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うつ病という病気の名前を、最近テレビや雑誌などで見かけることが増えました。これは厚生労働省が調査した「患者調査」を見るとわかりますが、精神疾患により医療機関にかかっている患者数は、近年増加傾向にあるからだと言えるでしょう。
精神疾患を有する総患者数 | 気分障害を有する患者数 | |
平成14年 | 258万人 | 71万人 |
平成17年 | 302万人 | 92万人 |
平成20年 | 323万人 | 104万人 |
平成23年 | 320万人 | 95万人 |
平成26年 | 392万人 | 111万人 |
平成28年 | 419万人 | 127万人 |
出典:厚生労働省-精神疾患のデータ
URL:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/data.html
そして、ここで注目しておきたいところは、うつ病を含む「気分障害」の患者数が平成28年では、総数の1/4を占めるまでに増加しているということです。このような状況になっている「うつ病」ですが、実はあまり正しく理解されていないことも多いのです。
そこで今回は、誰もがなりうる「うつ病」について解説していきます。
目次
うつ病とは、どんな病気?
うつ病というと、あなたはどのようなイメージがあるでしょうか?
・マイナス思考
・つらいことばかり思い出す
・気分がゆううつ
・不安でいっぱい
・体調がすぐれない
こんなイメージがあると思います。しかし、よく考えてみると、うつ病ではない人も、このような感情を経験したことがあるはずです。
では、「うつ病」との違いはどこにあるのでしょうか。
ポイントの1つは持続期間
ゆううつな気分やマイナス思考。
不安で押しつぶされそうな気分や、後悔する感じがある。
こういったことは、誰にでも起こっていることだと思いますし、また1度や2度は必ず経験していることのはず。
では「うつ病」との違いはどこにあるのかというと、ポイントの1つとして言えるのは「こういった気分の持続期間」にあります。
一般的に言われている「うつ病」は、「ゆううつな気分が2週間以上毎日、ほとんどの時間継続している」
このような状態を言っています。
誰にでもうまくいかないことがあります。後悔することもありますし、イヤな気分になることもあります。
そういった場合、ゆううつな気分がどれくらい絶え間なく持続しているのかを観察すると、うつ病かもしれないサインを発見することができるでしょう。
うつは疲れても休めない
うつ病でもっとも困るのが、いくら疲れていても、何もする気がおきないときでも、休むことができないことです。うつ病という病は、本人以外から見ていると何もしていないように見えるため、休んでいるように見られがちです。
しかし実際はそんなことはなく、心の中や頭の中は動いていて、ゆっくりと体全体をリセットして休むことができない状態になっていることが多いものです。この状態を日常で例えると、スーパーの駐車場の隅に車が停まっています。遠くから見ている私たちからは、この車はエンジンを切って停止しているようにしか見えません。
しかし、実際には車のエンジンはかかっており、アイドリングの状態を続けています。そして、時折アクセルを踏んで「空ぶかし」をしている状態と言えます。ということは、遠くから見ていると「停車」して何も燃料を使っていないように見えていますが、実際は動いていないだけで燃料をどんどんと消費しているのです。
ゆっくりと休めないこと。これが「うつ病」でもっとも困る状態でしょう。
楽しめない、眠れないことも
また、うつ病には次のような症状も見られます。
1)自分で感じる症状 憂うつ、気分が重い、気分が沈む、悲しい、不安である、 イライラする、元気がない、集中力がない、好きなこともやりたくない、 細かいことが気になる、悪いことをしたように感じて自分を責める、 物事を悪い方へ考える、死にたくなる、眠れない |
2)周囲から見てわかる症状 表情が暗い、涙もろい、反応が遅い、落ち着かない、飲酒量が増える |
3)体に出る症状 食欲がない、体がだるい、疲れやすい、性欲がない、頭痛、肩こり、 動悸、胃の不快感、便秘がち、めまい、口が渇く |
出典:厚生労働省-うつ病|疾患の詳細(うつ状態でみられる症状)より
URL:https://www.mhlw.go.jp/kokoro/speciality/detail_depressive.html
この中でも出てきていますが「眠れない」というのは、経験するとわかりますがかなりつらい症状です。仮に眠ったとしても、すぐに目が覚めてしまうことが続きますし、眠りが浅いため体が余計に疲れたように感じることもあります。
うつ病とは、このような病気であり、内側の感情と外側から見た印象が大きく違っているものなのです。
うつ病になる理由とは
それでは次に、うつ病になる理由を見ていきましょう。同じような環境や仕事をしていても、うつ病と無縁のような人もいます。
ストレスとのつきあい方
うつ病は、突然何の前触れもなく、きっかけもわからないままおこることがあります。しかし、うつ病になられた方を診断される医師の意見を拝見すると、みなさんおっしゃるのは「ストレス」との関係です。ストレスとは、「外側からの圧力によって生まれるゆがみやひずみ」という意味ですが、人は生活している限り、いつも何らかのストレスを受けています。
例えば、
・暑い
・寒い
・痛い
・かゆい
このようなこともストレスですので、私たちの生活からストレスをゼロにすることはできません。
そこで考えてみたいことは、うつ病になる理由としてのストレスは、上手につきあえていないストレスなのだといえないでしょうか。
暑い、寒いというストレスなら、ほとんど人が上手につきあえることでしょう。服を1枚薄着にする、1枚羽織る、こういったことで自分が快適になるように調整しています。しかし「うつ病」になる場合、このように上手に調整できないようなことが、少しずつ積み重なることで手も足も出なくなり、自分だけではどうして良いのかわからなくなるのだと思います。
ストレスが多くなりやすい人って?
ストレスは同じでも、多く抱えてしまいやすい人と、そうでない人がいます。多くの場合、ストレスを多く抱えてしまいやすい人は、次のような特徴があると言われています。
・几帳面
・まじめ
・責任感が強い
・完璧主義
社会では喜ばれる特徴ばかりなのですが、このような特徴をお持ち方は、少し計画と違っていたり、思っていた結果と違っていたりした場合に
・まぁいいか
・こんなものでもいいか
・なんとかなるだろう
という気持ちになれないのです。そのため後悔や不安を感じてしまい、
・もっとやらないと
・あのときこうしていれば
・まだ出来ることがあるんじゃないか
と自分を追い込んでしまい、ストレスをため込みやすくなってしまうのでしょう。
また、几帳面な人や責任感の強い人は、仕事をする上で「頼られる存在」「仕事を任される存在」になりやすいもの。そうすると、余計な仕事まで自分のこととして処理してしまうため、抱えなくてもいいストレスまで、自分で背負い込んでしまうこともあるはずです。
科学的に言われていること
最近の仮説では、脳の神経細胞から放出される物質が「うつ病」と関係しているという話があります。まだ解明されている話ではありませんが、感情や思考を司っている「脳」から放出される神経伝達物質の低下によって、うつ病の症状が出ていたとしても不思議ではありません。
(1)セロトニン
この伝達物質が低下すると、緊張と焦燥を生じやすくなると言われています。
・心配しすぎ
・気にしすぎ
マイナス思考に入りやすくなるわけです。
(2)ノルアドレナリン
この伝達物質が低下すると、意欲の低下や興味の消失が生じやすくなると言われています。「何もする気がしない」行動するのが大変面倒に感じるのです。
(3)ドパミン
この伝達物質が低下すると、気分転換が苦手になると言われています。
「好きなことをしてみる」
本来楽しみであるはずのことが、思いつかなくなるようです。
高齢者のうつ病と原因
うつ病は若年層だけではありません。高齢者の方にも、うつ病が起こりえます。
高齢者のストレス原因
高齢者の方は、ストレスにさらされていないように思われる人もいらっしゃるでしょう。しかし、そんなことはありません。
・ご家族との別れ
・ご友人との別れ
・老化による衰え
・病気がちな生活
・同居や転居による変化
・社会での役割の変化
・経済的な不安
現役世代とは違ったところで、ストレスが多いのです。そのため高齢者の方にも「うつ病」を経験されている方は増えています。
環境は大きな原因になりやすい
高齢者のストレスで大きな原因になりやすいのが環境の変化です。社会情勢は、どんどんと変化します。テクノロジーも変化します。
電話ひとつにしても、昔の電話機とは使い方が大きく変わっています。子供や孫との連絡方法も、電話ではなくLINEなどに変わっています。
また、お住まいの地域にも変化が訪れていることでしょう。なじみのお店が閉店する。大型モールが立ち並び、買い物が難しく感じる方もいらっしゃることでしょう。
そして、パートナーとの別れによって、心の支えを失った喪失感や、独身で暮らしていくために慣れないことをする必要も出てきます。
病気や怪我、話し相手だったご友人との別れなどを経験することが増えるため、環境の変化が激しくなる高齢者はストレスフルな状態だといっても過言ではありません。
「年だから」で気づいていないことも
年齢が進むと、これまで出来たことや興味のあったことをやらなくなっても「年だから」と片づけてしまうことがあります。しかし、こういうときは「うつ病」のサインかもしれません。単にゆううつな気分がわかっていないだけで、あきらめに近い感情だと理解されていることもあるのです。
もし、こういった状態が続いていて、体調が優れないことが増えてきた場合は「うつ病」の可能性もありますので、診療所へ相談しておくのがおすすめです。
うつ病の方が心地よく暮らすために
うつ病の方が心地よく暮らすためにできることがあります。
うつ病の経過を知っておこう
はじめに大切なことは、うつ病がどのような経過を辿るのかを理解しておくことです。
うつ病の初期段階では「イライラ」や「不安」が起こりやすいです。この時点でサポートを受け回復できれば、早期の回復が期待できます。この時期を過ぎると「ゆううう」「何も手がつかない」という、典型的な状態が生活の中に起こり始めます。
次に症状が進むと「根気がない」「興味がない」という状態になり、これまで大好きだったことにも興味を持たなくなります。最終的に症状が進むと「面白くない」「生き甲斐がない」という状態になり、食事への興味も低下し「食べない」という状態が続くこともあります。
ゆっくりとしたサポート
うつ病のサポートは、本人も家族も疲労がたまることが多いです。どちらも思うように行動できず、無力感を感じることが増えるかもしれません。
でも、焦ってはいけないのです。それよりも、毎日の体調や気分の状態をメモしておき、専門医と相談しながら今後のサポートを考えることが重要になってきます。
食欲低下や疲れやすさは家事からサポート
うつ病になった方が一人住まいの場合。
うつ病の方がメインに家事をされている場合。
または、うつ病のサポートが中期的な状況に入ったご家族。
このような方々にお伝えしたいのですが、「食べる」ことに疲れを覚える場合もあると思います。
・一人だし欲しくないから食べなくても
・自分は食べたくないから家族の食事を作るのはつらい
・毎日栄養を考えて作るのが大変
こんな場合、よくあるケースが低栄養になることです。低栄養になると、体に必要な栄養素が不足しますので、余計に「ゆううつ」な気分になることも増えます。
また、栄養不足によって別の病気を引き寄せてしまうこともゼロではありません。
そこで私たち「配食のふれ愛」がおすすめするのは、原材料からこだわった栄養バランスの良い食事を安心して食べて頂くために「宅配弁当」の利用を検討してもらうことです。これなら、必要な栄養を無理なく取れますし、作る手間もありません。今なら無料試食キャンペーン中なので、お試しいただけると気持ちも少しは楽になり、気分の切り替えにも役立つかもしれません。
忘れてはいけないサポーターの健康
最後に「うつ病」で忘れてはいけないのが、うつ病をサポートする人の健康です。うつ病の方もかなり疲労されていますが、サポートする人も同じように疲労していることが多いです。サポートしている人が気持ちの焦りから食事を適当に済ませるようになってしまい、栄養不足で風邪やインフルエンザにかかりやすくなることもあります。
栄養バランスを考えた食事と睡眠を十分に取ることを忘れないでください。
高齢者のうつ病まとめ
うつ病は「病気」なので、治療をすることで完治するはずです。そのためには、今回お話しました、
・どのような病気なのか
・原因になりやすいこと
・症状や経過
・健康で心地よく暮らすポイント
を参考にしていただき、焦らず自分のペースで少しずつ活動のためのエネルギーを貯めていってもらいたいと思います。
そして、活動のためのエネルギーには、栄養バランスのとれた食事を欠かすことはできません。
無理のない範囲で食事を用意し、週に2回、3回は宅配弁当の利用を検討されると、少しは心に余裕が生まれてくるかもしれません。