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食べ合わせとは、一緒に食べると身体に何らかの影響を与える組み合わせのことです。
ニンニクと豚肉のように相乗効果をもたらし、栄養を効率良く吸収できる良い食べ合わせもあれば、身体に悪い食べ合わせもあります。
ここでは身体に悪い食べ合わせと良い食べ合わせについて詳しく解説します!
目次
食べ合わせとは?
一緒に食べると身体に何らかの影響を与える組み合わせを食べ合わせ、もしくは食い合わせといいます。
日本では古くからあった考えで、奈良時代に施行された法律には食べ合わせが悪い食事を誤って天皇に出してしまった場合には責任者が監獄で強制労働をする刑に3年間処されるとあります。
食べ合わせが悪いと消化不良を起こしてしまったり、栄養の吸収が抑制されてしまったりすることがあります。
中には発がん性物質を産生してしまうおそれがあるものもあり、注意が必要です。
普段何気なく一緒に食べているものが、実は身体にとって害になっているかもしれません。身体に悪影響をもたらす食べ合わせについて学んでいきましょう。
身体に悪い食べ合わせとは?
【消化不良を起こす食べ合わせ】
・スイカと天ぷら
水分の多いスイカと、油で揚げた天ぷらの食べ合わせは、胃に負担をかけ消化不良を起こすことがあります。
この他にも油が多い食品と冷たくて水分が多い食品は食べ合わせが悪いとされており、スイカとウナギやアイスと天ぷらなども該当します。
胃腸が弱い人や体調が悪い人は気を付けましょう。
・ウナギと桃
珍しい食べ合わせですが、ウナギに含まれる脂肪分の分解を桃の有機酸が抑制してしまうことで消化不良を起こしやすくなります。
ウナギと言えば、昔から梅干しとの食べ合わせが悪いということが有名ですが、実はこれには医学的な根拠はありません。
むしろ、梅干しの酸が消化を助けるため相性が良いというのが通説です。
・茄子と冷たい蕎麦
どちらも身体を冷やす食べ物であるため、体に負担がかかります。胃腸が弱い人や体調が悪い時は温かい蕎麦を選ぶようにしましょう。
身体を冷やす食品同士の食べ合わせには他にも、カニと柿などがあります。
・タニシと蕎麦
タニシはマイナーな食品ですが、昔はよく食べられていたそうです。今でも甲信越地方の一部地域ではタニシを食べる風習が残っています。
固くて消化に時間のかかるタニシは、ほとんど噛まずに食べる蕎麦と食べると消化不良を起こしやすくなります。
【栄養の吸収を抑制する食べ合わせ】
・大根と人参
大根に含まれるビタミンCを人参に含まれるアスコルビナーゼが破壊してしまいます。
しかし、アスコルビナーゼは熱や酸に弱い性質があるため、加熱調理や酢を使って料理することでアスコルビナーゼの働きを抑制することができます。
人参の他に、きゅうりやかぼちゃ、キャベツなどにもアスコルビナーゼが含まれています。
・わかめとねぎ
味噌汁の具で定番のわかめとねぎですが、ねぎに含まれるリンがわかめに含まれるカルシウムの吸収を抑制してしまいます。
・ホタテとイクラ
ホタテや赤貝にも含まれるアノイリナーゼという酵素がイクラのビタミンB1の吸収を抑制してしまいます。
・ほうれん草とごま
ほうれん草に含まれるシュウ酸とごまのカルシウムが体内で結合してシュウ酸カルシウムとなるため、カルシウムの吸収を抑制してしまいます。
・牡蛎と海藻
海藻類の食物繊維が牡蛎に含まれる亜鉛の吸収を抑制してしまいます。
・シラスと大根
大根に含まれるリジンインヒビターという酵素が、シラスに含まれるリジンの吸収を抑制してしまいます。
大根を加熱したり、酢をかけて食べたりすることで酵素の働きを抑制することができます。
・枝豆とチーズ
枝豆に含まれるフィチン酸がチーズに含まれるカルシウムの吸収を抑制してしまいます。フィチン酸はごまや玄米にも多く含まれています。
チーズの他にもカルシウムを多く含む食品と食べ合わせる時は注意しましょう。
・牛乳と緑茶
牛乳のタンパク質であるカゼインと緑茶に含まれるタンニンが結合してタンパク質が吸収されにくくなります。
・緑茶とほうれん草
緑茶に含まれるタンニンはほうれん草に含まれる鉄分の吸収を抑制します。タンニンは緑茶以外にも紅茶やコーヒーなどにも含まれています。
鉄分には動物性食品に含まれるヘム鉄と植物や海藻に含まれる非ヘム鉄があり、タンニンが吸収を抑制するのは非ヘム鉄です。
食後のお茶やコーヒーは20分程度経ってから飲むと非ヘム鉄と結合しにくくなります。
・納豆と生卵
卵に含まれるタンパク質の成分であるアビジンが、納豆に含まれるビオチンというビタミンの吸収を抑制します。
アビジンは卵白に多く含まれているため、納豆と合わせる時は卵黄だけ混ぜると良いでしょう。
・乳製品とスナック菓子
乳製品に含まれるカルシウムとスナック菓子に含まれるリンは体内で結合してリン酸カルシウムとなるため、カルシウムが吸収されにくくなります。
リンはスナック菓子のほかにもインスタントラーメンなど添加物が多い食品に豊富に含まれています。
体内でリンとカルシウムは1:1を維持しようとするため、カルシウムを補給してもリンの摂取量が多いと排泄されてしまいます。
カルシウムの摂取量を増やしたいときは、リンの摂取量を控えるようにしましょう。
【脂肪の合成を促進する食べ合わせ】
・アルコールと揚げ物
アルコールが肝臓で分解される時に脂肪の合成を促進する酵素が発生するため、脂肪の合成が加速されてしまいます。
脂肪の摂り過ぎは肥満や動脈硬化の原因となり、生活習慣病のリスクが高まるため注意したい食べ合わせです。
・ラーメンとご飯
ビタミンB1は糖をエネルギーに変換する際に必要となる栄養素ですが、ラーメンとご飯など炭水化物を摂り過ぎる食べ合わせをしてしまうと、ビタミンB1が不足してエネルギーに変換することができなくなってしまいます。
エネルギーに変換できなかった炭水化物は脂質として脂肪細胞に蓄えられてしまうため、炭水化物の摂り過ぎは肥満の原因となります。
【発がん性物質を産生する食べ合わせ】
・ベーコンとほうれん草
パスタや炒め物に良く使われる組み合わせですが、ほうれん草に含まれる硝酸が体内で亜硝酸に変化すると、ベーコンに含まれるタンパク質の分解物と反応し発がん性物質が産生されるため食べ合わせとしては悪いとされています。
また、ベーコンに含まれるリンがほうれん草に含まれるカルシウムや鉄分の吸収を抑制してしまうため栄養の吸収効率も悪くなってしまいます。
リンはベーコンを茹でることで低減するため、調理する前に下処理すると良いでしょう。
・サンマと漬物
加熱したサンマに含まれるジメチルアミンという物質と漬物に含まれる亜硝酸塩はニトロソアミンという発がん性物質を産生します。
大量に食べることが無ければ過剰に心配しすぎることはありません。サンマにレモンをかけることで発がん性物質の産生を抑制することができます。
・たらことソーセージ
サンマと漬物同様に、たらこに含まれるジメチルアミンがソーセージの発色剤として使われている亜硝酸塩と結合すると発がん性物質を産生します。
・紅茶と輸入レモン
輸入品のレモンにはOPPという防かび剤が付着しており、紅茶のカフェインと結合すると発がん性物質が産生されます。
国産品の紅茶や果汁だけを使用したレモンティーであれば問題ありません。
・ハムとバター
ハムの発色剤に使われている亜硝酸塩とバターに含まれる酸化防止剤が結合すると発がん性物質を産生します。
・ハムとジャム
ハムの亜硝酸塩はジャムに含まれるソルビン酸という保存料とも反応して発がん性物質を産生します。
【中毒症状を起こす食べ合わせ】
・アルコールと銀杏
アルコールによって解毒作用が低下するため、銀杏で中毒症状が起こりやすくなります。
・エビとレモン
エビには銅が含まれており、レモンに含まれるビタミンCを酸化させてしまうだけでなく、銅とビタミンCが反応して毒素を発生させる恐れがあります。
身体に良い食べ合わせとは?
食べ合わせの中には栄養の吸収効率がアップし、身体に良い効果が期待できるものもあります。
・にんにく(にら)+豚肉
にんにくやにらに含まれるアリシンはブドウ糖をエネルギーに変えるビタミンB1を吸収しやすくする働きがあります。
ビタミンB1はそのままだと吸収しにくく、体外に排出されやすいという特徴があります。
一方で、アリシンの作用によってビタミンB1を血液中に貯蔵できるようにし、疲労回復に必要となるエネルギーを効率的かつ持続的に生産することができます。
また、アリシンには抗酸化作用があり、血液の塊をできにくくしたり、血液をサラサラにしたりする効果があります。
このアリシンはビタミンB1が豊富な豚肉やレバーと組み合わせることで疲労回復効果が期待できます。
疲労回復効果のある料理として有名なレバニラですが、レバーとニラの組み合わせは非常に理にかなっています。
注目すべきはレバーの栄養価の高さで、ビタミンB1のほかにもタンパク質や鉄分、亜鉛、葉酸、ビタミンB1などが多く含まれています。
豚レバーは特に鉄分が豊富です。にらはレバーにはない食物繊維を補い、ビタミンAや葉酸、カリウムなどが多く含まれています。
・牡蛎+レモン
牡蛎とレモンは相性が良い組み合わせであることは周知の事実です。レモンのクエン酸が牡蛎のグリコーゲンのうま味を引き出します。
しかし、この組み合わせはただ美味しくするだけではありません。牡蛎には菌が繁殖しやすい環境が整っているため、生で食べる場合は注意が必要です。
レモンをかけることによって酸性となり、菌が繁殖しにくくなるだけでなく、レモンに含まれるクエン酸が牡蛎の鉄分と結合して吸収されやすい形に変化します。
さらに、レモンのビタミンCによって腸からの鉄分の吸収が高まることが分かっています。
・玉子+緑黄色野菜
玉子はタンパク質、アミノ酸、ビタミン、ミネラルがバランス良く含まれており、生きるために必要な栄養素の必要量をすべて含んだ完全栄養食品の1つです。
特に卵黄にはレシチンという脳神経や神経組織を作るのに欠かせない成分を多く含んでいます。
レシチンには記憶力を高める効果があり、アルツハイマー型認知症の予防への効果も期待されています。
また、血中のコレステロールをレシチンが溶かすことにより、余分なコレステロールが血管の壁に沈着することを防いで動脈硬化を予防する働きもあります。
さらにレシチンによってエネルギーの代謝効率が良くなり、肝臓への脂肪の蓄積を防ぐ効果や、血糖値の低下、肥満予防効果も期待できます。
玉子に不足している栄養素は食物繊維とビタミンCです。
これらの栄養素は野菜から摂取することができるため、玉子と緑黄色野菜を一緒に食べることでバランス良く栄養を摂取することができます。
・納豆+ねぎ
納豆は手軽に摂取できる完全栄養食品の1つであり、三大栄養素をエネルギーに変えるビタミンB2や造血作用や睡眠のリズムを整えるB12を豊富に含むことから疲労回復効果が高い食品です。
また、大豆に含まれるレシチンや、ナットウキナーゼという酵素によって血液をサラサラにしてコレステロールを下げる効果も期待できます。
納豆にねぎを加えることで、納豆に少ないビタミンCを補うことができるだけでなく、ねぎに含まれる流加アリル(アリシン)によって納豆のビタミンB1を効率的に吸収することができます。
・長芋+汁物
長芋は、中国では山の薬とも呼ばれており、長芋を干したものは漢方の原料としても使用されています。
長芋のねばねばの素となる成分をムチンといい、ムチンにはタンパク質を分解する酵素が含まれており、食品に含まれる栄養素を吸収しやすい形にします。
また、糖質を分解するアミラーゼという酵素も長芋には含まれており、長芋が滋養強壮に良いとされるのは、この消化促進作用によって疲労回復を促すためです。
さらに長芋には、食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を整えたり、胃で糖分の吸収を抑えて血糖値を正常に保ったりする効果があります。
長芋には塩分を排出する効果のあるカリウムが豊富であるため、塩分量の多い汁物と相性が良いです。
ただし、長芋は熱を加えると消化酵素の働きが悪くなってしまうため、生のまま食べるようにしましょう。
静岡県ではすりこぎですった自然薯にだし汁を加えて食べる「とろろ汁」という郷土料理があり、麦飯にかけて食べられています。
・うなぎ+梅干し
うなぎと梅干しの食べ合わせが悪いと思われてきた理由は諸説ありますが、科学的な根拠はなく、栄養学的には良い食べ合わせです。
梅干しは胃酸を濃くしてうなぎの油分の消化を助ける働きをします。また、梅干しに含まれるクエン酸により疲労回復効果がアップします。
まとめ
今回は身体に悪い食べ合わせについて紹介しました。食物の組み合わせによって身体に負担がかかりやすい組み合わせは確かに存在します。
単なる俗説の場合もありますが、科学的に根拠があるものも多いですので、体調が悪い時には特に注意しましょう。
とはいえ、食べ合わせが悪いから絶対に食べてはいけない、ということではありません。
味噌汁の具にわかめとねぎを組み合わせたり、サンマと漬物を組み合わせたりすることは日常でよくあることです。
どのようなメカニズムで身体に悪いのかを理解したうえであれば、多少の栄養のロスなどは気にせず美味しく味わえるかどうかを優先することもよいでしょう。
健康な身体作りのためには日々の食事が重要です。
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