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血液をサラサラにするための、秋の介護食レシピ

作成日:2019年9月10日

こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
栄養バランスのよい食事をとりたい方へ、お弁当の無料試食はこちらから!

血液をサラサラにするための、秋の介護食レシピ

暑かった夏が過ぎ、食欲の秋を迎えるとおいしいものがたくさんあり、衰えていた食欲が戻ってくる方も多いことと思います。食べたいものをこころゆくまで楽しめることは本当に幸せなことですが、ふと、「これを食べるとコレステロール値が…」「明日は採血があるから…」と気になることはありませんか?

今回はなぜ血液がドロドロになってしまうのか?また、どうすれば、いわゆるサラサラ血液に近づけるのかを、おすすめめ料理と共にご紹介します。

血液の健康状態を考える

血液の役割

そもそも、血液とはどのような働きをしているのでしょうか?
血液には大きく①体を怪我や病気から守る。②体に必要な酸素、栄養素を運搬し、不要になった老廃物、二酸化炭素を排泄する。③体温を維持する。の、3つの役割があります。

私たちの身体は怪我をすると出血して、体内に雑菌や異物が侵入することを最小限に食い止めるとともに、止血して傷口をふさぎ、生命を維持します。
また、飲食物から消化・吸収した栄養素や呼吸によって得た酸素を体内の隅々まで送り届け、老廃物、二酸化炭素を体外へ排泄するために運搬しています。

さらには筋肉や内臓で作られた熱を体全体に運搬し、時には毛細血管を拡張して体内の過剰な熱を放散し、体温を一定に保つ働きを担っています。

なぜ血液はドロドロになるの?

このように体内でとても大きな役割を果たす血液は、なぜドロドロになって流れにくくなるなるのでしょう?

主な原因は以下の通りです

食生活生活習慣
・脂肪分の多い肉類、チーズ、バターなどをよく食べる
・ジュースや菓子など甘いものが好き
・外食、ファストフードやスーパーのお惣菜などの中食が多い
・過度の飲酒
・日々のストレス
・過労
・運動不足
・寝不足
・怪我などによる血管の損傷
・何らかの疾患
・脱水症状

このような理由により血液中の糖質や脂質の増加、水分量の低下、また、血液成分の凝集や変形が起こり、血液はドロドロになっていきます。

ドロドロ血液がもたらす疾患

このように、「ドロドロ血液」はさまざまな原因でもたらされるとこがわかりましたが、ドロドロ血液が原因で発症する病気とはどのようなものがあるのでしょうか?

まず、ドロドロの血液そのものを示す病気に「高脂血症」があります。悪玉コレステロールや中性脂肪が過剰な状態で、これらが血管の内壁にこびりつき、狭くなり、血管はしなやかさを失い、硬くなり、動脈硬化の状態を作り出す大きな要因になります。

動脈硬化は、血液だけではなく多くの原因が絡み合って発生します。詳しいプロセスや危険因子などについては、国立循環器病研究センター循環器病情報サービス様のサイトに掲載されています。ご参照ください。
http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph80.html#Chapter08-04

重篤なものになると、脳梗塞、心筋梗塞や肺塞栓症など命にかかわる場合もありますので、血液検査の結果はしっかりと確認しましょう。

血液をサラサラにするために

さまざまな原因が見受けられる「ドロドロ血液」ですが、食べ物からも改善を手助けすることができます。

玉ねぎ

主に玉ねぎの皮に含まれる茶色のポリフェノール「ケルセチン」は、玉ねぎそのものが紫外線から自身を守るために蓄積した成分です。

ケルセチンを摂取すると体内の活性酸素を減少し、血管壁に中脂肪がこびりつくのを防ぐ働きがあります。その成分は主に皮に含まれていますが、土もついているかもしれない皮を食用にするのはちょっと…と思いますね。

このような場合は、市販の玉ねぎの皮茶を利用するか、皮をむいた玉ねぎを、風通しのよい、日光がよくあたるところに一週間程度置いておくだけでも、含有量が増えていくということです。

また、玉ねぎ独特の香り成分、アリシンは血液をサラサラにして血流を改善する働きがあります。アリシンは、もともと玉ねぎに含まれている硫化アリルという成分が空気に触れることで生成されるので、できるだけ細かく切り、一時間程度空気にさらしておくことが大切です。

時間がある時に、用途にあわせて多めに刻み、しばらく置いておいてから1回分ずつに分けて冷凍しておくと使いやすくて便利ですね。

なお、アリシンは水に溶けやすい性質があるので、血液サラサラを求めて食べる場合は水にさらすよりは味噌汁などに入れて汁ごと取ることができる料理が向いています。

しいたけ(キノコ類)

キノコ類の中でも、主にしいたけに含まれている「エリタデニン」という成分には、悪玉コレステロール値を下げる働きがあり、血液をサラサラにしてくれることが知られています。

私たちに最も身近なキノコの一つであり、うま味もしっかりと含んでいるしいたけは料理の付け合わせや鍋料理の具材にとても使いやすい食材ですね。

中医薬膳学では、しいたけには血液の流れを良くし、胃腸の働きを整えることが知られており、干ししいたけは生薬としても利用されています。このエリタデニンは生しいたけ、干ししいたけ共に含まれていますが、水に溶ける性質がありますのでゆで汁ごと摂取できるスープやソース、炊き込みご飯などに利用すると余すことなく摂取することができます。

オニオンソースのポークステーキ

オニオンソースのポークステーキ

玉ねぎには疲労回復にも効果的なビタミンB1の吸収を助けるほか、肉類を柔らかくする働きもありますので、すり下ろした玉ねぎとしょうゆ、みりんなどを混ぜたもので下味をつけたポークステーキは、柔らかくて咀嚼に少し気を使う高齢者でも食べやすくなります。

ソースは半分を下味用に使用し、残り半分はかけて食べるソースに使用すると栄養素を無駄なく吸収できます。
エリタデニンも豊富に含むしいたけもソースに加え、香り高く仕上げます。

【材料】 2人分
豚ロース、肩ロースなど2枚
ステーキ用
玉ねぎ1/2個
しょうゆ50cc
みりん50cc
25cc
サラダオイル大さじ1
しいたけ2個~(サイズにより加減する)

【作り方】
1、玉ねぎは皮をむいてすり下ろすかみじん切りにする。

2、保存容器に(1)の玉ねぎ、しょうゆ、みりん、酒をいれよく混ぜる。

3、豚ステーキ用肉はすじがあればたたき、余分な脂肪は取り除く。

4、(3)の肉に(2)のソースをまんべんなく塗り、冷蔵庫で30分以上馴染ませる。
※この段階でファスナー付き保存袋などで冷凍しておくことができます。
食事の支度を急ぐ時や同居する家族のお弁当づくりにも、焼くだけで食べられて便利です。

5、キノコ類は食べやすいサイズに切る。

6、フライパンにサラダオイルを熱し、ソースをざっと拭き取った(4)の肉を焼く。

7、ポークステーキが焼き上ったらとりだして皿に盛る。余分な焦げや脂を拭き取り、(2)の新しいソースを大さじ3程度入れてふつふつとするまで温め、(6)のキノコ類を加えてさっと煮て、上からかける。

※未使用で残ったソースは酢とサラダオイルを同量程度加え、オニオンドレッシングとしてもおいしく召し上がっていただけます。

※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
豚肉を加熱する際、少量の水か日本酒をフライパンに加え、蓋をして蒸し焼きにすると柔らかく仕上がります。
出来あがったしいたけとオニオンソースはミキサーにかける。

青魚

さばをはじめ、背の青い魚には良質の必須脂肪酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含みます。

DHAは血管をしなやかにし、赤血球を柔らかくする力があります。また、EPAには血栓の生成を防ぎ、血液をサラサラと流れやすくする働きがあります。

同時にこれらは目の健康を維持し、記憶力や集中力を高め、認知症の予防になるほか、アレルギーの予防にも効果的だと言われています。ただし、血行を促進する効果があるため、アレルギー症状が出ている時や何らかの炎症が出ている場合は症状を悪化させることもあります。思い当たる症状が出ている場合は、医師の指示を仰いでみてくださいね。

水煮缶を利用して!さばと大根の煮物

生のさばはとてもおいしくふっくらと炊きあがりますが、介護の合間に下ごしらえから調理を開始するのは大変、と感じる方もいらっしゃることと思います。

今はやりの水煮の缶詰は、常温での長期保存が可能で、災害時でもすぐに食べることができてとても便利ですね。

しかも多くの缶詰は、生の食材をあらかじめ缶に封入してから加熱調理をして製造しますので、栄養素の流出がとても少ないものです。調理する際は栄養がたっぷりと溶けだしている煮汁ごと利用してくださいね。

今回はこの水煮の缶詰を利用して、手早く作ることができる煮ものをご紹介します。

【材料】 2人分
さばの水煮缶2個(1個190gのもの)
大根8cm程度
しょうが1かけ
みりん大さじ2
大さじ2
しょうゆ大さじ1
ねぎまたは三つ葉適宜

【作り方】
1、大根は皮を厚めにむき、1cm程度の厚みのイチョウ切りにして米のとぎ汁で下茹でする。(時短したい場合は耐熱容器に入れ、水大さじ3杯程度をふりかけてふんわりとラップをし、電子レンジ600Wで5分程度加熱する。)

2、しょうがはせん切りにする。

3、鍋にサバ缶を煮汁ごと入れ、(2)のしょうが、(1)の大根の水を切って加え、酒、みりん、しょうゆを加え煮る。(途中水分が足りないようなら適宜加える。)

4、味を見てしょうゆ少々を加え、味を整える。

5、器に盛り、ねぎ又は三つ葉のみじん切りをちらす。

※咀嚼・嚥下に不安がある場合※
サバ、大根はそれぞれミキサーにかけ、市販のとろみ材でとろみをつける。

血液をドロドロにしないために

生活習慣の見直し

高齢になり、筋力が落ちてくるとついつい一日を室内で過ごしがちになったり、口寂しくなるからとおやつやたばこに手が伸びたりする方もいらっしゃることと思います。

また、外出できないことがストレスになっておられる場合もあるでしょう。
可能であればデイサービスを利用したり、趣味を持ったりできるとよいですね。天気がよい日には少し散歩に出かけてみるのも運動になり、また、気分も変わるのでおすすめです。

「足は第二の心臓」とも言われる通り、足を動かすことで全身の血液の循環が良くなり、ドロドロと滞りがちだった血液の循環が良くなります。外出が難しい方の場合は自宅で出来るトレーニングを医師や訪問看護師などに教わり、少しずつこなしてみるのも血行促進に効果的です。

食生活の見直し

日々の仕事や家事もこなしつつ介護をされている場合など、食事の支度に多くの時間をかけることができずに、ついついスーパーやコンビニで買い足したお惣菜をひと品ふた品と利用していることはありませんか?

現代の私たちの生活を考えると、献立のすべてを、健康を考えた手作り料理で満たすことはとても難しいものです。

スーパーやコンビニのお惣菜のすべてが悪いわけではなく、最近の健康志向から、健康的なメニュー、質の良い材料を使用して作られているメニューも、もちろん見受けられますので、上手に利用すると食卓を豊かにしてくれます。

しかし、これらも高齢者や持病がある方にむけての専門的な料理というわけではなく、まだまだ揚げものや炒め物など、脂質や塩分、糖分が過剰な料理が多いのも現実です。

日常的にこのようなメニューが多くなっていると、どうしても血液をはじめ、体への負担が増えていきますね。

お弁当を活用する

血液をサラサラにしたい、さらには持病や咀嚼・嚥下の状態をも考えた場合、高齢者向けに考えられたお弁当を手にすることができると、とてもうれしいですね。

このようなときにおすすめなのが、配食のふれ愛のお弁当です。配食のふれ愛のお弁当は、栄養学のプロである管理栄養士が、こだわりを持って選んだ食材を使用して作るお弁当です。

持病にあわせて選べるたんぱく調整食やカロリー調整食、咀嚼・嚥下の状態にあわせて選べる刻み食や極小のきざみ食にとろみがついたものなど、個々のニーズにあわせて注文できるのもうれしいポイントですね。

同居するご家族も一緒に注文できる普通食、数百種類のおかずの中から、栄養バランスを考慮して選び、作られた日替わりのお弁当も用意されています。
今なら無料試食キャンペーン実施中です。この機会にぜひお試しくださいね。

血液サラサラレシピのまとめ

今回は、ドロドロ血液をサラサラにする手助けをしてくれる食材を中心にご紹介しました。
これらは科学的に効果がみとめられている成分を含んでいますが、あくまでも食品ですので劇的に効果があるわけではなく、また、これだけを食べればよいというものでもありません。

しかし、このような食品が血液を健康に保つ手助けをしてくれるのだという認識のもと、毎日ひと皿でも加えていくことで、体は少しずつ良い状態になっていくことでしょう。

なお、血液をサラサラにするための薬を処方されている方は、あわせて食べることができない食品があります。
処方箋の確認や医師の判断を仰ぐなどしてから召し上がるようにしてくださいね。

この記事の作成者:真鍋 実穂(調理師)
この記事の提供元:シルバーライフ

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