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花粉症患者は年々増加傾向であり、種類や地域によって異なりますが花粉は1年を通して飛散しています。特に患者数の多いスギ花粉の飛散は2~4月がピークと言われています。ここでは、花粉症の原因や症状、治療法、対策方法などについて解説します!
花粉症とは何か?
花粉症とは、花粉が原因となって起こるアレルギー反応です。花粉症患者は年々増加の一途を辿っており、1998年と2008年では有病率は19.6%から29.8%と約1.5倍も増加しています。
なぜ花粉症患者が増えたかというと、戦後木材の需要が高まり、日本各地でスギの木が一斉に植林されたためです。植林されたスギの木は30~40年程で成木となり、花粉を飛散させ始めます。現在樹齢40~60年を迎えたスギの木は花粉を活発に飛散し続け、毎年のように花粉症が国民を苦しめる事態となりました。スギ林の面積は国土の12%を占めており、日本人の花粉症の原因の約70%、4人に1人がスギ花粉であると言われる程スギ花粉の有病率は高くなっています。
花粉症は花粉を浴びながら生活している中で、体内に蓄積された花粉の量が許容量を超えた時に発症すると言われています。許容量は個々の体質や生活習慣、環境など人によって異なるため、同じ環境下であっても発症する人としない人がいます。
私たちの身体は、細菌やウイルスなどが体内に入ってきた場合、異物を排除するために免疫抗体を作ります。花粉症は、花粉を異物として免疫抗体を過剰に作り出してしまうことで起こります。
花粉症の原因植物
・スギ
花粉の飛散時期は2~4月で、飛散量が多いのが特徴です。飛散距離が長く、飛散量が少ない北海道、沖縄以外の全国で発症します。鼻のアレルギー症状や、目や喉、皮膚にも症状がみられることがあります。
・ヒノキ
花粉の飛散時期は3~5月で、スギ花粉同様に飛散距離が長く広範囲で発症します。症状もスギ花粉と同様です。
・シラカバ
花粉の飛散時期は4~6月です。スギ花粉の飛散量が少ない北海道では、シラカバ花粉による花粉症が主な原因になります。鼻のアレルギー症状のほかに、りんごや桃、ニンジン、ジャガイモなどの果物や野菜を食べると口の中が痒くなる「口腔アレルギー症候群*」を発症することがあります。
・イネ
花粉の飛散時期は5~6月ですが、稲刈りの時期に花粉が舞い上がりやすいため、秋にも注意が必要です。鼻や目にアレルギー症状が起きる他、小麦アレルギーを発症しやすくなることもあります。
・ブタクサ
花粉の飛散時期は8~10月です。背が低い植物であるため飛散距離は短いですが、早朝や風が強くなると集中して飛散するという特徴があり、日本ではスギ、ヒノキに次いで3番目に多い花粉症です。鼻や目のアレルギー症状だけでなく、喘息を発症することもあります。
・ヨモギなど
花粉の飛散時期は8~10月です。繁殖力が強く、河原や公園、市街地にも多く生息しています。主に鼻や目にアレルギー症状がみられます。
花粉はほぼ1年中を通して飛散しており、人によっては1種類だけでなく複数の花粉に反応する場合もあります。複数の花粉症を持っている場合は重症化しやすいと言われています。
*口腔アレルギー症候群
原因となる食べ物(果物や野菜)を摂取して15分以内に唇や口、のどにかゆみやイガイガとした刺激感、腫れなどの症状がみられます。さらに喘息や呼吸困難、腹痛、下痢、蕁麻疹などを引き起こしたり、重篤になるとアナフラキシーショックを起こして命に関わることがあります。
一般的な食物アレルギーとは異なり、特定の果物や野菜に含まれるアレルギーの原因となる抗原(アレルゲン)の構造が花粉のアレルゲン構造とよく似ているため起こります。花粉症患者の10人に1人が発症すると言われていますが、花粉症患者でなくても起こります。
特にラテックス(ゴム手袋など)アレルギーや食物アレルギーが既にある人、アトピー性皮膚炎や喘息などアレルギー体質である場合に起こりやすく、注意が必要です。
花粉症の症状は?
・目の症状
かゆみ、充血、涙目
・鼻の症状
鼻水、鼻づまり、くしゃみ
・目、鼻以外の症状
頭痛、微熱、身体がだるい、喉の痛み、肌の赤みやかゆみなどの皮膚症状
スギ花粉など春に飛散する花粉は、花粉の粒子が大きいため鼻の粘膜に留まりやすく、鼻水やくしゃみなど鼻のアレルギー症状が主となっていますが、ブタクサ花粉など秋に飛散する花粉の多くは粒子が小さいため、気管に侵入して喘息を起こしやすいと言われています。
花粉症の治療方法とは?
花粉症の治療方法には、対症療法と根治療法があります。対症療法は症状に合わせて内服薬や点鼻薬、点眼薬などで症状を和らげる治療法です。花粉症の治療薬は服用してから効果が出るまで時差があるため、症状が出る時期の2週間前に受診して薬の服用を開始すると良いでしょう。
花粉が飛び始める前や症状が軽いうちに治療を開始することで、症状が出るのを遅らせたり、症状を軽くしたりできる可能性があります。
根治療法は減感作療法と呼ばれ、花粉を身体に慣らすことで根治を目指す治療法です。花粉の抽出液を注射する方法と、内服薬を用いた方法の2種類があります。花粉の抽出液を注射する方法は、週に1~2回、微量の花粉の抽出液を注射し、徐々に濃度を上げて身体に花粉を防御するための免疫を獲得させる治療法です。
維持量を週に1回、2週間に1回、月に1回と間隔を空けながら通院を2~5年継続する必要がありますが、すべての患者に効果が期待できるわけではありません。
内服薬を用いた根治療法は、免疫舌下療法といって花粉を原料とした薬を舌の裏に置いてゆっくりと体内へ吸収させる治療法です。免疫舌下療法は毎日継続して薬を服用する必要があり、治療期間は3~5年と長く、注射同様すべての患者に効果が期待できるわけではありません。
減感作療法は体質改善をして根治させることができる治療法で、治療が有効な確率は80%程度と言われています。しかし、スギ花粉による花粉症のみにしか効果が無いため、ヒノキやブタクサなど他の花粉による花粉症は治療の対象外となっています。
花粉を抽出したものを体内に入れるため、皮膚の赤みやかゆみなどの症状がみられる場合がありますが、減感作療法は100年近い歴史を持った安全性が高い治療法であり、重篤な副作用が出ることはほとんどありません。
治療開始前には、アレルギーの確定診断が必要です。また、治療はスギ花粉が飛散し始める前に開始する必要があります。花粉症の治療は耳鼻咽喉科やアレルギー専門科を受診します。但し、減感作療法はどの病院でも行っている訳ではないため、希望する場合は事前に問い合わせておきましょう。
花粉症の対策方法とは?
・マスク
花粉対策の基本はマスクです。マスクを付けることで花粉を吸いこむ量を1/6程度に減らす効果があります。
・花粉対策用メガネ
目からの花粉の侵入を防ぎ1/4程度減少させることができます。
・うがい
のどに流れた花粉を除去する効果があります。
・手洗い、洗顔
手や顔についた花粉を落とします。
・家に入る前に髪や衣類についた花粉を払う
室内に持ち込まないよう家に入る前に花粉を払い落します。
・規則正しい生活をする
不規則な生活、睡眠不足は自律神経が乱れて免疫機能が低下します。規則正しい生活は免疫機能を向上させ、症状を和らげる効果が期待できます。
・衣類の乾燥は室内で行う
花粉の付着を防ぐため布団乾燥機や浴室乾燥などを利用しましょう。布団を干す必要がある場合は、比較的花粉の飛散量が多いと言われている昼前後を避け短時間だけ干し、布団を取り込んだら掃除機をかけます。
・花粉が付きやすい素材の衣類は避ける
ウールやモヘア、ファーなど毛羽立つ素材は花粉が付着しやすくなります。綿や麻、シルクやポリエステルなど花粉が付きにくい素材を選びましょう。
・空気の入れ替えは花粉の飛散量が少ない時間帯に行う
花粉は昼前後と、日没後にも飛散量が多くなるため、その時間帯を避けて換気をするようにしましょう。換気する時間は短時間に留めます。
・こまめな掃除をする
絨毯やカーテンには花粉が付着しやすいためこまめに掃除を行いましょう。特に窓際は念入りに掃除するようにします。
・加湿器、空気清浄機を使う
加湿器は花粉が舞うのを防ぎ、空気清浄機は花粉ごと空気を綺麗にします。
花粉症についてのまとめ
花粉症は体内に蓄積された花粉の量が許容量を超えたら発症すると言われており、現在症状が無い人であってもなり得る病気です。つらい花粉症の季節が来る前に、早めの受診や、身体が本来持つ防御機能である免疫力を低下させないようにしましょう。
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参考:厚生労働省 花粉症特集 はじめに~花粉症の疫学と治療そしてセルフケア~
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/ookubo.html