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春はスギ花粉が飛散のピークを迎えます。今や、国民の4人に1人が花粉症という時代です。花粉症から身を守るために大切なのは食事です。最近では、花粉症に効果のある食べ物の研究も進んでいます。ここでは、花粉によるつらい症状を和らげる効果が期待できる食べ物について解説します。
目次
なぜ花粉症になるの?
花粉症は花粉を浴びながら生活している中で、体内に蓄積された花粉の量が許容量を超えた時に発症すると考えられています。許容量は個々の体質や生活習慣、環境など人によって異なるため、同じ環境下であっても発症する人としない人がいます。私たちの身体は、細菌やウイルスなどが体内に入ってきた場合、異物を排除するために免疫抗体(IgE)を作って身体を守ろうとしますが、この免疫抗体が過剰に反応して自分の身体を攻撃してしまった結果起こるのがアレルギー反応です。
花粉症では、花粉を異物として免疫抗体を過剰に作り出してしまい、再び花粉が侵入すると、免疫抗体が結合している肥満細胞から花粉を体外へ排出するために粘膜を刺激するヒスタミンという物質を作り出します。その結果鼻水や目の痒み、喉の痛みなどの症状を引き起こしてしまうのです。花粉はほぼ1年中を通して飛散しており、人によっては1種類だけでなく複数の花粉に反応する場合もあります。複数の花粉症を持っている場合は重症化しやすいと言われています。
花粉症の治療法は、鼻水や目のかゆみなどの症状を薬で和らげる対症療法と、花粉のエキスを抽出した薬剤を少量注射したり内服したりすることで身体に花粉を慣らさせる根治療法とがあります。根治療法には時間がかかり、花粉症の方全員に効果があるというわけではありません。根治療法を受けるには、病院で花粉アレルギーの有無を検査し、治療が適用となるか調べてもらう必要があります。
誰でもできる症状の緩和策は日頃の食事です。食べ物の中には、アレルギー症状を緩和する作用のあるものもあります。食べるだけですぐに効果が出るわけではありませんが、普段の食事に意識して取り入れるだけで症状を緩和できる可能性があります。
花粉症の症状を和らげる食べ物
・納豆
腸内細菌の善玉菌は免疫細胞と似た機能を持っており、病原菌の腸内への侵入を防止する働きがあります。納豆に含まれる納豆菌には腸内環境を整える効果があります。
・黒酢、香酢、にごり酢
お酢を作る過程で加えられる酢酸菌には、乳酸菌同様に腸内環境を整える作用があります。それだけでなく酢酸菌は、免疫細胞を活性化させたり、免疫の過剰反応を抑制したりする作用があるため花粉症の症状を抑える効果があると期待されています。ただし、一般的な透明なお酢はろ過される過程で酢酸菌が失われてしまっているため、黒酢や香酢、昔ながらの製法で作られたにごり酢などを摂取するようにしましょう。
お酢の摂り過ぎや空腹時に摂取すると胃腸が荒れてしまうため、摂取する量は1日に大さじ2杯程度までとし、空腹時は避けてください。
・さんま、さば
さんまやさばなどの青魚にはEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)といった脂肪酸が含まれており、これらの脂肪酸には免疫機能を正常にして花粉症の症状を緩和する働きがあります。
・エゴマ油、アマニ油
エゴマ油やアマニ油にはα-リノレン酸という不飽和脂肪酸が含まれています。α-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変換されるため花粉症の症状を緩和する効果が期待できます。α-リノレン酸は酸化しやすいため、ドレッシングとして加熱せずに摂取するようにしましょう。
・ヨーグルト、乳酸菌飲料
ヨーグルトに含まれる乳酸菌が腸内環境を整え、ビフィズス菌が免疫担当細胞の過剰反応を抑制する効果が期待できます。
・シソ
シソの色素成分にはルテオリンというポリフェノールの一種が含まれており、花粉症の症状を引き起こすヒスタミンという物質を抑制します。また、ルテオリンには高い抗酸化作用があり、アレルギー反応を促進する活性酸素を除去する働きがあります。
シソにはルテオリンの他にもポリフェノールや抗酸化作用のあるビタミン(ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE)が含まれており、複合的に作用することで花粉症の症状を和らげる効果があると考えられています。
・ショウガ
ショウガにはショウガオールというポリフェノールが含まれています。ショウガオールはヒスタミンの働きを抑制する作用があります。ヒスタミンは花粉を排出するために粘膜に刺激を与え涙や鼻水、目のかゆみなどの花粉症の症状を引き起こします。
・大根
大根に含まれるジアスターゼという酵素がヒスタミンの分解を促進します。ジアスターゼは熱に弱い性質であるため、大根おろしやサラダなど生のまま食べるようにしましょう。
・緑黄色野菜
緑黄色野菜にはビタミンAが豊富に含まれています。ビタミンAは抗酸化作用を持ち、粘膜を正常に保ち免疫力を高める効果があります。ビタミンAは脂溶性であるため炒め物やドレッシング、マヨネーズなどと一緒に摂ると吸収率が良くなります。緑黄色野菜のほかにも、レバーやうなぎ、魚卵にも多く含まれます。
・紫イモ
紫イモにはアントシアニンというポリフェノールが含まれており、抗酸化作用を持ち、ヒスタミンの放出を抑制する作用があります。アントシアニンはブルーベリーや赤ワインにも多く含まれています。
・蓮根
蓮根に含まれるタンニンには、過剰に産生されてしまうことで花粉症を引き起こす免疫抗体IgEを抑える働きがあります。また、ビタミンCには粘膜を正常に保つ効果があります。
・アカモク(ギバサ・銀葉藻・長藻)
アカモクは海藻の一種で、フコイダンというねばねばした成分を豊富に含みます。フコイダンには白血球の免疫機能を活性化させたり、過剰な免疫反応を抑えアレルギー症状を緩和する効果があります。また、アカモクは海藻の中でも特に食物繊維の含有量が多いため、腸内環境を改善する効果もあります。
花粉症の症状が悪化する食べ物
・脂肪分の多い肉や揚げ物
脂肪の摂り過ぎは腸内の悪玉菌を増やし、腸内環境を悪化させます。腸内環境が悪化すると免疫力が低下するため、花粉症の症状が出やすくなったり、悪化しやすくなったりする原因となります。
・お酒
お酒を飲むと、アルコールを分解する過程で生じるアセトアルデヒドによってアレルギー症状の原因となるヒスタミンが大量に放出されてしまうため、花粉症の症状が悪化することがあります。また、アルコールは血管を拡張する作用もあるため、血流が増加して鼻づまりや目の充血が酷くなる可能性があります。
さらに、花粉症の症状を抑えるために飲んでいる薬はアルコール同様肝臓で分解されるため、薬を飲んでいるのにお酒も飲んでしまうと肝臓に大きい負担がかかってしまいます。花粉症に限らず薬はお酒と相性が悪いものが多いため、薬を飲んでいる時は飲酒は避けた方が良いでしょう。
・口腔アレルギー症候群を引き起こす食品
花粉症患者の10人に1人は口腔アレルギー症候群といって、原因となる食べ物(果物や野菜)を摂取して15分以内に唇や口、のどにかゆみやイガイガとした刺激感、腫れなどの症状がみられることがあります。
さらに喘息や呼吸困難、腹痛、下痢、蕁麻疹などを引き起こしたり、重篤になるとアナフラキシーショックを起こして命に関わることがあります。口腔アレルギー症候群は、一般的な食物アレルギーとは異なり、特定の果物や野菜に含まれるアレルギーの原因となる抗原(アレルゲン)の構造が花粉のアレルゲン構造とよく似ているため起こります。
花粉の種類 | 花粉との関連が報告されている食べ物 |
スギ ヒノキ | トマト |
シラカンバ ハンノキ | リンゴ、モモ、サクランボ、大豆(豆乳)、ジャガイモ、ニンジンなど |
イネ | トマト、スイカ、メロン、オレンジなど |
ヨモギ | メロン、スイカ、セロリ、ニンジン、マンゴーなど |
ブタクサ | メロン、スイカ、キュウリ、バナナなど |
花粉症には健康的な食事を
花粉症のつらい症状を和らげる効果が期待できる食べ物について紹介しました。花粉症の症状の緩和には腸内環境を整えることが大切です。食物繊維や発酵食品を多く摂り、脂質の多い食事を控えることは生活習慣病の予防にも繋がります。健康的な食事を毎日作るのは大変、という方は配食サービスを利用してみてはいかがでしょうか。
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