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認知症かも?知っておきたい特徴とサポーター解説

作成日:2019年4月10日

こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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認知症かも?知っておきたい特徴とサポーター解説

加齢によって誰もが患う可能性をもっている「認知症」。かぜやリュウマチ、緑内障や白内障、胃の調子が良くないなどとは違い、ご自身が「あれ、おかしいな」と感じて受診することがない病気です。また、「これまでと違うかな」と感じても、気のせいに感じてしまい、結局は病院へは行かないということが多いです。

この記事では、ご家族が認知症のサインを見つける方法や認知症の種類や相談するところ、そして認知症が進行したときにも、安心して暮らすためにできることを紹介していきます。

認知症かも?のサインとは

認知症にはサインがあります。自分で気づくことは希ですので、ご家族がサインを見つけられるのが理想的です。

8つのサイン

認知症のサインは8つあります。

(1)同じことを何度もいう

何度も何度も繰り返していうようになった場合、認知症の疑いがあります。

(2)大切だったことが思い出せない

結婚記念日や奥様の誕生日。お子さんの誕生日やお孫さんの名前など。大切なことが思い出せないのはサインの一つです。

(3)いつ、どこ、がわからなくなった

今が何日なのか、何時なのか、どこにいるのか、わからなくなる。

(4)話が合わない

何かを話しかけても、関係のない答えが返ってくる。話が通じにくくなり、帰ってくる答えも何のことなのかわからないことが増えてきます。

(5)お金が計算できない

お金の計算は忘れないものです。でも簡単な計算のはずなのにわすれてしまうことがあります。お金以外にも簡単な計算ができなくなっているのなら、認知症の可能性が高いです。

(6)道具を持ったままボーッと立っている

料理するときの手順がわからない。あみものをするときの手順がわからない。今まで出来ていたことなのに、突然手順がわからなくなる。これは認知症の診察を受けましょう。

(7)ニュースなどに無関心

いろいろなことに興味や関心を持っていた人が、急に無関心になった場合、認知症の疑いがあります。

(8)趣味などをはじめなくなる

大好きだった趣味。突然、さわることも興味を示すこともなくなった。これも認知症を疑いましょう。

認知症と物忘れの違いとは

この2つは似ているようで違っています。

■物忘れ

物忘れ:記憶の一部分だけ忘れることがあります。昨日のお昼ご飯だけ思い出せないようなことです。

認知症:体験したことそのものを忘れます。今さっきご飯を食べたところでも、食べた経験を忘れているため「食べていない」ということが多いです。

■物忘れを指摘されると

物忘れ:思い出せないことに自覚があるので、口惜しそうだったり、がっかりしたりします。

認知症:激しく怒り出すことが多いです。ぼけてない!健康だ!ぼけたというのか!など。

■生活

物忘れ:思い出せないことで不便を感じます。知っている人の名前が出てこない。自分で置いたものの場所がわからないなどです。

認知症:外出すると迷子になることがあります。家の中でも台所で火の消し忘れが起こることもあります。

知っておきたい特徴:認知症の種類

ただの物忘れと認知症とは、少しずつ違っています。では、このような症状が出てくる認知症には、どのような種類があるのでしょうか。種類を知っておくと対応方法もわかってきます。

脳血管性

脳卒中などが原因になることが多いです。脳血管性の場合は、次のような特徴があります。

・感情のコントロールが苦手になる
・うつ状態を起こす人もいる
・運動が苦手になることも多い

うつ状態や運動が苦手になることで、介護の視点から考えると「寝たきり」になる可能性が高いです。リハビリを定期的に行うことが大切です。

アルツハイマー病

脳の神経細胞が萎縮し減っていくことで認知症が起こります。

・少しずつ認知症の症状が出てくる
・人格が変わることがある
・体は丈夫なので行動的
・行動的なので家族は目を離せない
・介護の期間が長くなる傾向にある

レビー小体病

脳の神経細胞に「レビー小体」と呼ばれるたんぱく質のかたまりができることで認知症になります。レビー小体病には次のような特徴があります。

・「幻視(げんし)」と言われる、存在しないものが見える症状がある
・パーキンソン病に似た「ふるえ」や歩くこと、立つことの難しさが見られる
・気分の落ち込みを感じることがある

ピック病

前頭葉(頭の前の部分)の病気が原因で認知症になることがあります。ピック病には次のような特徴があります。

・同じ行動を繰り返すことがある
・自分を抑制することができなくなる

このように認知症には種類があります。レビー小体病の方であれば、幻視についての話しを家族は否定しない。ピック病の方であれば、家族は頭ごなしに否定しないなど、それぞれの種類によって最適な対処法があります。

認知症の専門医に診断してもらい、種類を知ることで穏やかな人間関係が出来ると落ち着いて生活してもらえる可能性が高くなります。

知っておきたい特徴:認知症の症状

認知症のサインと種類を紹介しました。続いて認知症には、どのような症状があるのかを知ってもらいたいと思います。

認知症には2つの症状があり、それぞれの症状が理解できると認知症の方が混乱している理由もわかってきます。

中核症状

認知症を患っておられる方に共通している症状を「中核症状」と呼びます。中核症状には、次のような症状があります。

・記憶障害
・見当識障害(いまがいつなのか、どこなのか、見当をつける能力)
・理解や判断力の障害
・実行力の障害

周辺症状

中核症状とは違い、環境や人間関係など外的な要因で起こる症状を「周辺症状」と呼びます。周辺症状には、次のような症状があります。

・不安
・焦燥
・うつ
・幻視
・妄想
・徘徊
・興奮
・暴力
・暴言
・不潔行為

例えば、環境の変化や人間関係によって不安が増えると、徘徊することが増えるということもあります。ですから、これらの症状は認知症の方全員に出るとは限りません。

こうやって2つの症状を見てみると、記憶が曖昧になっているご自身は、常に不安と心配の中で暮らしておられることがわかります。できるだけ安心してもらい、気持ちを落ち着けてもらえる環境を意識したいところです。

認知症のチェック法

認知症かなと感じたとき、手軽にチェックできる方法を紹介します(認知症だと診断するためには専門医の判断が必要です)。

【長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)】

質問
No.
質問得点
1お歳はいくつですか?
(2年までの誤差は正解)正解すれば1点
0 1
2今日は何年何月何日ですか? 何曜日ですか?
(年月日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ)
年 0 1
月 0 1
日 0 1
曜日 0 1
3私たちがいまいるところはどこですか?
(自発的にでれば 2 点、5 秒おいて家ですか?病院ですか?施設ですか?のなかから正しい選択をすれば1点)
0 1 2
4これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください。
(以下の系列のいずれか1つで, 採用した系列に○印をつけておく)
1: a)桜 b)猫 c)電車
2: a)梅 b)犬 c)自動車
それぞれ正解なら1点ずつ。
a)0 1
b)0 1
c)0 1
5100から7を順番に引いてください。
(100-7 は?、それからまた7を引くと?と質問する。最初の答えが不正解の場合、打ち切る)
(答え93) 0 1
(答え 86) 0 1
6私がこれから言う数字を逆から言ってください。
(6-8-2、3-5-2-9 を逆に言ってもらう、3 桁逆唱に失敗したら、打ち切 る)
(2-8-6) 0 1
(9-2-5-3) 0 1
7先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください。
(自発的に回答があれば各2 点、もし回答がない場合以下のヒントを与え正解であれば 1 点)
a)植物 b)動物 c)乗り物
a) 0 1 2
b) 0 1 2
c) 0 1 2
8これから5つの品物を見せます。それを隠しますのでなにがあったか言ってください。
(時計、鍵、タバコ、ペン、硬貨など必ず相互に無関係なもの)
0 1 2
3 4 5
9知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
(答えた野菜の名前を右欄に記入する。途中で詰まり、約 10 秒間待っても出ない場合にはそこで打ち切る)
0~5=0 点, 6=1 点, 7=2 点, 8=3 点, 9=4 点, 10 =5 点
0 1 2
3 4 5

(出典:一般社団法人日本老年医学会
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/tool/pdf/tool_05.pdf

認知症の相談はどこでできるの?

もしご家族が認知症を患っていることがわかった場合、どうしたらよいのか判断に迷うことも多いでしょう。

そういったときには、次の4つの窓口や機関を活用してください。

地域包括支援センター

身近な認知症についての窓口です。認知症に関する困りごとや悩み事が出てきたときに相談することができます。

また、認知症の方の財産管理などについても相談することができます。

そして、地域包括支援センターの特長として忘れないでいただきたいのが、認知症の方へ援助してもらえるネットワークです。認知症になると外出して居場所がわからなくなることがあります。どこが家なのかわからないこともあります。

こういった状況になったご家族を

・交番
・薬局
・民生委員
・社会福祉協議会
・ボランティア

などが援助してくださります。

認知症のご家族を交番や薬局、民生委員などに知ってもらうためにも、まずは地域包括支援センターへ相談してください。

認知症サポーター

厚生労働省がキャンペーンの一環として行っているのが「認知症サポーター」です。サポーター養成講座を受け、認知症の方への対応方法を知っている人が、街中で困っている方をサポートします。

例えば、ATMの前で困っている認知症の方へ。駅の券売機の前で困っている方へ。スーパーやドラッグストアの前で困っている方へ。サポーターの方が見つけると助けてくれます。

かかりつけ医

身近な存在である「かかりつけ医」は、ご高齢者の方の健康状態や性格などを把握しています。そのため、ちょっとした変化や進行具合を発見できるため、認知症の進行を遅らせる治療を検討したり、他にも病気が進行していないかを判断してくれます。

かかりつけ医の診察によって、入院や治療が必要だと判断された場合には、紹介状を書いてもらうことでより専門的な医療機関を受診することができます。

認知症疾患医療センター

認知症疾患医療センターは全国に約250カ所以上ある、認知症専門の医療提供や介護サービスとの連携を進めている機関です。

具体的な場所などは、自治体の福祉課などに訪ねると詳しく教えてくれます。認知症疾患医療センターは地域包括支援センターと協力しながら相談やサポートを行ってくれますので、こちらの機関にも家族が認知症であることを知っておいてもらうと安心です。

上手な専門医の探し方

インターネットを使って検索する方法もありますが、その前に「認知症疾患医療センター」に問い合わせてみましょう。専門医として認められている医師を、近くの地域から紹介してくださいます。

また、日本認知症学会に登録されている医師をホームページから探す。地域包括支援センターから紹介を受ける。こういった方法が短い時間で見つけられます。

認知症は医療と介護が連携することで、快適な暮らしを送ることができます。まずは「かかりつけ医」と「地域包括支援センター」の2つへ相談し、サポートしてくださる方との関係性を広げていきましょう。

今後の安心を手に入れましょう

認知症は、今はまだ治療によって完治することができません。ですから今後もご本人が安心して暮らしていけるために、できることはすべてやっておくことが大切です。

精神障害者保険福祉手帳

認知症の方は「精神障害者保険福祉手帳」をもらうことができます。この手帳をもらえると

・所得税
・住民税
・相続税
・贈与税
・自動車税

などが減額または減免されることがあります。

また、地域によって様々ですが、公共交通機関を利用する場合の運賃が割引されることもあります。

認知症の方が快適に暮らすために必要となる相続や贈与。これらの税金が減額または減免されることは少ない額であったとしても無視することはできません。

自立支援制度の利用

認知症の医療は長期間続くことが予想されます。そのため、自治体で「自立支援医療」を申し込み受けられると、認知症治療のために医療機関へ通院した医療費の一部を公費負担してもらえます。

医療費の負担は、治療期間が長くなればなるほど大きくなります。少しでも負担を軽くできますから、自立支援制度の利用を考えてみてください。

成年後見制度

認知症が進行すると、自分の財産や生活費などの管理ができなくなる人もいます。また、強引なセールスで必要のないものを契約してしまったり、よくわからないまま電話だけで契約してしまうということもあります。

このように生活する上で必要となる財産や契約への判断能力が低下した方を代行サポートするのが「成年後見制度」です。

成年後見制度は認知症が進行していないとき、将来の安心のために自分で信頼できると思った人を後見人にすることもできます。

知っておきたい特徴:まとめ

認知症は誰もがなる可能性を持っています。そのため、家族が認知症のサインを見逃さないようにしておきたいところです。早めの対処で進行を遅らせることもできますし、将来のために手続きなどの準備をゆっくり丁寧に行えると安心して家族もご本人も暮らすことができるでしょう。

特に、かかりつけ医と地域包括支援センターは、初期の頃から相談しておくのがよいでしょう。また、認知症が進行するまでに、成年後見制度の利用をご家族全員で検討しておかれることも重要です。

まわりを巻き込んだ介護の方法を考え、無理な介護はしないようにしてください。もし在宅介護を行う中で、「毎日の介護に疲れてきたな」と感じられたときは、介護保険のサポート利用や介護食の宅配利用などを検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の提供元:シルバーライフ

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