こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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透析中の方がもっとも気になることというと「体重管理」ではありませんか?言葉だけなら「体重管理しましょう」というように簡単なイメージですが、実際に行うと簡単ではありませんよね?
そんな簡単ではない体重管理で常に意識しておきたいのが「減塩」。そこで今回の内容では、体重管理とお塩の関係や、塩分を見つける方法。さらにお家以外で食事をするときにも安心できるポイントについて紹介していきます。
今回の内容が、あなたやご家族の暮らしに少しでも役立ちましたら幸いです。
腎臓の働きと水分について
はじめに、透析中の方や、透析されているご家族をお持ちの方へ、いまいちど復習の意味も含めて「腎臓」の働きと水分についてお話したいと思います。
腎臓の働きとは
腎臓は他の臓器と比較すると小さな臓器です。また、左右にある腎臓は、右側の上半分は肝臓の後ろに、左側の腎臓は脾臓や胃の後ろにあるため、あまり意識することのない臓器だと言えるでしょう。
しかし、この小さく目立たない臓器である腎臓は、私たちのカラダの内側を整えるために24時間休むことなく働き続けています。
このような腎臓の働きとして特長的なのが次の5つです。
(1)尿を作って排出する
わたしたちのカラダの内部を循環する血液は、腎動脈と呼ばれる血管を通って腎臓へ入ります。そして腎臓へ入った血液は、フィルターの役目をする毛細血管を通ることで濾過され、カラダに必要のない老廃物を除去してくれます。
フィルターを通った結果、カラダの中で再利用できるものは、老廃物を除去した血液と一緒にカラダの中へ戻っていきます。いっぽう、必要のない
・水分
・塩分
・尿素
・尿酸
・クレアチニン
などの老廃物は「尿」として体外へ排出されます。
(2)カラダの内側のバランスを整える
わたしたちのカラダには「水分」が必要です。しかし必要な水分量は、その日の活動や気温、食事の内容によって変化します。
そこで腎臓はカラダの内側のバランスを整えるために、カラダに水分が必要な場合は濃い尿を少量つくり、体外へ排出します。
反対に、カラダの中に水分が多くなると、薄い尿を多量につくり、体外へ排出します。
このような働きをすることで、私たちのカラダを内側から整え、一定に保つようにしています。
また、カラダに必要と言われている
・ナトリウム
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・リン
などのバランスを保つ働きもしています。
(3)血圧の調整をする
腎臓は水分と塩分の調整をすることで、血圧の調整も行っています。また腎臓には血圧をコントロールするホルモンを分泌する働きもあると言われています。
水分と塩分の調整。ホルモン分泌によるコントロール。どちらも血圧を調整することに関係している臓器だと言えるでしょう。
(4)骨を強くする
「骨を強くする」と聞くと、多くの人が「カルシウム」を思い起こされることでしょう。どうして腎臓と骨を強くするカルシウムが関係するのかというと、、、
カルシウムは腸から吸収されます。そして吸収されたカルシウムは骨に定着させないと骨が強くなりません。この「定着」させるとき「ビタミンD」が必要になってきます。
では「ビタミンD」は、どのようにするとカラダに取り入れることができるのでしょう。ここで腎臓が登場します。
ビタミンDの生成には、食事からの摂取、紫外線を皮膚に浴びること。この2つによって体内で合成されます。合成された後は肝臓で代謝され、腎臓でビタミンDに変換。
変換されたビタミンDによって、腸からカルシウムを吸収する効率が高まり、吸収されたカルシウムが骨に定着しやすくなると言われています。
このような働きがあるため、腎臓の機能が低下するとビタミンDも低下する傾向にあります。そしてビタミンDの不足が続くと、骨にカルシウムが定着しにくくなり、症状が進むにつれ骨が弱くなってくることもあります。
骨やカルシウムと腎臓は、言葉だけを聞くとあまり関係性が見えてこない部分ですが、このような役割があることを知っておいていただきたいと思います。
(5)赤血球をつくる
私たちのカラダの中には、隅々まで新鮮な酸素が行き渡ることが必要です。新鮮な酸素が届きにくくなると、貧血や倦怠感、めまい、動悸といった症状を感じることも増えてくるでしょう。
このような症状を引き起こさないために、腎臓は新鮮な酸素を運んでくれる赤血球をつくっています。
知っておきたい体内水分について
腎臓の働きの次は、体内水分についてお話しておきたいと思います。
人のカラダには、一定に水分が必要です。そのために特別な意識をしなくても、必要な水分が一定になるようコントロールされます。
しかし透析中の方の場合、腎臓の働きが十分ではないことが多いです。必要なくなった血液中の水分を腎臓で除去することが難しくなります。
そのため透析中の方は、体内の水分を透析によって除去することになります。
ここで知っておいていただきたいことは、透析中の方の場合、体内水分を一定に保つことが簡単ではないということです。そのため、医師の助言に従って1日あたりの水分摂取量を維持することが大切です。
でも、ついつい維持することを忘れてしまう方もいらっしゃいます。そこで次の3つのことを、まずは意識していただきたいと思います。
(1)食事に入っている食塩含有量を意識する
(2)水分量の多い食事を連続して食べないようにする
(3)ちょっと休憩で、水分を取る習慣を避ける
簡単そうですが、実際に生活する中では難しいかもしれません。でも、医師の指導にしたがって、この3つをまずは意識して生活していただきたいと思います。
注意したいのは体重管理と減塩
透析中の方が注意したいこと。それは体重管理と減塩です。
(1)体重管理
透析中の方の症状によって体重増加の目標値が医師から指導されているはずです。しかし真夏の暑い日などは、ついついのどが渇いて水を飲みすぎてしまい、体重が増えちゃったという方もいらっしゃいます。
しかし、これは必要な分以上の水を飲んでしまっていることもあるようです。確かに暑い日には、水分補給を増やすことも必要です。しかし暑さで多すぎる水分が必要になるほど脱水症状が起こっているのなら、体重が減っているはずなんですね。
ですから、「暑いからのどが渇いた。水をたくさん飲もう!」となる前に、まずは体重計で計測してほしいのです。もし体重が減っていないようなら、水をガブガブ飲むよりも、冷たい氷を1つなめることでカラダを冷やすことができます。
また、涼しい場所でカラダの中から体温を下げるように工夫することで、体重が増えるほど水分を取ることもなくなるでしょう。
(2)減塩
そもそも、のどが渇くのはなぜなのか。体重が減っていないのに、水分が欲しくなるほどのどが渇くのには原因があるはずです。
そこで原因として考えられるのが「塩」の取り方なんです。ここでイメージしていただきたいことがあります。
スーパーでレタスを購入し、ザクザクと葉っぱを剥がし、水を張ったボールに葉っぱを浸けておきます。そうすると食べる頃には、シャキシャキとした食感で新鮮でおいしく感じることができます。
反対に、同じようにレタスの葉っぱを食塩の多い水に入れておくと、漬け物のようにレタスの水分が外に出てしまい「しなびた」状態になってしまいます。
この現象と同じように、わたしたちのカラダも塩分を取りすぎると渇きを感じ、より多くの水分を摂取しようとします。
その結果、自分で思っている以上の水分を取ってしまうことにつながります。
人によって1日に必要な水分や塩分の量は違っています。しかし塩分と水分の関係を理解しておくことで、予想外の体重増加を防ぐこともできるでしょう。
また、自覚する癖をつけておくと、1日の食事の中で水分と塩分のバランスを考えられるようになります。
塩分を見つける方法
それでは普段の食の中から、どのくらいの塩分があるのかを見つける方法を紹介します。
(1)塩分が多くなりがちな食品を理解しよう
次の表を活用いただくことで、どのくらいの塩分を含んでいるのかわかってきます。
品名 | 食塩(g) |
いかの塩辛 | 6.9g |
からし明太子 | 5.6g |
ぬかみそ漬けのきゅうり | 5.3g |
(生)めざし | 2.8g |
ボンレスハム | 2.8g |
塩漬けのきゅうり | 2.5g |
焼き豚 | 2.4g |
焼きちくわ | 2.1g |
ベーコン | 2.0g |
ほっけの開き干し | 1.8g |
フランスパン | 1.6g |
食パン | 1.3g |
ピクルス | 1.1g |
出典:日本食品標準成分表2015年版より抜粋
URL:http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365295.htm
より詳しい内容を知りたい方は、出典先のページをご覧ください。
(2)食べやすい料理にも注意しよう
次のような料理は、手軽に食べやすいですし、好きな人も多いためついつい食べ過ぎてしまうことにもなりかねません。
・めん類
代表的な塩分の多いめん類というと「ラーメン」。次に塩分が多い「うどん」「そば」。
スパゲッティも「3g」前後の塩分を含んでいます。
・寿司
「食べるときに醤油を使ってないから大丈夫」と思いがちです。でも、寿司飯にお酢と砂糖、食塩が含まれていますので、思っている以上に塩分を含んでいます。
・ポン酢
ポン酢は塩分が少ないです。でも、使う量が増えてしまうと同じ結果になることもあります。
・うす味だから大丈夫
「うす味」というものは、その人独自の味覚です。それぞれこれまでの暮らしや好みによって「うす味」の定義が違っています。適した塩加減を感覚ではなく数字で把握しておきたいところです。
お家以外でもこうすれば食を楽しめる
お家での食事なら、ここまでお話したように「水分」「塩分」に注意することもできるでしょう。しかし、家の外では簡単ではありませんよね。
そこで、どうすればお家の外でも食を楽しめるのか、ご紹介していきたいと思います。
コンビニの場合
コンビニの食品には、比較的塩分の多いものがあります。塩分が少なそうに見える「おにぎり」でも「1個に1g」くらいの塩分を含んでいます。
また「めんつゆ」なども塩分が3gくらいは含んでいるので、食べるときには注意が必要です。
このように塩分が多い食品があるので、気にしながら食べるのは楽しくありません。そこで食べる前に「栄養成分表」を見ておきましょう。
栄養成分表には、全体のエネルギーや食塩の量が載っていますので、その量から、あなたに適した分量を推定しましょう。
仮にコンビニでよく売っている「幕の内弁当」の栄養成分が、
・エネルギー:720kcal
・たんぱく質:32.8g
・脂質:25.6g
・炭水化物:89.0g
・食塩:5.8g
であったなら、あなたに最適な量になるよう、食べ残す分量を先に決めてしまうのが効果的です。
特に塩分の多い「おかず」を残すようにするのがおすすめです。
外食の場合
お店に入っての外食。このような場合、次のことを注意すると食を楽しめることでしょう。
・栄養成分表のあるお店を選ぶと安心できます。
・できるだけ定食を選びましょう。定食はコンビニの弁当と同じように、塩分の多いおかずを「食べすぎない」ようにできるのでおすすめです。反対に「丼物」は、どうやっても塩分の多いところを外すことが難しいです。
・煮付けよりも照り焼き、焼き物、揚げ物を選びましょう。煮付けは料理の内側まで塩分が浸透していることが多いです。
・漬け物は残すのがベスト。塩分が多いですから気をつけましょう。
・汁物は「具」だけ食べて、汁は残すのが安心です。
・調味料は、かけずに食べるのがおすすめです。また、サラダにかけるドレッシングは、自分でかけるようにしたいですね。
宅配弁当の場合
宅配弁当は、食塩を含めて栄養計算された食事があなたの手元へ届きます。
ですから、コンビニ弁当や外食よりも安心して楽しく食べることができるでしょう。
透析中の方であれば1日1回、栄養バランスが考えられた宅配弁当を選ぶことで、カラダにもやさしい暮らしを続けることができるでしょう。
また、料理を担当する家族も、なれない栄養計算に苦労することも減りますし、何を食べても良いのか分からない透析の初期段階なら、今後のメニューや味付けを参考にすることも可能です。
一般的なお弁当では、食べる量を気にする必要が常にありますが、宅配弁当なら、自分に適したエネルギーや塩分に合わせたお弁当を選ぶことで、食べ残すこともなく楽しく食事が進むはずです。
私ども「配食のふれ愛」では、原材料からこだわった栄養バランスの良い食事が、今なら無料試食キャンペーン中なのでお試しいただけます。
ぜひ今後のお家メニューのためにも。最適な味付けを知るためにも。ご活用いただけると幸いです。
まとめ
体重管理は必要なことですが、簡単ではありません。また、体重に関連のある食事では「減塩」というキーワードを忘れることはできません。
そのため、どのような食事をしながら体重管理を行えば良いのか、いつも考えておられる方もいらっしゃると思います。
そんな方のために今回は普段の食で気をつけるポイントや、コンビニや外食、最近増えている宅配弁当について紹介させていただきました。
透析中の方にとって安心して楽しく食事ができるのは、お家で計算されたメニューか、専門の栄養士が計算して考えた宅配弁当だと思います。
ぜひ毎日の暮らしの中で、宅配弁当を少しだけでも利用し、1日全体で考えたとき最適な食事バランスになるよう心がけていただきたいと思います。