分の判断でお薬をやめるのは良い判断とはいえません。
自分の血圧をきちんと知ろう
高血圧の予防や改善を進める中で大切なことがあります。それは自分の血圧をきちんと知っておくことです。病院へ行ったときだけ血圧を測るのではなく、自宅でも血圧を測り「どれくらいなのか」を意識することが重要です。というのも、診察のときだけ測った血圧では「病院だし緊張して」正しい血圧がわからないこともあるからです。
でも自宅で血圧を測る場合は、リラックスして測定できますから普段の血圧を正確に知ることができ、高血圧の予防や改善のための適切な診断情報として活用することも可能になります。できるだけ以下のようなタイミングで血圧を測定することで、普段の血圧の状態がわかってきます。
・起床後1時間以内に排尿を済ませて、朝食前、お薬の服用前に測定します
・夜は食事後、入浴後は避けて、就寝前に測りましょう
・1度の測定につき2回の計測を行い、平均値を記録しておきましょう
また、体調が優れないときや、どうしても測るタイミングが
・食後
・入浴後
・飲酒後
となった場合は、記録するときにメモしておくと、あなたに適切な予防や改善方法を医師に相談しやすくなります。
高血圧のリスクをご存じですか?
高血圧は自覚症状が少ないため、リスクについて理解されていない方もいらっしゃいます。でも、少しずつ体に影響が及ぼされ、自覚症状が出てきたときには手遅れという場合もありますので、まずは高血圧によるリスクを知ることから意識を変えてもらいたいと思います。高血圧によるリスクとしてよく言われているのが次のような病気です。
・動脈硬化
・脳卒中
・心筋梗塞
また、高血圧が原因となって合併症を引き起こすリスクもあります。
・糖尿病
・慢性腎臓病
・脂質異常症
このようなリスクの原因に高血圧は関係していますので、自覚症状がない今だからこそ「予防」「改善」を前向きに進めておくことが重要です。
高血圧の予防や改善の方法
では、高血圧の予防や改善にはどのようなことができるのかを見ていきましょう。
減量
まず、高血圧の患者さんに多いのが「肥満気味」な方です。そこで肥満の解消を目指すこと(減量)で血圧を下げることが期待できます。標準体重まで減量することで血圧が正常化する人もいますし、肥満を解消することでメタボや糖尿病へのリスクも低くすることができるでしょう。まずはご自身の肥満度を知るために、以下の計算式で肥満度チェックを行うことから始めてみてください。
BMI = 体重(kg)÷ [身長(m)× 身長(m)]
計算された結果を以下の表と比較してみましょう。
年齢(歳) | 目標とするBMI(kg/m2) |
18~49 | 18.5~24.9 |
50~64 | 20.0~24.9 |
65~74 | 21.5~24.9 |
75以上 | 21.5~24.9 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html
目標値を超えている場合は、肥満気味である可能性が高いため、まずは目標値を目指す減量を考えることが大切です。ただ、やみくもに体重を減らすことだけを考えてはいけません。体重を減らしつつ、体に必要な栄養素は摂取しないと健康な体を維持することはできません。そのため、減量を考えるときには医師や管理栄養士へ相談し、あなたの体にあった減量の方法を教えてもらうようにしてください。
運動
血圧を下げるのに効果が期待できる方法として「運動」があります。この場合の運動は激しい運動ではなく「ちょっときついな」と感じるくらいの運動が理想的。
運動によって血流量が増えると血管が拡張するため血圧が下がると言われていますし、運動によって心拍数が上がるとホルモン分泌の効果により尿の排泄が促され、余分な水分や塩分を排出できるので血圧が下がるとも言われています。後は、体を動かすと「ストレス解消」「脳への刺激が増える」ということで交感神経の活性化が抑えられたり、ストレス解消で食べ過ぎたりすることも減りますので、肥満予防から血圧低下につながることも期待できます。
食事
高血圧予防や改善で欠かせないのが食事です。特に食事の中でも
・減塩
・高血圧予防に期待できる食べ物を摂取
この2つは大切なポイントになります。
(1)減塩
1日あたりの塩分摂取量を減らすことを意識しましょう。理想としては1日6gと言われていますが、あなたの血圧によって変わってきますので医師から教えてもらうようにしてください。また、これもよく言われていることですが、減塩を意識するなら
・ラーメンやうどんなどの汁は飲まない
・調味料は極力使わない
・外食は食塩の量を見て判断し、勇気を持って残す
どうしても塩分が少ない食べ物は「おいしく感じない」という方もいらっしゃいますが、ここはぐっとガマンをして、素材の味を楽しんでいただくことをおすすめします。
(2)ナットウキナーゼ
最近の研究で血圧降下作用が期待できる栄養素として人気があります。ナットウキナーゼは名前からも連想できますが、納豆のネバネバに含まれているタンパク質分解酵素のことを指しています。ナットウキナーゼは体の中の血栓を溶解する作用もあり、血圧降下だけではなく脳梗塞や心筋梗塞の予防としても期待されています。
納豆は手軽に買える食品ですから、高血圧予防や改善の食事に大変選びやすい食材だと言えます。朝に食べてもいいですし、夕食に食べてもいい。食事制限がある中でも、簡単に食べられるのが大変うれしいところです。特に最近の研究では、ナットウキナーゼは夕食後や就寝前に食べるのがもっとも効果的という話もあります。夕飯後に「小腹が空いた」「何か食べたい」という誘惑が出てきたとき、納豆は良い選択肢になるかもしれません。
高血圧予防に関するまとめ
高血圧の予防や改善には、まず自分の血圧を知ること。そして体の状態に合わせた食事制限や運動を行うことが大切です。特に食事に関しては「減塩」は欠かすことができませんし、ナットウキナーゼのような血圧降下作用が期待できる食べ物を積極的に選ぶことは大事なポイントになってきます。自覚症状が無いからと放っておくのではなく、いまのタイミングで運動や食事制限をスタートしていただきたいと思います。
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