こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!
暑い夏でも、食欲が落ちないのはとても良いことですが、簡単に済ませるため、スナック菓子や菓子パンなどに頼っていると、秋には体重が…などということにもなりかねませんね。特に小柄な女性が大柄な男性を介助している場合、事態は深刻です。
今回はおいしく食べてカロリーや糖質はちょっと控えめに、そんなおやつをご紹介します。
目次
おやつの時間の有効なとらえ方
おやつ時間は第4の食事時間と考える
年齢を重ね、一度に多くの食事が取れなくなってしまった場合、三度の食事だけでは栄養が不足してしまうことがあります。
一日に3食と考えるのではなく、一日4食と考え、おやつの時間に栄養価の高いものを食べられるように用意するのが、第4の食事時間の考え方です。
甘いものを楽しみにされている方には、単に食事を4回に分けてしまったようなメニューでは、すこし楽しみがないかもしれませんので、少しアレンジも加えましょう。
食事で取りきれなかったものを見つける
年齢や持病の影響で、一度に多くの食事が取れなくなってきた場合、1日に必要な栄養素のうち、どうしても取り切ることができなかったものが出てきますね。あまりシビアになると、介護する方のかたも疲れてしまいますので、ざっと何が不足しているのかを上げてみましょう。
食事のバランスがとれているかどうかを判断するためにいくつかの指針がありますが、今回は「まごわやさしい」をご紹介します。
「ま」 …豆類 大豆や大豆製品、小豆、黒豆など
「ご」 …種実類 ごまやアーモンドなどのナッツ類
「わ」 …海藻類 わかめ、昆布、ひじきなど
「や」 …野菜類 淡色野菜の大根、緑黄色野菜のホウレンソウなど
「さ」 …魚類 アジ、鰯や鯛、またタコやいか、あさりなどの貝類
「し」 …菌類 しいたけ、まいたけなどのキノコ類
「い」 …いも類 さつまいも、ジャガイモなどのいも類、米などの穀物類も含む炭水化物
何をどれだけ、不足している栄養素はどのくらい、と考え始めると本当に大変になってしまいます。今回はざっと考えて、この中から不足しやすい食品群をおやつ用にと考えたり、あえておやつに回すものを先に決めておいてから、料理メニューを考えるのもよいですね。
調理時間を得るために
介護をする傍らで不足している食品群を見つけ出し、栄養を考えておやつを作るとなると、1日中台所にたっていないといけないような脅迫感にとらわれる場合が出てくると思います。
しかし、作ってあげようと思っても時間的に無理が生じ、介護する側にはストレスとなってくることもあることでしょう。
このような場合は気負いせず、1日のうち1食を配食のふれ愛のお弁当に助けてもらうのも良い方法です。栄養バランスが整った食事を取ることができ、1食分作る時間を、おやつを作る時間、自分のことをする時間にあてることができるようになり、気持ちも楽になることと思います。
管理栄養士がこだわりを持った原材料を使用して作ったお弁当は、さまざまな持病による除去食にも対応できるよう、たんぱく調整食やカロリー調整食、また、要介護者の咀嚼の状況にもあわせたムース食、きざみ食やとろみをつけた極小のきざみ食と、多くの選択肢があります。
今なら無料試食キャンペーン実施中ですので、この機会にぜひお試しくださいね。
不足する栄養素も補えるおやつメニュー
大豆
大豆には良質の植物性タンパク質がふくまれています。また、アミノ酸のバランスもよく、消化不良の解消や骨粗鬆症予防、便秘解消、美肌にも効果的です。
大豆を絞った豆乳には、主に呼吸器系にうるおいを与え、低血圧解消の効果があります。
絞りかすであるおからには、多くの食物繊維が含まれ、便秘解消やダイエットにとても効果的です。
台湾スイーツ 豆花
「豆花」とは、台湾を中心に中国で食べられている、豆乳を石膏で固めたスイーツです。とろとろと、やっと形を保っている程度に固めた豆腐に甘い蜜をかけて、夏は冷たく、冬には温かくして食べられています。甘いだけでなく、塩味の添え物を載せて食べることもあるようで、汎用性の広さがよいですね。
今回は簡単にゼラチンで固めて作るレシピをご紹介します。
【材料】 2人分 | |
豆乳 | 300cc |
ゼラチン | 4g |
水 | 大さじ2 |
(ゼラチン用) | |
はちみつ | 大さじ1.5程度 |
お好みで、スパイスやハイビスカスティーのティーパックなど |
【作り方】
1、小さなボールに水(ゼラチン用)を入れ、ゼラチンをふり入れる。
2、鍋に豆乳を入れ、50℃程度に温める。(1)のゼラチンが完全にふやけたのを確認して加え煮溶かす。
3、(2)を器に入れ、荒熱が取れれば冷蔵庫で冷やし固める。
4、固まったら蜂蜜を適宜かけて提供する。※写真はハイビスカスティーのティーバックの中身を少しかけ、香りよく仕上げています。
おから入りわらびもち
夏に涼やかなわらびもちに、おからを練りこみました。つるんと食べやすい粘りのあるわらびもちには、もそもそとした食感で高齢者にはちょっと食べにくさを感じるおからを、上手に包み込んでくれる力があります。
【材料】 2人分 | |
おからパウダー | 大さじ2 |
わらびもち粉 | 40g |
水 | 250cc~300cc |
はちみつ | 大さじ1.5程度 |
お好みで、きなこなど 適宜 |
【作り方】
1、おからパウダーとわらびもち粉を鍋に入れざっと混ぜる。
2、(1)に水250ccを加えしっかりと混ぜる。
3、おからが水分を吸ったら(2)の鍋を火にかけ、木べらで鍋底を絶えず混ぜる。だんだんと半透明な塊がでてくるので焦がさないようにまんべんなく混ぜながら練り上げる。
このとき、おからパウダーの吸水量により硬さが変わってきます。一部取って水に漬けて冷やし、味見をしてみて硬すぎるようなら残り50ccの水を、様子を見ながら加えて練り、硬さを加減してください
4、水で濡らした流し缶に流すか、鍋ごと水につけて冷やす。
5、一口大に切り分け、はちみつを添える。好みできなこなどをかける。
(咀嚼・嚥下に不安がある場合は、きなこはあらかじめはちみつで練り、適宜水を加え伸ばしてください)
大根
大根には消化促進作用のあるジアスターゼやビタミンCが含まれ、また、体の熱を取る効果があります。痰を切る作用もありますので、夏風邪を引いたときにも良いですね。
大根もち
通常多くの油で揚げ焼きにする大根もちですが、今回は電子レンジで加熱するか蒸し器で蒸して柔らかくさっぱりとしたお餅に仕上げました。
中医薬膳学では、うるち米には胃腸の働きを整え、吐き下しを解消する力が、もち米には体を温め、体力回復、下痢解消の力があるといわれています。胃腸が疲れている時、便秘気味の方にはうるち米を原料とする上新粉、下痢気味、冷えている時にはもち米を原料とする白玉粉と、体調にあわせて作ってください。
【材料】 2人分 | |
米粉(上記参照) | 120g |
大根 | 240g |
はちみつ | 大さじ2 |
かぼす、またはすだち | 1個 |
【作り方】
1、大根をすり下ろす。
2、(1)に米粉を加え、ダマにならないようによく混ぜる。
(咀嚼・嚥下に心配がなければ千切りにしたものを加え、水適量でのばしても良い。)
3、(2)を、オーブンシートを敷いた皿にあけ、ふんわりとラップをかけ、表面の乾燥、ひび割れを防止する
4、電子レンジ600Wで約3分加熱する。一度取り出し、前後左右を入れ替え、全体に火が通るように加減して加熱する。
5、全体に火が通ったら一口大に切り、はちみつを添え、かぼすやすだちを絞る。
大根の葛煮
大根をピーラーで薄くけずり、とろとろに炊いて、フルーツとともに冷やして食べる、低カロリーのフルーツポンチ風デザートです。
【材料】 2人分 | |
大根 | 5cm分程度 |
片栗粉 | 適宜 |
ぶどうやイチジクなど | 適宜 |
はちみつ | 適宜 |
お好みで炭酸水 | 少々 |
【作り方】
1、大根は皮をむき、繊維に直角にピーラーで果肉部分も薄くむいていく。
2、ビニール袋に片栗粉適宜と大根を入れ、風船のようにふくらむように口を閉じ、しっかりとふって全体に薄く片栗粉をまぶしつける。
3、鍋に熱湯を沸かし、(2)の大根を茹でる。咀嚼・嚥下に不安がなければさっと、心配があれば長めにゆで柔らかく仕上げる。
4、ぶどうやいちじくなど、好みのフルーツを一口大に切る。
5、(3)を氷水にとり、冷やしたら(4)のフルーツと合わせ、冷蔵庫で冷やしながら全体の味をなじませる。
(甘味が足りないようなら好みではちみつ適宜を加え、味を整える。炭酸水少々を加えてもつるりと食べやすいです。)
※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
大根はすりおろして同量の水を足し、火にかけて5分ほど煮てから水溶き片栗粉でとろみを付ける。フルーツは皮と種を取り除き、ミキサーにかけてからとろみ剤でとろみをつけ、大根の上にかける。
甘味料に工夫する
今回、ご紹介したレシピでは「砂糖」ではなく、「はちみつ」を利用しました。
これは、はちみつが単に甘いだけではなく、多くのミネラルや酵素、アミノ酸類、ポリフェノールを含んでいるうえ、血糖値の上昇が穏やかなものもあるためです。
糖質 | グルコース・フルクトース・マルトース他 |
ミネラル | ナトリウム・リン・鉄・カルシウム・カリウム・マグネシウム・銅・亜鉛・マンガン |
ビタミン | ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンC・ナイアシン |
はちみつは花の種類や咲いている地域により、含有成分に幅がありますが、基本的にはくりやそばのように色の濃いものの方がミネラルは豊富になります。しかし、その分食べた時感じる香りや渋みなどの味も強くなります。慣れると、逆にこれがクセとなる独特のおいしさです。選ぶときの基準にしてくださいね。
なお、一般的な白砂糖のカロリーが100gあたり384kcalなのに対し、はちみつは100gあたり約294kcalとかなり低くなっています。
https://www.bee-lab.jp/megumi/honey/index.html
山田養蜂場運営の研究拠点、ミツバチ健康科学研究所様のホームページには、蜂蜜の有効成分や健康効果についての多くの記述があります。
なお、持病などにより、医師よりはちみつの摂取を控えるよう指示を受けている方は、許可を受けている甘味料を熱湯で溶いたシロップに、適宜とろみ剤を利用してとろみをつけたものを使用してください。
甘いものの摂取ができない場合に
おやつというとついつい、甘味のあるものを想像しがちになりますが、甘味が苦手な方、医師より甘味の摂取を控えるよう指示をうけている方もいらっしゃいますね。
間食は控えるように言われていても、ついつい食べたくなることもあると思います。
そんな時には「お茶」を工夫してみませんか?
かき氷
熱い夏に食べたいかき氷、カラフルな甘いシロップ、練乳やフルーツをトッピングして…ではなく、コーヒーがお好きなら、普段飲んでいるインスタントコーヒーのパウダーをそのままかけます。
緑茶がお好きなら抹茶パウダー、紅茶やほうじ茶がお好きな方なら、濃い目に煮だして冷ましたお茶に、市販のとろみ剤を上手に使い、とろみをつけたものをかけます。
ざっと飲んでしまうのではなく、かき氷としてひと匙ずつ食べることで満足感を得ていただくこともできますし、熱中症や脱水症になった場合、一度に水分をとれないときにも有効な方法です。
ただし、お腹が冷えやすい方は下痢を引き起こす場合もありますので、量は加減してくださいね。
まとめ
今回は大豆や大根を使用して作る、どちらかというと低糖質のおやつを中心にご紹介しました。このようなおやつなら、比較的安心して召し上がっていただけることと思います。
もし糖質やカロリーを気にせず、ダイエットが必要ない場合、物足りない場合などは甘さ控えめに炊いた餡を添えてあげると、ボリュームが出て満足していただけます。ミントやすだちの輪切りなどを添えて、見た目からの満足感を得ることもできますよ。
また、咀嚼・嚥下に不安がないようでしたら、するめやおやつ昆布などもよいですね。
暑い夏を元気に乗り切ることが、秋からの風邪の季節に対応できる体作りへとつながっていきます。トラブルの多い季節ですが、どうぞ健やかにお過ごしくださいね。