こんにちは!配食のふれ愛のコラム担当です!
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健康な美肌を保つためには外側からのお手入れも大切ですが、体の中からのケアも重要です。美肌のために必要な栄養について紹介します。
目次
肌の構造と仕組みについて
肌は表面から表皮・真皮・皮下組織の3層からなっています。表皮はさらに角質層・顆粒層・有棘層・基底層に分かれています。一般的に肌と呼ばれるのは最も外側の角質層で、天然保湿因子(NMF)や細胞間脂質(セラミド)によって水分が保持されており、さらに皮脂膜によって水分が蒸発するのを防いでいます。
ターンオーバーとは
肌細胞は、表皮の最も下にある基底層で作られます。新しい肌細胞が次々と作られて上部へ押し上げられ、肌の表面へ出てきます。表面の細胞はやがて古い角質や垢としてはがれ落ち、新しい細胞と入れ替わります。
この肌細胞の入れ替わりをターンオーバーといい、ターンオーバーの周期は個人差もありますが、およそ6週間といわれます。適正な周期で肌細胞が入れ替わることは、美肌の維持に欠かせません。
美肌と栄養の関係
肌のトラブルの原因はさまざまありますが、栄養不足による皮膚の材料不足や、新陳代謝の低下なども原因となります。健康な美肌のために必要な栄養素は特別なものではなく、日常の食事から摂る基本的な栄養素が大切です。たんぱく質やビタミン、ミネラル類などをバランスよく、過不足なく摂ることが美肌への近道です。
美肌に必要な栄養素『たんぱく質』
人の体の15~20%はたんぱく質でできているといわれます。筋肉や臓器だけではなく、肌や髪、爪の他、体内のホルモンや酵素、免疫物質などもたんぱく質でできています。
体を構成するたんぱく質は合成と分解を繰り返しており、爪や髪が伸びるのもそのためです。同じように肌もたんぱく質を原料として作られ、ターンオーバーを繰り返して新しい肌へと生まれ変わっていきます。
たんぱく質は20種類のアミノ酸でできている
自然界にはおよそ500種類ものアミノ酸が発見されていますが、人の体はそのうちの20種類のアミノ酸で構成されたたんぱく質からできています。20種類のアミノ酸のうち11種類は体内で作り出すことができますが、9種類は体内で作ることができないため、食事から摂らなくてはなりません。この9種類のアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。
アミノ酸のバランス
食事から摂らなくてはならない必須アミノ酸はトリプトファン・リジン・メチオニン・フェニルアラニン・トレオニン・バリン・ヒスチジン・ロイシン・イソロイシンの9種類です。必須アミノ酸の必要量は国際機関(FAO/WHO/UNF)で定義されています。
必須アミノ酸の必要量をどのくらい満たしているかを表す数値をアミノ酸スコアといい、たんぱく質を多く含む食品の栄養価を評価する値として使われます。
例えば卵はアミノ酸スコアが100で、必須アミノ酸9種類をバランスよく含んでいることを示します。アミノ酸スコアが100に近いほど、良質なたんぱく質であるといえます。アミノ酸スコアが100の食品は卵の他に、大豆、鶏肉、豚肉、牛肉、鮭、牛乳などがあり、動物性の食品が多いことがわかります。
たんぱく質の上手な摂り方
1日に必要なたんぱく質量には個人差がありますが、厚生労働省の出す食事摂取基準(2015年版)では、成人男性のたんぱく質量60g/日、成人女性では50g/日が推奨量とされています。他に、たんぱく質必要量の目安を体重1㎏あたり1gを標準として、日常の活動量やトレーニング量、疾病の有無などに応じて体重1㎏あたり0.8g~2gの範囲で算出する方法もあります。
必要なたんぱく質量を良質なたんぱく質で摂取し、さらにエネルギー量(カロリー)を適正に調整することが大切といえます。また、たんぱく質は必要量をまとめて摂るよりも、3回の食事に分けて摂る方が効率よく合成されることがわかっています。
動物性たんぱく質と植物性たんぱく質
たんぱく質を摂取できる食品には、動物性の食品と植物性の食品があります。動物性のたんぱく質を多く含む食品は、肉・魚類、卵、乳製品などがあげられます。植物性のたんぱく質を多く含む食品は、大豆・大豆製品、豆類が主なものです。
動物性食品はアミノ酸スコアが高いものが多く良質なたんぱく質であるといえますが、種類によっては高エネルギーであったり脂肪を多く含むことがあるため食品選びが重要で、食べすぎにも注意が必要です。
植物性食品はアミノ酸スコアは低いものもありますが、動物性食品よりもエネルギーが低く、ビタミンB群や食物繊維など他の栄養素も多く含むものも多くあります。動物性の食品と植物性の食品を組み合わせて摂ることが大切です。
美肌に必要な栄養素『ビタミン』
ビタミンには多くの種類があり、それぞれが美肌にとって必要な栄養素ですが、ここではビタミンB群とビタミンC、Eについてあげます。
ビタミンB群
ビタミンB群はビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類です。それぞれに特有の働きもありますが、ビタミンB群はチームで働く効果が大きいことが特徴のひとつでもあるため、8種類をバランスよく摂ることが大切です。
ビタミンB群は皮膚や粘膜の健康維持に役立ち、代謝を促進する補酵素の働きがあります。代謝がうまくいかないことで、肌荒れの原因となることがあります。ビタミンB1は糖質の代謝、ビタミンB2は脂質の代謝、ビタミンB6、ナイアシンは糖質、脂質、たんぱく質の代謝に必要で、ビタミンB12 はたんぱく質の代謝やDNAの合成にも欠かせません。
<ビタミンB群を多く含む食品>
種類 | 主な働きと特徴 | 多く含む食品 |
ビタミンB1 | 糖質の代謝に必要です。 | 豚肉、うなぎ、たらこ、ナッツ類など |
ビタミンB2 | 成長に必須で、脂質の代謝に必要です。皮膚や粘膜の健康を保ちます。 | 豚レバー、鶏レバー、牛レバー、ウナギ、牛乳など |
ビタミンB6 | たんぱく質の分解・合成に必要です。皮膚の健康を保ち、免疫機能の維持にも欠かせません。 | カツオ、マグロ、牛レバー、サンマ、バナナなど |
ビタミンB12 | 葉酸とともに赤血球を作るために必要で、不足すると貧血を招くことがあります。 | 牛レバー、鶏レバー、カキ、サンマ、アサリなど |
葉酸 | ビタミンB12 と一緒に働き、造血を助けます。不足すると貧血を招くことがあります。 細胞分裂に重要で、胎児の成長には欠かせない栄養素のため、妊産婦には特に重要な栄養素といわれます。 | 菜の花、ほうれん草、枝豆、レバー類など |
ナイアシン | 糖質、脂質、たんぱく質の代謝に必要です。血行促進の働きもあります。 | たらこ、カツオ、レバー類、落花生など |
パントテン酸 | 抗ストレス作用があります。腸内細菌によって合成されます。 | レバー類、鶏モモ肉、納豆など |
ビオチン | 糖質、脂質、たんぱく質の代謝を助けます。皮膚の健康を保つために必要です。 | レバー類、イワシ、卵、落花生など |
アメリカン・ビーフ&アメリカン・ポーク公式サイトのBe&Po(ビー・アンド・ポ)のコラムです。ビタミンB群と肉のかかわりについて詳しく説明されています。ご参照ください。
https://www.americanmeat.jp/csm/bepo/shelf/volume/vol55/column1/
ビタミンCとビタミンE
ビタミンCは別名をアスコルビン酸といいます。体内では生成できず、体内にためておくこともできないため、数時間で代謝されてしまいます。野菜や果物に広く含まれているので、毎食摂ることが理想的です。
メラニン色素の過剰な生成を抑え、活性酸素を分解して紫外線のダメージから肌を守る働きがあります。皮脂の分泌量を調整したり皮脂の酸化を防いで、毛穴の黒ずみやしみ、くすみなどの肌トラブルを予防する効果も期待できます。
またビタミンCはコラーゲンの生成に不可欠であり、肌の水分量をコントロールするセラミド(細胞間脂質)の合成も促進します。
ビタミンEは抗酸化作用が強く、活性酸素から体を守ります。活性酸素は殺菌作用があり、免疫機能を保つために必要な物質でもありますが、増えすぎると細胞にダメージを与えてしまいます。ビタミンEには血流を促進する効果もあり、細胞の新陳代謝を活発化して、美肌やアンチエイジングの効果が期待されるビタミンです。
ビタミンEはナッツ類やゴマなどに豊富に含まれています。おやつにはナッツ類をつまんだり、クッキーやおせんべいを食べるときも、ナッツやゴマが混ざっているものを選ぶとよいでしょう。ビタミンEは体内に蓄積され、稀に過剰症を引き起こすことがあります。食事から摂取する場合には問題ありませんが、サプリメントなどを利用する際には摂りすぎにも注意が必要です。
ビタミンCとビタミンEは、一緒に摂ることで相乗効果があるとされています。どちらにも抗酸化作用がありますが、ビタミンEは活性酸素と結合した後は無力化してしまいます。無力化したビタミンEがビタミンCから電子を受け取ると、ビタミンEが復活することがわかっているので、一緒に摂ることで抗酸化作用が更に効果的になると考えられるのです。
美肌に必要な栄養素『ミネラル』
ミネラルは少量であっても、人の健康には欠かせない栄養素です。ミネラルが欠乏していると、ビタミンも効果的に働くことができません。またミネラルは体内で合成することができないため、食事から摂る必要があります。
鉄
鉄は赤血球を作るために不可欠な栄養素です。体内の鉄はそのほとんどが血液中の赤血球を作るヘモグロビンの成分となっています。赤血球中のヘモグロビンが肺で酸素と結びつき、全身へ酸素を運びます。そして代謝で生じた二酸化炭素を取り込んで肺に運び戻します。
鉄が不足すると肌にも十分な酸素が届けられなくなり、肌の新陳代謝が低下してしまいます。また体内でコラーゲンを合成するときには、ビタミンCとともに鉄も必要です。血液が赤いのはヘモグロビン中の鉄の色です。鉄の不足によってヘモグロビン量が減ると、肌の赤みがなくなり、顔色も悪くなってしまいます。
鉄を多く含む食品といえば、レバーが代名詞のようになっていますが、他にも鉄を多く含む食品はあります。
食品に含まれる鉄には、動物性食品に含まれるヘム鉄と、植物性食品に含まれる非ヘム鉄があります。ヘム鉄の方が吸収率がよいのですが、非ヘム鉄の方がさまざまな食品に広く含まれています。非ヘム鉄もビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂ることで吸収率が上がるので、いろいろな食品をバランスよく摂ることが大切といえます。
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亜鉛
亜鉛はたんぱく質の合成にかかわっています。また細胞の新陳代謝にかかわる補酵素の成分となったり、遺伝子情報を伝えるDNAの転写にもかかわっています。このことから、細胞の生まれ変わりが活発な器官ほど亜鉛が必要であり、肌のターンオーバーにも不可欠といえます。
亜鉛を特に多く含む食品は魚介類のカキですが、その他にも肉や魚介類、大豆製品にも多く含まれています。ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率が高まるため、カキ料理にレモンが添えられているのは、理にかなっているといえます。
美肌に必要なその他の栄養素
その他にも美肌に欠かせない栄養素はたくさんあります。
コラーゲン
コラーゲンはたんぱく質の1種で、肌だけではなく全身のいろいろな部分に存在しています。特に骨や軟骨、血管には多く含まれていて、体のいろいろな場所で重要な役割を持っています。コラーゲンは体内で合成することができるため、栄養価としては特別重要なものではないと考えられています。しかし体内のコラーゲンが減少すると、シワやたるみの原因となるだけではなく、体の組織がもろくなる可能性もあります。
コラーゲンを含む食品を摂取すると、コラーゲンは分子の大きいたんぱく質なので、消化管で分解・吸収されてから血液によって全身に運ばれます。摂取したコラーゲンがそのまま肌にとどいて、良い影響があるわけではありません。しかし最近の研究では、コラーゲンをペプチド(アミノ酸が50個未満のもの)の形で摂取することで、肌の水分量が増加することがわかってきました。
シンバイオティクス
便秘のときに肌が荒れるという経験がある人は多いと思います。排便状況が良好なときには、腸内で十分な影響成分が吸収され、血液によって全身に栄養素が運ばれていきます。反対に腸内環境が悪化しているときには、腸内に便が停滞することで腐敗産物のフェノール類やパラクレゾールといった物質が腸内に蓄積し、それらが血液に吸収されて全身にめぐるため肌のトラブルがおきます。美肌に便秘は大敵なのです。
腸内環境を整えるためには乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌と呼ばれる有用菌を含む食品と、有用菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を含む食品の両方を摂ることで、効率よく腸内環境を改善することが期待できます。これをシンバイオティクスと呼びます。
有用菌を含む食品(プロバイオティクス)にはヨーグルトや納豆、みそ、ぬか漬けなどの発酵食品があります。有用菌のエサとなる食品(プレバイオティクス)には野菜や果物、きのこ類、海藻類などがあります。
美肌に必要な栄養素についてのまとめ
美肌の基本はやはりバランスの良い食事です。美肌のために必要な栄養素をバランスよく摂り、紫外線やストレスに強い健康な美肌を目指しましょう。