こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!
腎臓を患っていて、最近担当医に「そろそろ透析を」と聞いて困ったなと感じた方。
「透析する時間も面倒だし、食事制限が増えるのは不自由だな」と感じながら、実際は食事のどのようなポイントを注意すればいいのか良くわからない。そんな方もいらっしゃると思います。
今回は透析中や、これから透析をスタートされる方に向けて、食事のポイントや食事の宅配のメリットについてお伝えしていきます。
目次
腎臓と透析の基礎知識
まずは腎臓と透析の基礎知識を復習しておきましょう。どういった働きや役割があるのかを知っておくことで、自身のカラダにもやさしくなれるでしょう。
腎臓の働きとは
腎臓は、腰の上の背中側に左右1つずつあります。形はよく「そら豆」に似ていると言われています。大きさも胃と比べるとかなり小さく、おおよそ自分の握りこぶしくらいです。
この小さな臓器である「腎臓」は、カラダの内側をいつも整えてくれる大切な役割を担っています。腎臓は他の臓器では代替えできない「カラダの中の老廃物や余分な水分」を「尿」として体外へ捨てるという、大変重要な役割をもっています。
尿はもともと血液です。心臓から新鮮な血液が送り出され、細胞が血液から栄養分と酸素を受け取り活動するわけですが、このとき細胞は老廃物や余分な水分を作ってしまいます。その結果、老廃物や余分な水分は血液に戻され、これらカラダの中から出た「ゴミ」は血液とともに腎臓へ送られます。そして、腎臓は血液に含まれている「ゴミ」を濾過し、尿として体外へ排出します。これが腎臓の代表的な役割です。
また、腎臓には、次の2つの役割もあります。
・体の中の水分量を調整する
・ホルモンの分泌を行う
尿を作れなくなると・・・
このような働きを腎臓は行うのですが、腎臓の機能が低下すると「尿」を作れなくなります。
ということは、カラダの中の老廃物や余分な水分が、体外へ排出されにくくなり、蓄積されてしまうこともあります。そうすると、カラダのバランスが整いにくくなり
・むくみ
・食欲不振
・疲れやすい
といった症状が現れ、最初は「気のせいだろう」と思っていたことが、暮らしの中で支障が出るようになってきます。
この状態を「腎不全」と呼びます。しかし腎不全にはレベルがあり、自覚のない方から透析が必要な方まで、幅が広くなっています。一般的には「腎不全」というと、自覚があり医師にも伝えられている方を指していることが多いです。
また、これは大変残念なことですが、腎臓を患うと、他の病気のように元に戻すことが現在の医療ではできません。
できることは、腎臓の働きを肩代わりする「療法」を、自分の力で進めていくことになります。
どんな治療があるのか知ろう
それでは腎臓の治療には、どのような方法があるのか少し見ておきましょう。腎臓の代替療法としては、次の3つがあります。
血液透析 | 腹膜透析 | 腎移植 | |
血液を体外に取り出し、機械で血液を浄化 | おなかの中にためた透析液を出し入れすることで血液を浄化 | 自分の腎臓の代わりにほかの人の腎臓を移植 | |
透析場所 | 透析医療機関 | 自宅など | 必要なし |
透析にかかる時間 | 1回4時間ほど | 就寝中に可能 | 必要なし |
食事制限 | 食塩、水、カリウム、リン | 食塩、水、リン | 暴飲暴食はNG |
出典:NPO法人 腎臓サポート協会「腎不全とその治療法」より抜粋編集
URL:https://www.kidneydirections.ne.jp/concerned/images/renalinsufficiency.pdf
それぞれの治療は、開始時期や症例によって変わります。また、急激なカラダの変化を来している場合は、とにかく透析という場合もあるようです。
担当医と相談し、症状の余裕を持って進めることが大切です。
ドライウェイトをご存じですか?
透析をされている方に、食事制限の一つとして知っておいていただきたいのが「ドライウェイト」です。ドライウェイトとは、あなたの元の体重です。
元の体重とは何なのかというと、次のようなシーンをイメージするとわかりやすいと思います。
健康な体重60kgの方が、ペットボトルで1リットルの水を飲みました。
そうすると、腎臓が働き、余分な水分は排出されますので、体重は60kgを維持します。
しかし腎臓の機能が低下している体重60kgの方の場合、同じようにペットボトルで1リットルの水を飲むと、、、腎臓の働きは弱く、体内に入った余分な水分を排出することができません。そのため体重が61kgとなり、透析によって1リットル分の水分を除去する必要が出てきます。このとき、どれくらいまで除去すればいいのかを判断する基準として、元の体重が大切になってきます。間違って元の体重よりも水分を除去してはいけません。また、余分な水分が残っていてもいけません。
このように透析の基準となる体重を「ドライウェイト」と呼びます。
太った、痩せた、そんな気がするときは、担当医に相談しドライウェイトをはっきりさせておきたいですね。
ライフスタイルに合わせた治療が一番
このような治療方法がありますが、選ぶ方法で一番気をつけておきたいのは、あなたのライフスタイルに無理が出ないかどうかです。できるだけ、自分の生活のリズムや優先順位を変えてなくて良い方法を選びましょう。
1日の中で時間に余裕のある方なら、血液透析を選んでも問題ないでしょう。家事や仕事などで4時間の透析が難しい方なら、腹膜透析を選ぶ方がライフスタイルに影響する部分が減ってきます。
あなたの暮らしの中での役割。
仕事や学業のスケジュール。
家族や介護のこと。
起床時間や就寝時間。
食事の時間や外食の頻度。
こういったことを洗い出し、担当医と一緒に選ばれることが大切です。
透析中の食事のポイント
どのような透析をされたとしても、治療の基本として外せないのが「食事」のポイントです。
適量をしっかり食べる
透析を始めると食事への考え方を変えましょう。透析をする前は、ガマンして食事制限しているはずです。
しかし透析を始めたなら、ガマンする食事制限ではなく、必要な栄養をきちんと取る食事に変えることが大切です。
透析によってカラダの中に溜まっている老廃物や余分な水分を除去しますから、透析前と同じようにガマンした食事を続けると、栄養失調を起こす場合もあるということです。
適量ってどれくらい?
透析を始められた方にとっての「食事の適量」とは、どれくらいなのかというと、極端に食べる量を減らすことや増やすことではありません。
それよりも、透析でコントロールできる程度に
・食塩
・たんぱく質
・カリウム
・リン
・水分
こういった要素の量を調整することが「適量」なのです。
気をつけたい「塩分」の量
適量の中でもっとも必要なのは「塩分の制限」です。塩分は取りすぎると、カラダに水分が溜まってしまいます。
そうすると
・むくみ
・肺水腫
・心不全
を起こす可能性が高くなり、場合によっては1回の透析で、すべての余分な水分を除去できないこともあります。
どうしても塩分という味覚はおいしく感じますので、ついつい取りすぎてしまうものですが、食塩は1日6gを目安に制限するのがおすすめです。
カリウムも用心しよう
カリウムは筋肉の収縮に必要な養分です。しかしカリウムが溜まりすぎると、筋肉へマイナスの影響が起こり、感覚としては「しびれ」「不整脈」が起こることもあります。
「しびれ」は経験するとわかりますが、じっとしていても続きますので、ストレスが溜まります。
生野菜はカラダに良さそうに思いますが、カリウムが多いので注意しましょう。ゆでてから食べるのがおすすめです。
リンの取りすぎは動脈硬化の原因にも
「リン」という養分があります。リンは主に骨と関係しています。リンがカラダの中に溜まると、カルシウムを維持するため骨をとかしはじめます。
そうすると骨がもろくなり、少し動いただけで足腰に不調が出ます。
また、
・かゆみ
・関節痛
・動脈硬化
を引き起こす原因にもなりますので、気をつけておきましょう。
外食・中食・食事の宅配
食事制限をしていると、難しいのが外食やできあいの総菜、そしてお弁当を食べるとき。
それぞれ、おいしく食べるポイントをお話します。
外食・中食は「捨てる」食べ物を覚えよう
仕事をしていると外食することになるケースもあります。お家にいても、3食とも食事療法を考えて献立を作るのは面倒です。
また、友人と出掛けたときには、外食を楽しみたいものですね。そんなとき、どういったポイントに気をつけておけば、楽しく食事ができるのかというと、
(1)食べて良いものを知る
あなたの体重や症状によって変わってきますが、どういった食べ物ならOKかを担当医から教えてもらっておきましょう。
(2)避けた方が良いものを知る
食べて良いものの反対。避けた方が良いものも理解しておくことが大切です。どういった食材の料理は控えめにした方がいいのか。完全に避けた方が良いのか。教えてもらっておくと安心できます。
(3)注文の量を調整する
できるだけ外食先では、自分が食べても良い量に近い量にしてもらいましょう。
・ごはんは半分
・みそ汁は半分
・(塩分の強い)お漬け物はいりません
注文の時に伝えておくことで、コントロールすることができますし、食べ残さなくて良いので罪悪感も生まれません。
(4)量が選べない場合
こういった場合は仕方ありませんので、食べる前に「ここまでだけ食べる」と、食べて良い部分までに境界線を作りましょう。そして、残りは「もったいないな」とか「もうちょっと食べたいな」と感じると思いますが、そのままお箸を置くことが大切です。
(5)中食で息抜きしよう
できあいの総菜や冷凍食品を食べて、制限のある料理作りから解放されることも大切です。総菜なら、一度に食べる量を小皿に移しておきましょう。
冷凍食品なら、食べる分だけ解凍することもできるでしょう。
(6)どんぶりよりも定食
どんぶり物は調味料をコントロールできません。塩分が多くても食べるしかありません。しかし定食なら、調味料の量をコントロールしやすくなります。
また、調味料は料理へ直接かけるのではなく小皿に入れ、料理をつけながら食べるのがおすすめです。
(7)汁物は注意です
お味噌汁。スープ。ラーメン。
塩分が多いですね。そして野菜に含まれているカリウムも溶けだしていることが多いです。何も考えずに飲み干してしまうと、過剰に摂取することになります。
そこで、次のように注意しておきましょう。
・できるだけ汁は飲まない
・めんや具だけ食べる
・汁を飲んでも半分までにする
・理想は「味見」程度の量が安心
(8)食事の基本を忘れずに
食事の基本。それは「よく噛んで、しっかり味わう」ことです。噛む回数を増やしましょう。お腹への満足感が変わります。
食事の宅配は安心できる方法
外食や中食も、このように注意するポイントを意識しておけば可能です。しかし、これでも料理をするとき、食事で調整するときにストレスは残ります。
そんなあなたには、食事の宅配弁当がおすすめです。最近では介護食や食事制限がある方向けに、栄養管理士が監修したお弁当があります。
栄養のバランスも取れていますし、余分な塩分なども調整されたメニューが用意されているので、あなたの症状に合ったものを選ぶだけでOK。難しい栄養バランスや、塩分などの量を気にして作る必要もなく、食べるときに量を調整する「もうちょっと」という辛さを経験することもありません。
私たち「配食のふれ愛」では、原材料からこだわった栄養バランスの良い食事が、今なら無料でお試しいただけるキャンペーンを行っています。気兼ねなくおいしく食べられる宅配弁当を試してみていただきたいと思います。
透析中の食事まとめ
透析中の方やこれから透析をスタートされる方が注意しておくといい、食事のポイントについて紹介しました。このようにどの透析を選ばれたとしても、食事制限は少なからず行う必要が出てきます。そのためには、腎臓の役割を知り、自分のカラダがどのような状態なのかを気にかけていただくことで、自然とカラダにやさしい食事を選ばれることだと思います。
今回の内容を参考にしながら、お家での食事、外食、そして宅配弁当を上手に組み合わせていただくことで、難しい制限のある料理からも少しは解放されることでしょう。